第88話:『地層に眠る黒歴史。 ―ポエム、絶叫、そしてマントルへ―』
パパの不用意な発掘により、お母さんの「漆黒の翼(黒歴史)」が現代に蘇りました。
お母さんにとって、過去のポエムは「銀河を滅ぼす兵器」よりも危険なもの。
羞恥心に突き動かされたお母さんのパワーは、地球を貫通してマントルまで届き、自らの過去を物理的に「無かったこと」にしたのでした。
「……パパ、何それ。草むしりのついでに、地面から『邪神の封印』でも解いちゃったの?」
リィナが庭を覗くと、パパが泥だらけの手で、一通の**(属性:激痛ポエム)×(印:経年劣化)×(オーラ:思春期の衝動)**を纏った手紙を掲げていた。
『……リィナ。……見てくれ。地中15メートルの「恥部」から発掘された、1億年前……いや、お母さんの女子高生時代の遺物だ。タイトルは【漆黒の翼を広げた銀河の乙女(私)~片思いはデストロイ~】。……凄まじい言語エネルギーだ。読むだけで視神経が焼かれる……』
「ギャアアアアアアアーーー!! それを見せなさいッ!! 今すぐッ!!」
リビングの窓を突き破り、お母さんが**(神具:シュレッダー)×(属性:記憶抹消)×(印:証拠隠滅)**を手に飛び出してきた。その顔は、怒りと羞恥心で超新星爆発寸前の赤色巨星のようになっている。
「何でそれがそこにあるのよ! 宇宙の果てに捨てたはずなのに、地球の重力に捕まって地層に埋まってたなんて!!」
「お母さん、落ち着いて! 庭にドリルで穴開けないで!」
お母さんは叫びながら、**(神具:掃除機の超吸引モード)×(属性:地底貫通)×(印:徹底洗浄)**を発動。庭の地面をマントル層まで掘り進み、過去に自分が書いた「痛いポエム」や「自作の愛の歌カセットテープ」を根こそぎ回収し始めた。
『リィナ。……お母さんの羞恥心が「特異点」を形成して、地球の自転が止まりかけているよ。……(印:時空の目隠し)×(印:黒歴史の焼却処分)。……よし。これで、1億年前の層から現在まで、お母さんの過去は『最初から存在しなかったこと』に書き換えられたよ』
パパが指を鳴らすと、地底から噴き出していたお母さんの黒歴史は、清々しいほどの「無」へと還っていった。
「……はぁ、はぁ。……危なかったわ。あんなポエム、家族に読まれたら死後も成仏できないわよ……」
お母さんは真っ白な灰のように燃え尽きながら、地面に開いた巨大な穴(地底への入り口)を、何食わぬ顔で「生ゴミ捨て場」に指定して埋め戻したのでした。
第88話、ありがとうございました!
【片思いはデストロイ】……お母さんのセンス、破壊力が凄まじいですね(笑)。
「死後も成仏できない」という切実な願いが、地球の自転を止めるほどの力を生む九条家の日常、やはり最強です。




