零章:過去
〈前置き〉
初の執筆故内容が薄かったりするかと思います。
暖かい目で呼んで頂けたら幸いです。
また、少なくとも零章はものすごい重い話となっています。
〈キャラ〉
主人公:慧冥 莉鴉
性別:女性
物心がついたのは何時だっただろうか、二歳まで誕生日を祝ってもらえていたような気は...まあ、しなくもない...ような気がする、多分。
少なくとも四歳からは母親に殴られていた。三歳からだったかもしれないが、なんにせよ五歳以下の時点で虐待はされていた。
母親は「私の言うことを聞け!」と言い、私と妹を殴った。
私が学校に行き始めて気付いたが私の家には父親というものがなかった、居なかったと言う表現のほうが正しいかも知れないが、私も妹も母親に一度も父親についての話をされていなかった。
他の家族には皆父親がいることを知ったのは幼稚園の頃だったが、父親が居ないことが珍しいことだと理解したのは小学1年生の頃だった。
ふとした日に母親の機嫌が良さそうだった、おそらくギャンブルか何かで勝ったのだろう、それかいい男を見つけたか...まあこの頃の...というか今の私でもぶっちゃけどうでもよかった。
基本的に機嫌が悪い日に話しかけるとぶたれるのでその日に聞いてみることにした
「私たちにお父さんって居ないの?」
「あんな人のことを口に出すんじゃ無い!」
と、殴ってきた。多分機嫌が悪い日に聞いていたら全身傷だらけになっていてもおかしくなかっただろう。
その後、いつ父親のことを聞いても決まって殴られるので、もう聞くのはやめた。
小学2か3年生の頃、父親は今の母親と離婚したのか、不慮の事故か何かで死んだのだと気づいたが、特に何か思うこともなかった。
親が片方いないというのは物心ついてからずっとだったからってのもあっただろうが我ながら薄情な子どもだなと感じていた。
学校でも浮いていた、なにより容姿がおかしいんだ。
妹はアルビノで白髪に赤目。ただ私はすこし違く、白髪で右目が青、左目が紫のオッドアイ、妹はまだ「アルビノ」で説明がつくから良かったが私の方は完全におかしかった。
母親は...こういっちゃなんだが普通の容姿をしている。だから多分父親の遺伝か突然変異だろう。
髪をほぼほぼ切らなかったから小学5~6年生の頃に女子に髪を弄られていた。少し鬱陶しかった長髪がポニーテールで纏めれるようになって少し楽になった。
まあ髪洗うのは何にせよ面倒だが...
同級生や先生によく「天才」とも言われていた。その結果純粋に仲良くしてくる人も居たが、妬んで嫌がらせをしてくる輩も少なくなかった。
中学生になってからは母親はいつもいつも「勉強をして金を稼げ」と私に言ってきた。
小学生の頃から近所の人たちに「小遣い稼ぎ」と嘘をついて落ち葉掃きや室内の掃除、家具の組み立てetcを代行して稼いでた。
学校には行かせてもらっていたが...成績が落ちると当たり前のように打ってきた、まあそのおかげと言っていいのかはわからないが最終的な卒業時の成績はオール5だった。実際中学一年の一学期の中間以外の定期テストは全部満点を取っていたし。
あと...中学2、3年生の頃に数回告白もされた、我ながらだが容姿が独特だからかな。
それに頭も身体能力も高かった。自分で言うのは何だが、なにより私は相当特異な人間だったと思う。
特異体質が重複しており、おそらく人類史でも他に類を見ない類の物だった。
いつだったか、多分中学三年生の頃には私は医者になりたくなっていた。自分の体が色んな意味で強靭ということもあるが、主な理由は「人を救う」という仕事内容に惹かれていたからだ。虐待が「悪」として殆ど全ての行動には特をする者と損をする者が生まれる。ただ、人を救うことに関して悪は存在しないと考えていた。悪人を直すのは負の方向性の行動かもしれないが...私の中では人命を救うことは盡く正義の行動だと思っていたからだ。
これまでの人生で一番嬉しい...というか、淀みなく真っ直ぐに私の意見が通ったのはこの時だった。
母親に医者になりたい旨を伝えたら「金が稼げるなら何でもいい」と言い、またその日は酒に溺れていた。
高校は母親が決めた難関校に入ることになった。難関校という割にあまり難しい気はしなかった。私の感覚だったが相当簡単だったのもあり満点で首席合格をした。
小学3年までは「殴られたくない」という恐怖心で勉強してきたが、今は純粋に何かを学ぶのが楽しくなってきている。多分だが相当な極限状態だからな...身体が嫌なことでも楽しいことと誤認してる可能性はあるが、新しい知識を得るのは面白く、知識欲が満たされていく感覚もある。
高校に入ってからは中学まではできなかった正式なバイトを幾つも掛け持ちした。一週間全部バイトで埋まっていた。
