クレイとゴイスの屋敷
続きが意外と早く書けました。
屋敷に入ったゴイスの後ろを隷属の首輪を付けたクレイがぴったりと追従していく。
表情は無く、瞳に生気を感じられない。
ゴイスを迎えたのは使用人ではなく、オールバックの何ともガラの悪いゴロツキの様な男だった。
「ゴイスの旦那、ソイツが新しいオモチャか?」
ガラの悪い男が無遠慮にクレイの肩に触れ、徐々に胸の方へと進んでいく。
クレイは男の成すがまま、微動だにしない。
「ゴロッキ、契約を忘れたのか?」
「俺達が遊んでいいのは旦那のお下がりだけ、ガキだがスゲェ上玉だったんでつい手が出ちまった」
「高い金を払っているんだ、守ってもらわねば困る」
「いや〜すまねぇ、気をつけるさ」
ゴロッキは両手を上げながらクレイから離れ、持ち場へと戻って行った。
再び歩き出し、ゴイスは地下へとクレイを連れて行く。
クレイを重苦しい扉の前に立たせ、後ろに回る。
突然、ゴイスが膝をつき、クレイに抱きついた。
その両手はしっかりとクレイの胸へと伸びており、執拗に撫で回している。
「デュフフ!イラーラ、人形のような美しさを持つ君には人形の様な振る舞いがよく似合う!デュフ、君との時間が待ちきれない!」
興奮した股間をクレイへ寄せながら、ベロリと耳を舐める。
やはりクレイは微動だにせず、ゴイスの行為を受け入れていた。
「今すぐ始めたいが、夜まで待つんだ。この部屋に椅子があるから、そこに座ってワタシを待つんだ。いいね?イラーラ」
「はい、ゴイス様」
ゴイスが扉を開き、部屋の様子が視界に広がる。
部屋の中央の大きなベッドだけでなく、部屋の至る所にいかにもな道具から一般人には理解できない様な道具までズラリと並んでいた。
だが、それだけではない。
部屋の隅に小さなベッドが並びそこにはクレイと同じ首輪を付けた少女達が目を瞑り横になっていた。
「さあ、入って」
「はい、ゴイス様」
クレイは異様な光景に反応する事なく、部屋へと入り、大きなベッドの横の椅子に座る。
「デュフ!大人しく待っているんだよ」
「はい、ゴイス様」
扉が閉まり、部屋にはクレイと人形の様に眠る少女達だけが残された。
「ふぅ……」
クレイが一息ついて椅子から立ち上がる。
「キッッッッッッモッッッッッ!」
瞳に生気が戻り、バタバタと悶え始めた。
「キモッ!うわッ!キモッ!揉んだよアイツ!舐めたよアイツ!押し付けてきたよアイツ!それに何この部屋?!事前に話は聞いてたけど、それ以上だよ!あんな人間マジで存在するの?!」
ひとしきり悶えた後、呼吸を整えて状況を整理する。
「隷属の首輪を付けられた時はヤバいッ!って思ったけど、コレも効かないんだな、この身体。相変わらず変な魔力が頭を覆ってるけどさ」
眠っている少女達はとりあえず置いておく。
騎士団に任せよう。
「一応、い・ち・お・う!穏便に証拠品が手に入ったから、後はこっそり屋敷から出るだけだな」
証拠品である隷属の首輪を付けたまま、様子を覗いつつクレイは部屋を出ていった。
次回もなるべく……早く……できるといいな……。




