第107話:『惑星シロップ。 ―火星はイチゴ、海王星はブルーハワイ―』
天王星の氷を削り、惑星を搾ってシロップにするという、宇宙規模の「おやつ作り」。
お母さんにとって、天体の組成など「シロップの味」を決めるための参考資料に過ぎません。
火星はイチゴ、海王星はブルーハワイ、土星のガスはメープル風味。
「美味しければ宇宙の平和は守られる」。お母さんの放つその甘美な真理により、銀河はかつてない「糖度」を記録したのです。
「……パパ、見て。天王星の『氷の輪』が、お母さんのカンナで削られて、銀河系最大の『ふわふわかき氷』の山になってるんだけど。お母さん、火星の表面を巨大なレモン搾り器でギュウギュウ押し潰して何してるの?」
リィナがスカイハウス(元・玄関マット)の縁側から双眼鏡を覗くと、お母さんは**(神具:黄金のカンナ)×(属性:極薄削り)×(印:口溶けの追求)**を振るい、惑星の環を「最高級の天然氷」へと変貌させていた。
『リィナ。……お母さんは天王星の氷を削り終えたが、市販のシロップが在庫切れであることに気づいてしまったんだ。……(属性:惑星抽出法)×(印:天然着色料の偽装)×(事象:全宇宙シロップ化計画)。……よし。今、火星の酸化鉄は「完熟イチゴ味」に、海王星のメタン大気は「爽快ブルーハワイ味」に無理やり再定義されたよ』
「ちょっと! 火星さん! もっと赤くしなさいッ!! (神具:特大搾り器)×(属性:果汁100%風)×(印:無添加(嘘))! 氷が溶ける前に、全宇宙の子供たちに『イチゴ味』を配るんだから、出し惜しみしないのッ!!」
お母さんが、火星の北極冠を**(神具:すりこぎ)×(属性:エキス抽出)×(印:練乳の追加)**で叩き、真っ赤な「火星シロップ」を天王星の氷の山にぶっかけた。
「ひっ、お、お母さん! 私は戦いの神の星ですよ! 錆びた大気を『イチゴの芳醇な香り』だと言い張って、ストローを刺すなんて暴挙だ――」
「うるさいわね! (お母さんの色彩感覚)×(印:赤いものはイチゴ)×(強制:甘酸っぱい仕上がり)! 錆びてるなら『鉄分配合』って書けば健康食品になるでしょッ!!」
お母さんがおたまを一閃させると、海王星の青いガスは「シロップ・ブルーハワイ」へと凝縮され、宇宙空間に爽やかな南国の香りが(物理法則を無視して)漂い始めた。
「(印:無限のトッピング)×(属性:頭がキーンとしない氷)×(投げ銭:ブラックホールへのあずき投入)!」
リィナが指を鳴らすと、お母さんのかき氷に合わせて、ブラックホールは「巨大な金時」へと変換され、銀河の住人たちは「宇宙一贅沢な冷やし物」に列を作った。
「……あーあ。太陽系の主要な惑星が、お母さんの『かき氷シロップセット』のボトル扱いになっちゃった」
「いいじゃない、涼しくなったんだから! さあパパ、次は土星の輪を『巨大なバウムクーヘン』として焼き上げる準備よッ!!」
お母さんの仕切りにより、全宇宙は「巨大なスイーツパラダイス」へと変貌し、惑星たちは「美味しい見た目」を維持するために、必死に発色を競い合うのでした。
第107話、ありがとうございました!
「火星の錆を鉄分配合のイチゴ味」だと言い張るお母さんのポジティブさ(笑)。
海王星の青さすらも「ブルーハワイ」として消費される、惑星たちの受難は続きます。




