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空と雨と667人目の魔王  作者: R.M
旅立ち
28/45

空の武器

「ちっ!!」


思わず舌打ちするほど固い


もう晴は付与(エンチャント)ができないレベルまで消耗してしまったので攻撃が及ばない場所まで退避してもらっている


そのため、付与(エンチャント)を受けることができず、付与(エンチャント)を受けてさえ傷つけることのできない体相手では無駄に剣が折れていくだけだった


(流石に持ってきた剣全てが折れたら一旦帰るしかないな・・・)


そんなことを考えながら次の剣に魔力を込めるが


(魔力の通りが悪い!)


そう思い、異空間作成能力を使い新しい剣を取り出そうとする


すると、異空間作成の能力の魔力がスッと剣に吸われてしまった


さっきまでの魔力の通りの悪さを考えるとあり得ないレベルだ


(もしかしてこれは?)


そのまま異空間作成の能力の魔力を込めてみるとさっきまでとは違い、魔力がかなり早く通る


そのまま剣を振るうとさっきまで傷一つつかなかったミスリルタートルが真っ二つになっていた 


「へ・・・・・・?」


俺は剣を見たが、結局この剣も俺の魔力に耐えきれずに一振りで大破してしまった


その後、異空間作成能力でミスリルタートルの死体を収納し、晴と共に帰還する


(ボルトさんはいつもこんなやつを狩ってるのか・・・・・)


ボルトさんのことを尊敬してしまいそうだ


そんな俺の足元を背中に金属の甲羅を背負った小さな亀が通りすぎていった



その日はそのまま眠り、次の日に晴と雪に手伝ってもらい、いくつかの剣を打った


その結果7本もの剣ができてしまったのだが、俺は全ての出来に満足ができた


一通り魔力を通してみたが俺の魔力をしっかりと受け止めきり、壊れることもなかった


ちなみに一本打つのに5時間ほどかかり、飯や睡眠の時間も除き、4日かけて全ての剣を打った


俺はその中から緑と黒の斑模様の剣を卒業試験の剣としてボルトさんに見せることにした


「おまえ・・・・これは・・・・」


ん?ボルトさんの反応が変だぞ?


「この金属をどこで手に入れた!?」


「へ?ミスリルタートルを倒して・・・・」


そう言うとボルトさんがため息をつく


「お前の倒したミスリルタートルってどんなんだったんだ?」


聞かれて特徴を説明する


するとまたまたため息をつかれた


「ミスリルタートルはそこまででかくねぇし固くもねぇ・・・少なくともお前の剣が1本あれば普通に倒せる」


あれ?じゃああれはなんだったんだろうか?


「おそらくお前が倒したのはオリハルクタートルだろう。ミスリルタートルの進化種で、長いこと生きたミスリルタートルが何らかの力を吸収し続けることで進化すると考えられている。その背中の甲羅や体はミスリルではなく神の金属とも呼ばれるオリハルコンでできているといわれている。ちなみに強さはミスリルタートルを遥かに凌駕する」


