森の薬剤師さん
三つのお題でできた作品です
とある深い森の奥
薬剤師をしている一人の獣人の女がひっそりと暮らしていました
彼女の作るお薬はまさに万能薬
万を超える病の人間を助けたといわれるほど
彼女の薬は病人それぞれにあったもので
人々はその完璧な技術を過去の遺産と当てはめて
AI・アイと呼んでいたそうです
そんな彼女の元に今日も一人の患者がやってきます
患者はおじいさん
おじいさん
どこが具合がわるいのかな?
アイはおじいさんにたずねます
するとおじいさんははっきりとした口調で答えました
ちょっとした心の病でね
あと一歩が踏み出せないんだ
おじいさんの言葉を聞いてアイは頷きます
わかったよ!
おじいさんを助けてあげるね!
そう言ってアイはいつものようにペンを取ります
そしておじいさんの心の病を直せるような小説を書きました
できた!
おじいさんのために作った小説だよ!
おじいさんはその小説を受けとります
開きページをパラパラと
次の瞬間
おじいさんの瞳から涙が溢れたではありませんか
あぁ
そうだ
これが私の欲しかったものだ
おじいさんは感動し
アイに感謝の言葉を連ねます
そして
満足そうにおうちに帰ったのでした
次の日
気味が悪いほど満足そうな笑顔をしたおじいさんが
薬物で自殺したというのが新聞の一面をかざったそうな
もらったお題
AI
薬草
小説
世界観
無限の寿命が得られる代わりに繁殖機能を失うという薬が広まった世界
終わるはずの人生が終わらないということで生まれる病を解決する
そんな話をイメージしました
気分を悪くされたかた
すみませんでした