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声が届くまで 【完成版】

作者:劉・小狼☆
最終エピソード掲載日:2025/10/29
夜の街角、コンビニの明かりが滲む歩道の先で、彼は“その声”に出会った。
透明で、少しだけ切なく、まるで月の光のように儚い――少女の歌声。

蒼真(そうま)は、音楽をやめていた。
夢を追うことの意味を見失い、誰かのために奏でる勇気をなくしていた。

そんな彼の前に現れたのは、ギターを抱え、ひとりで歌う少女・紬(つむぎ)。
彼女の声は、言葉では届かない想いを音に変え、
聴く者の心の奥に直接触れてくるようだった。

二人は偶然に出会い、音を重ね、曲を作りはじめる。
スマートフォンの中で紡がれていくメロディ。
投稿したその音は、誰かの夜を優しく包み込み、世界の片隅で小さな波紋を広げていく。

だが、紬は誰にも言えない秘密を抱えていた。
彼女の命は、静かに終わりに向かっていたのだ。

それでも紬は笑い、走り、歌った。
まるで“今”という瞬間すべてを燃やすように。
蒼真の前では、いつも明るく、強く――
その笑顔の裏に、壊れそうなほどの切なさを隠しながら。

やがて完成した最後の曲は、
彼女の命の代わりに、この世界を巡りはじめる。

音が止んでも、声は残る。
声が届く限り、彼女は“生き続けている”。

――これは、
再現可能でありながら、決して再現不可能な“永遠”を描いた、
たったひとつの純愛の物語。
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