「あー、だからか・・・・・」


どおりで俺の剣が何本も折られたわけだ


「それより、ミスリルの剣でオリハルクタートルなんて倒せるわけがない・・・・しかし、この剣はどう見てもオリハルコンでできてるし・・・どうやって倒したんだ?」


「それは・・・偶然だが俺の打っていた魔剣の中にこの剣と同じ能力を持つ物があったんだ」


そう言って一本の剣を取り出す


「ほぉ・・・・これもオリハルコンでできてるのか・・・しかもこの形は東方に代々伝わる刀と呼ばれる剣にそっくりだな・・・・」


そうなのだ、この剣はとある魔力を馴染ませると他の剣と違い、こんな形になったのだ


「その剣の力は『空間切断』魔力を帯びた状態のその剣は別の空間を纏い、その剣で切られたものは空間に喰い尽くされる」


つまり、言うところの防御無視だ


「それはまたとんでもないもんを作りやがったな・・・んで?こっちの剣は?」


「そっちの剣は持ってるやつに身体能力上昇の付与(エンチャント)がつく。勿論その能力を使ってる間魔力を吸われ続けるけど」


「なるほどな・・・・・ん?2本同時にとかできるのか?」


「できるっていうか基本的に俺は4~5本の剣に魔力を流しながら戦うつもりだけど?」


「4~5・・・・・?ちょっと待て!お前何本の剣を作ったんだ!?」


ボルトさんが驚いているとりあえず俺は自分が作った剣を一通りボルトさんに見せる


「こりゃあどれも一級品な上に重複可能な魔剣か・・・・・言っておくがそれ全部合わせて売れば一生どころか3世代は遊んで暮らせる金が手にはいるぞ・・・・?」


そんなことを言われたって俺はこれ以外の武器だとはっきり言って使えないからなぁ・・・・」


まぁ、この武器があればそれなりに理不尽な相手にも勝てるような気がするが


俺が作った剣は次の通りだ


緑と黒の斑模様の『太陽』 能力は晴の付与(エンチャント)を魔力を注ぎ込んでいる間魔力主に与える力だ。通常の付与(エンチャント)との重複もできるためかなりの身体能力向上を見込める


次に黒一色の刀型の剣 『時空』 能力は魔力を注ぎ込んでいる間、異空間を纏うことができる。その切った場所に物があった場合は時空の纏った空間により喰らい尽くされる


次に白い剣身の真ん中に黒い筋が通っている『探索』 能力は名前の通り魔力を流し続けている間周囲に魔力でのソナーのようなものを発し、周囲500メートルを探索する。索敵だけでなく、物探しに使うことも可能。実はこれは予期した効果ではなく、本来なら魔力を流したときに念話の能力を使って指定した人間の場所がわかるという能力にするつもりだったのに何が悪かったのかこんな能力になった。俺が常に魔力を流し続ける魔剣である


次に鍔も刀身も全てが黒い中にポツポツと白い雪のような点がある『黒雪』 能力は魔力を流している間、気配が極限まで薄くなり、目の前にいても気づくことができなくなる。完成したときに雪と晴にこれを使った覗きは禁止!と釘を刺されてしまった。この剣の能力を使わなければ良いのかよと思わず突っ込みそうになってしまった


次は剣身が真っ赤な『嵐』 能力は込めた魔力に応じて強さが変わる魔法を纏うことができる。つまり、振ったときに魔力を込めていれば炎の剣や氷の剣等と言ったことができるようになる。他にも魔力による結界を張ることも可能


次は水晶のように透き通った剣である『斬撃』 能力は魔力を込め続けている間、他の魔力を注いでいる剣の能力の及ぶ範囲を広げることができる。例を挙げると先程の嵐の魔法や、時空の全てを喰らい尽くす空間を刃状の形にして飛ばしたり、黒雪や太陽の効果の付与される人数を増やしたりできる。ちなみに一本一本それぞれの範囲を指定できるのでかなり便利だ


最後の剣は緑と白の斑模様の剣『雨雲』 込められた魔力を治癒の力に変えて持ち主に還元する。斬撃の能力を同時に使い、魔力を込めた雨雲を地面に突き刺したりすればそこを中心に込められた魔力に応じて怪我や疲労を回復させる回復ゾーンができる。


という風に説明をするとボルトさんは開いた口がふさがらないといった感じだった


「とりあえず合格ってことでいいんですか?」


俺が聞くとボルトさんは


「こんなアホみたいな性能の剣を打ってきて不合格なんて言える分けねぇじゃねぇか・・・・合格だよ」


それを聞いてほっとする俺だったが


「おい、ここに空はいるか?」


ドラウスさんが駆け込んできた


「ドラウスさん?」


「じいさんが呼んでる。今すぐ来てほしいそうだ」


そしてドラウスさんと共に長老の家に行くと


「第38の魔王が人間界へと侵略を始めた・・・」


という長老様の言葉が待っていた


「第38の魔王は竜山を挟んで人間界とは真逆の場所を拠点としている。つまり、人間界の前にここに攻め混んで来るだろう」


そこから先は俺にも長老様の言いたいことがわかった


「つまり、防衛に参加すればいいんですね?」


その言葉に長老様が頷く


「うむ、頼んだぞ」


どうやら思ったよりも早く新しい剣の試し切りの機会が与えられたようだ

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