1話
超絶運ゲーVR RPGのGOD LUCK。ゲーム機器を被り、唱える。
「GOD LUCK」
―
真っ暗の中、声だけ聞こえる。
『お名前を教えてください』
「フォルトゥーナ」
『フォルトゥーナ様ですね』
「はい」
『アバターを作成致します。身長と体重を教えてください』
「175cm 67Kg」身体が生成されていく。
「続いて顔のパーツを作っていきます。髪型と髪色、目の形と目の色、輪郭と…」
―
『確認をします。こちらでよろしいですか?』
目の前にアバターが生成される。
「はい」
意識がふっと消えたと思ったら無機質な女性が目の前にいた。
『今私が見えていますか?』
「はい」
『身体を動かしてみてください』
生成されたアバターを動かす。
本当に自分の体を動かしているみたいだ。むしろこっちの方が動くかもしれない。
「はい」
『それでは持ち物を供給します。武器と薬草を3つ。防具はアバターの時に設定されたものを適用致します。大丈夫で
すか?』
「はい」
『GOD LUCKの説明を受けますか?』
「はい」
『武器と防具には短刀に穴が2つ空いております。そこに倒したモンスターの石を入れてください。入れた状態で敵を定
数倒すと、モンスターの石が壊れて、武器の強化やスキルが付与される可能性があります。同じモンスターでも千差
万別で強化やスキルも違います。武器や防具は買うこと、作ること、モンスターが落とすことはありません。武器の形態
変化も千差万別です。近距離に特化することもあれば、遠距離に特化する場合もございます。もちろん、中途半端に育
つこともあります。Lvが上がればサイコロを振るい、出た目だけステータスが上がる。
全てが決まっていない完全に超絶運ゲーを始めますか?』
「はい」