高校の授業は基礎医学講座と一般科目の授業をほぼ全て取り、学んでいたが単位は一つも落とさなかった。
高校で面白かったことといえばバイトの先輩からテコンドーを教えてもらったくらいのことだが、ナンパ撃退には使いやすく、感謝している。
バイト三昧で勉学の結果が出るのか、と知り合いから心配されたがテストは毎回満点だった。学校以外で勉強していないというので馬鹿にされていたが毎回満点を取るせいで同級生のカースト一位のグループから多分いじめに当たる行為をされていた。正直な所何も感じなかったし勉強に支障をきたすこともなかったから無視していたが、呼び出しを無視したりとしていたら徐々にエスカレートしていき下校時に殴られそうになったが、テコンドーのおかげで自分の身を守ることはできた。
通報されたが、運よく防犯カメラの映像で正当防衛が証明された。正直なんであのいじめ集団は防犯カメラのある場所で私に襲いかかったのだろうか...私が通報すれば証拠もあるしで彼奴等は捕まるのに。
大学はとある京都の学芸大学に進学した、医芸一体を掲げる大学で、明治21年からある大学だ。
医学部に入ったが大学の方針で一週間に一度、何かの芸道に励むというものがあったため、私は茶道と華道、歌道、香道を習った。最終的に茶道は准教授、華道は華督、歌道は段位がないが、香道は奥伝と、全て最高段位まで登ることができた。
医学関係のことを学んでる時に「万能性幹細胞」について知った。一般に成長した人間の細胞を作る幹細胞は「体性幹細胞」と言い、作ることのできる細胞の種類は一種のみ。しかし万能性幹細胞は名前のとおり万能で全ての細胞を作ることが可能である。
私は大学でこれを研究することにした。主に人間の再生能力の強化としてだ。
人間の再生能力を高めすぎると癌になってしまい、そこが全世界で研究されている再生能力強化の難点だ。
実験過程で、発癌の危険度が否めないこと、細胞の暴走による臓器の増殖/骨の増殖等、危険が多いということで大学から止められた。
大学三年まで進んだ時、華道が長引いて少し遅れて帰ったら母親にキレられた、運がいいことに緋月...妹がまだ襲われる前だったようだが、私には掴みかかり押し倒してきた。
私は母に
「......学校の行事...というか方針で少し授業が長引いたんだ...ごめんなさい...」
と言い、意味はないとわかっていたが謝りはした。帰った時の匂いで何となく察したが、今日はいつもより酒に溺れていた。こういう日は大体競馬かなにかで負けて機嫌が悪い日だ。
母が玄関を去り、なにか道具でも持ってくるのかと思ったが今回は少し驚いた。今までは鈍器だったが...
「.......包丁...」
直後、私の眼を斬り上げた。正確には瞼の上辺りだ。
寸前で目を閉じ、後ろに体を引いていなければ失明していた。
その後、反射で顎を蹴り上げた
「莉っ...」
母親が驚愕した表情をし、包丁が手から離れた瞬間、私は逆手持ちでその包丁をキャッチして_________
「젠장...(クソが...)」
私は犯罪者になった。医者に成りたいと思っていたが、人の命を奪った人間が真っ当な医者になれると私は思わないし、そもそも殺人罪の時点で医者免許なんて取っても剥奪されるだけだ。
とも思ったが、私はそこから逃げることにした。
趣味で色んな武道を独学で学んでいたから副次効果で体の筋肉も相当ついていた。
裏社会に足を踏み入れたのは17歳からだった。
母が死んでから武器を手に入れて使い方も学んだ。
……そういえば妹もついてきていたな、正直巻き込みたくはなかったが...あいつが自分から入るのなら私に止める権利はない...と思う、まあ私の考えだから「止めるべき」というやつもいるんだろうがな。
〈莉鴉の持つ特異体質について〉
莉鴉本人も思っていた通り、莉鴉の身体は幾つもの特異体質が混ざりあった特異な人間である。
莉鴉の特異体質の一部を紹介する。
ミオスタチン関連筋肉肥大:簡単に言うとミオスタチンというタンパク質が機能しない遺伝
子変異の影響で、特別なトレーニングをせずとも強力な筋肉と筋肉量を持つ体質。
高密度骨質:骨が高密度になっており、衝撃や圧力等で骨折しづらい。
低酸素耐性体質:低酸素下でも問題なく行動可能。普通は遺伝等だが、莉鴉の場合は突然変異である。
超記憶症候群/相貌認識能力:物や者、人物の顔等を一度見ただけで記憶したり、数年あえのことをすぐに思い出したりすることができる。
短時間睡眠体質:所謂ショートスリーパー、一般人の半分ほどの睡眠時間で生活できる。
嗅覚過敏:名の通り
現在莉鴉が自覚している特異体質はこのくらいである




