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水色  作者: Cloudrop
2/2

その後

あの日から一ヶ月とちょっと。今日は私の誕生日だ。

ユナちゃんからメッセージ来るかな……なんて期待は正直していない。というのは嘘になる。

少しだけでいいから私のこと思い出してくれたらいいのにって期待している。


一日仕事を終えてお風呂にも入って、あとは寝るだけ。

......来ない。

なんの通知も寄越さないメッセージアプリが嫌になる。

私の思いが一方通行なのを、改めて実感して悲しくなる。

あーあ、寝よ、寝ちゃお。そう思ってアラームをセットしていると、画面上部にメッセージ受信を知らせるバナーが!!!

来た!来た!ユナちゃんだ!ユナちゃんからだ!

急いでトーク画面を開くと、内容はあっさりとしたお祝い構文だった。

最後のまた会おうねーーー!!という軽い締め言葉が、全く刺さらなかった。

こちらもあっさりとお礼の言葉を完結に送る。が捨てきれなかった最後の情けと共に、2体のキャラクターくっついているスタンプを付け加えた。


既読付けるの早すぎたかな、なんて心配は無用。ユナちゃんの既読を以て終わった一回だけのやりとりを最後に、次会う曖昧な約束の確認はできていない。

他人に期待しすぎるのは自分が悲しくなるだけだ。ましてや気持ちを伝えたこともない相手に。


それなのにちょっと憤りを感じている私は、我儘で傲慢で四捨五入したらもう30歳なんだよ!!!!!

そう心の中で大きく叫んだ。

もちろんそれが誰かに届くことはなく、私は布団を頭まで被って目を閉じた。


END

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