花ちゃんの夢
『ねぇ~あなたー
そろそろ冷蔵庫も洗濯機も調子が悪いの、買い変えない?』
「ああ…」
『いつも、いつも生返事で、わたしの言うこと聞いてるの?』
と、少し不機嫌なのはママ
花ちゃんのパパは、電子機器の技術者で、
本当だったら、最新式の家電が揃ってて
当たり前なのかもしれません…
なのに、
花ちゃん家は 20年前の冷蔵庫 10年前の洗濯機、
テレビなんか、チューナーまでつけて、地デジにする必要があるの~!?って、
あのときも、ママ、怒ってたっけ、、、(笑)
(*´∀`*)ほんまあ~!?
ほんまに、オトキさん?
(*^_^*)「花ちゃん、こんばんは♪」
(*´∀`*)はあい♪
こんばんわぁ~(笑)
オトキさん おはなしできるん?~
知らなかったー
すごいね~(笑)
(*^_^*)
「ああ… 今夜はとくべつなんだ、
いちねんに一度 新月の晩、
不思議なことが起きる、
みんなにじゃないんだ…
今年は、どうも私の番らしい…」
(*´∀`*)へぇ~すごい~(笑)
花ちゃん 嬉しいー
(*^_^*)「ああ♪私も、嬉しいよ♪
花ちゃん、いつもありがとうね♪
私が元気で働けるのも
花ちゃんのおかげだよ♪」
(*´∀`*)え~っ?
花ちゃん なんもしてないよ~(笑)
(*^_^*)「そんなことないよ、毎朝 忘れずに、ネジまいてくれて
『ありがとう花ちゃん。』
一度 ちゃんと お礼が言いたかったんだ♪」
(*´∀`*)花ちゃん オトキさん大好きだもん
あたりまえじゃない、
パパがね、もう小学生なんだからって、
花ちゃんにカギまかせてくれたんだよ~(笑)
(*^_^*)「ああ♪
♪長い、長い間 大切にしてもらった… ね♪
おかげで、まだまだ働ける花ちゃんのパパさんには とくに世話になった♪」
(*´∀`*)へぇ~♪
パパにぃ~?
そうなんだ~ よかったね~(笑)
オトキさんは、たくさん、たくさん思い出話をしてくれました。
ばあちゃんがお嫁に来たばかりの頃のこと
自分もピカピカで、いい音がしたもんさ~
と、笑っていました♪
パパが子どもの頃 オトキさんは、カギがなくなって、ネジが巻けなくなって一回、捨てられそうになったと、言っていました…
パパがあまりに泣くもんで、パパのパパ(おじいちゃん)が、遠くの時計店で、ネジを巻くカギを見つけてきてくれて捨てられずにすんだのさ、とも言っていました。
たくさん、たくさん、
おはなしをして
花ちゃんは、いつの間にか眠ってしまいました。
遠くで、止まりそうな時計の音がします。
(カッチ、カッチ、カッチーン…コッチ…ン………ン… ♪)
(*^_^*)「花ちゃん、ありがとう♪お迎えが来たようだよ♪」
「たまには オトキさんを思い出しておくれ…ね♪」
「ごろうたい、行くのかい?」
( ̄ー ̄)「ああ、そろそろ行かないといけないみたいだ…」
「お若いの、この家を、頼んだよ」
「ああ………しょうがね~な♪頼まれてやるよ」
(カッチ、カッチ、カッチーン…コッチ…ン………ジジ………ジ………ッ………………♪)
しずかにオトキさんが止まりました………。
花子 起きなさい。
学校遅れるわよ~
(*´∀`*)はあい♪
おはよう♪パパ、
きのうね~
オトキさんね~
いろんな話してくれたんだよ~♪
ほらほら、 早く食べなさい!
夢の話はいいから、
(´・ω・)えぇ~、夢じゃないもん…
オトキさんが言ってたもん
パパが子どもの頃、捨てられるのを助けてくれたって、
(・ω・´)えっ!?
花ちゃん、誰に聞いたの?
その話?
(´・ω・)だから、オトキさんに…聞いたんだもん
ウソじゃないもん…
つづく。