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空と雨と667人目の魔王  作者: R.M
魔王領
38/45

魔道扉

「ついたぞ、あれが魔道扉だ」


52番目の魔王が指をさす


その先には黒一色の高さ3メートル横幅2メートル程度の扉があった



「あれが魔道扉?されで?魔道扉ってなんなんだ?」


「ん?39番目よお主こやつらに魔道扉のことを教えておらんかったのか?」


「そういえば教えるのを忘れておったのぅ」


悪びれもせずに答えるハク


絶対にわざとだろ


「ふむ、それならばお主から説明してやるとよい」


「なっ、なんであたしが・・・・・・!」


ん?今叫んだのって・・・・・ハクだよな・・・・・?


俺たちは揃ってハクの方を見る


「39番目よ・・・・・」


「なっ・・・・・なんじゃ?」


ハクの顔がなんか真っ赤になっている


「化けの皮が剥がれておるぞ?」


「んにゃぁぁあ!」


ハクがのたうち回った


「全く、どうせ子どもっぽいお主のことじゃ」


「ふにゃ!?」


「困っている者たちを見つけて助けることで大人ぶりたかったんじゃろうが」


「へにゃ!?」


「正直普段のお主を知っておるワシからしたら無理していることが丸わかりじゃったぞ?39番目よ」


「ほにゃぁああああ!!」


すげぇ、52番目の魔王が言葉だけでハクを倒してしまった・・・・・これが真の魔王の強さなのか


「・・・・違うと思う」


隣から雪が呟く


「・・・・・声に出てた?」


その問いにふるふると首を横に振る雪


「なんとなくバカなことを考えている雰囲気がした」


それだけで的確な答えを返せる雪もすごいな・・・・・


「まぁ、39番目がのたうち回っとる内に魔道扉について説明してやるとするかの」


その言葉と共に52番目の魔王に集中する視線


とはいっても俺と雪の分だけだが


ハクはのたうち回ってるし、晴ほ未だにトリップ中なのだ


っていうか精霊との会話をしてるんだろうけど長すぎだろ!!


しかもたまに顔を赤らめてチラチラとこっちを見たり、視線があった瞬間に顔を背けたりってなに話してんだよ!?


「まず、魔道扉とは離れた起動時に設定されていた場所と場所を繋ぐことのできるものじゃ。基本的に魔王の移動方法はこれじゃな」


「あれ?」


それならどうしてハクはこの魔道扉を使わなかったんだ?


そう思って今は真っ白になって燃え尽きているハクを見る


「あぁ、39番目は恐ろしいほどに不器用でな。一応魔道扉は持っておるのは持っておるのじゃが行き先の設定ができないのじゃよ・・・・・アホの子じゃから」

 

あぁ・・・・・と思わず納得してしまう


なんとなく思っていたけどハクってやっぱりポンコツなんだ・・・・・


仮にも魔王なのにひどい言われようである


「まぁ、つづけるぞい。次に魔道扉の出る場所の設定じゃが、これにはいくつかの条件がある。まず、一つめとして繋ぐ先の魔道扉が起動中でないこと。まぁ、これはタイミングをずらして試行錯誤すればどうとでもなる。二つ目は繋ぐ先の相手が繋がることを了承すること。まぁ、これも当然じゃな。人の家に許可なく上がり込むことはできんということじゃ。三つ目は・・・・・まぁ、条件というかルールみたいなもんじゃな。繋げてから1週間はその扉を使わないことじゃ」


「なるほど・・・・」


なんとなく理解はできた


雪も隣で頷いているし理解できているということかな?


「まぁ、今からワシはこの扉を一番目の魔王の所に繋ぐから元の場所で休憩でもしとるといい。すぐにいくでの・・・・・あっ、勿論そこの燃えカスも持っていっておくれよ」


燃えカスとは酷い言われようである


仮にも魔王なのに・・・


そう思いながらもハクを引きずって持っていく


その後ろで雪は晴の手を引っ張っている


流石に晴も歩くときまでは精霊との会話をしていな・・・・・いや、しゃべってるみたいだな、あれ・・・・・


精霊との会話は口に出さずに念話を使ってすることができるらしくはた目には黙ってキョロキョロしているおのぼりさんにしか見えないのだ


恐らく俺ならその会話に強制的に割って入ることも可能なのだろうが人の話を盗み聞きするのも憚られるので止めておいた


そして、元の場所へと戻るといきなり晴は雪の方を見て


「雪・・・・・私と一対一で戦って!」


と言い出した


どうしてこうなった!?

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