クレイと意外な形の再会
本当にネタとネタを繋ぐネタがなかなか思い付かなくて、皆さん凄いですね……。
キングオークを倒し、無事(?)に目的の素材を手に入れる事ができた。
「それで、直接薬師のところへ持っていくんだっけ?」
「はい、急ぎと言うことで、ギルドを経由する時間を省きたいそうです。ギルドは了承済みなので問題ありません」
「じゃ、パパッと納品しちゃいましょ」
「……納品した後でも戦いませんからね?」
「ちぇ~、分かってますよ~」
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「ありがとう、量も十分だ」
アレイヤは外で待機している。
曰く「依頼自体は私と関係ないから」との事だ。
「これで彼等も楽になるだろう」
そう言って薬師が患者の方を眺め、クレイも続いた。
「……うわ」
横になった患者が4人。
知っている顔が並んでいた。
『紅の爪』だ。
「悪態がうるさくてね、今は薬で寝てもらっている。知り合いかい?」
「いえ、全く」
もう関わりたくない、というのが本音だ。
クレイは善か悪かで言えば善だが、お人好しでは無い。
『紅の爪』を助ける為だと知れば、この依頼は受けなかった。
「ヘルホランの森を通った冒険者が倒れてる彼等を見つけてね、近くを通っていたメルボア行きの行商人の荷馬車に詰め込まれてここまで来たってところだ。運は良いらしい」
「その様ですね」
クルト無しでもやっていけると言っていたのに、結果がコレの様だ。
とはいえクレイとして『紅の爪』に戻るつもりは毛頭無い。
同じ街を拠点としている以上はどこかで見かける程度は予想していたが、これは予想外だった。
彼等とかかわるのはもうこれっきりにしたい。
「彼等が目覚めたら、君の事を話しておくよ」
「いえ、その必要はありません」
思い返せば素っ気ない対応だったと思う。
薬師には悪いが、報酬を貰って早くこの場から立ち去りたかった。
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「終わったの?」
「そうですね」
「今日のところはこれで帰るわ、お父様がうるさそうだし」
「今日のところは…ですか」
「もちろん!キミの力を直に感じたいもの」
その日以降、ギルド内でクレイに「戦う気になった?」とボディタッチをキメるアレイヤの姿と、諦めてスリスリされるクレイが目撃させるようになったという。
この辺りから『紅の爪』との関わりが多くなってくる予定です。




