第一話
今日中にもしかしたらまた投稿するかもです。
してなかったら明日投稿してます(●´_ _)ペコ
僕、藍と僕の妹の紫音は今、リビングのソファで母と向き合って座っている。何でも、「大事な話」があるそうだ。
「藍、紫音。今からママが言うことをちゃんと聞いていてね?」
いつものニコニコした顔から一変、今までに見たことがないような真剣な顔になり、場の空気は緊張したものへと変わる。
「二人は...篠上さんのことどう思ってるの?」
「人のよさそうな方ね、ぐらいには思っているけれど...」
そう答えたのは紫音だ。
篠上さん。彼は最近、母さんと付き合い始めた四十代前半のイケオジである。しかも一国の侯爵であり、魔物討伐部隊の総隊長も務めている。財産も権力もかなりある人だそうだ。
僕たち一般人には手も届かないような人で、多忙なはずなのに...どこで出会ったんだか...。
一応爵位なるものはあるが身分制度ではなく、昔から王家に仕えている家系や国に貢献したものに与えられる称号のようなものだ。
だから、僕たち一般人にとっては「なんかわかんないけど偉い人」ではなく「尊敬に値する人」という認識が一般的である。
うちは母子家庭で、僕が八歳、紫音が六歳の時に元父の不倫がばれ、母は父と離婚した。もともと二人は親同士の勧めだけで結婚した間柄で、元父の不倫を機に別れよう、ということになった次第である。
離婚した後、別に何の不自由があるわけでもなく今日まで暮らしてきたわけだが...。
一か月前、母は僕たちに紹介したい人が居ると言って、篠上さんを家に連れてきた。最初は驚いたし、安堵した。母一人で本当に大丈夫か心配だったからだ。少し変わった母親だから、相手の方が大丈夫かとも思ったが、それは特に問題なかったみたいだ。
それから幾度か篠上さんと食事に行ったりもした。そのたびに詩音と様子をうかがっていたが、特に問題なくいい関係を築いていた。
で、大体なんの話題か察しはついていると思うのだが...
「母様、まさか...結婚するのですか?」
「えぇ、その ま ・ さ ・ か よ。」
そう、大体察しはついていたが...いくら何でも結婚には早すぎる!!
だって、だって...まだ付き合い始めて一か月だぞ!?
「母さん、結婚についてはとても、とても賛成だ。」
「ええ、私も賛成です。母様一人では大変だろうし…それに、母様を好きになった人だもの。」
「まあ本当!?反対されたらどうしようかと思って…」
しかし、僕にはひとつ聞きたいことがある。
「でも、どうしてこんなに早く...まだ付き合って1ヶ月くらいだよ!?」
「あ、いやぁ...その、ね?......えっと~」
あやしい、目が泳いでいる...
さすがに、視線に耐え変えたのか母は恐る恐る口を開けて言った。
「い、言おうと思ってたのよ?えと、その...こ、子供ができちゃった!テヘペロッ☆」
「「......。」」
「何か言ってよおぉ~!」
「「はぁ、お盛んなことで、、、」」
なにが、何が「テヘペロ」だ!!一大事だよ!?いや、別に悪いことじゃないけど...。むしろ妹か弟ができてうれしいけど。
僕と紫音は驚きを通り越してあきれてしまった。
でも、これだけじゃないはず。あの篠上さんとの結婚だ。
「で、他にも何かあるんだよね?」
「あ、そうそう、その事なんだけどね. . . 。」
読んでくださった方々に感謝を(*´▽`*)