10話 ACT3-4
「マティ」
倒れているマティに向かってポインズウーズの群れに行こうとするミティ。
「待てミティ。一旦ここで回復しよう」
シキとミティはここでHP回復薬とMP回復薬を使う。
ここまでそれなりのバトルをしてきていてHPもMPも1/4を切るほど消費していた。
「サラ、俺はあの群れに突っ込むから援護を頼む。ミティはその間に倒れているマティを救出してくれ」
「うん」
「はい」
シキがポイズンウーズの群れに突っ込んでいく。
本来であれば【マジックアロー】を投げつけたいところであったが、群れの中で倒れているマティにもダメージを及ばせてしまう可能性を考えるとHP消費が激しいが近接戦闘のバトルを優先した。
「うぉおおお」
ポイズンウーズ1体目を右フックで殴りつけ左サイドにふき飛ばす。
「ちっ!!」
やはり毒素に帯びているスライム。触れて瞬間に毒にかかったのががわかる。
ただでさえ《汚水洞》の中の毒気のあるガスでHPの消費をされているにもかかわらず追加の毒を帯びるのはややきつい。
2体目に左ミドルキックし右サイドにふき飛ばす。
3体目、4体目と右ストレート、右後ろ回し蹴りとでドンドン中央部からサイドにポインズウーズを飛ばしていく。
サイドにずれていったポイズンウーズに対して矢を放っていくサラ。
時折サイドに飛ばされたポイズンウーズがシキに対する攻撃を仕掛けようとするスピードに間に合わない時は、一度の攻撃で2本の矢を放つことのできる【ダブルショット】をも絡めながら攻撃をしていく。
「ビィーヤーーー」
シキにふき飛ばされサラの矢を食らうポイズンウーズ達は忽ち光の粒子となり散っていくが、その際にさらなる毒素を放ちシキはドンドン毒素に侵される。
またポインズウーズも、ただただシキからの攻撃を受けるだけになっているわけもなく、毒霧を吐きシキにダメージを与えていく。
「シーちゃん!!」
HPゲージが時間とともにドンドン減っていくシキを心配して叫ぶがシキは左手を後ろに出し大丈夫だと合図するが、サラは我慢できない。
「ミティちゃん、ここで待っててね」
矢を放ち続けながら5m先でひたすら殴る蹴るを続けているシキに近づいてく。
「馬鹿、サラ、くんなよ」
「馬鹿はシーちゃんだよ。すぐ毒消しとHP回復薬を飲ませてまた私は後方に戻るから」
そう言ってシキの側に飛とびこんでサラは毒消しとHP回復薬の小さいビンの蓋を開ける。
シキは起点となるポジションを決めてポイズンウーズへの殴る蹴るを続けていたので、その起点にサラについたタイミングにあわせて戻り受け取りすぐに飲みほす。
「悪り、サンキューな」
「本当だよ。無理して」
そのタイミングを見逃すことなくポイズンウーズは毒霧を吐きシキとサラはまた毒に侵される。
「く!!」
「きゃ!!」
「あまり毒消しは意味ないな」
「う、うん、しょうがないね」
再度攻撃を仕掛けようとしてくるポイズンウーズ達。
毒消しとHP回復薬を飲むためだけに使った少しのタームがポイズンウーズ達の攻撃の機会を増やしてしまったがそこに
「【ダガースロー】、【ダガースロー】、【ダガースロー】」
シキやサラに攻撃をしようとしかけたポイズンウーズ3体にミティはダガーを投げ込む。
ポイズンウーズを倒すことまではできないがダメージを与え動きを止めることまではできた。
「ミティちゃん、ナイスプレー」
サラが手を挙げの声をかけるとお辞儀して返すミティ。
動きを止めたポイズンウーズに矢を放ち始めるサラ。
シキは引き続きサイドにどかす為にポイズンウーズを殴る蹴る。
ようやく倒れてるマティの側まで来ることができたシキやサラは自分達を囲うポインズウーズへの範囲攻撃を仕掛け始める。
そのタイミングにあわせてミティは走り始めマティのところへ向かい始める。
「【マジックアロー】」
「【アローレイン】」
シキが放つ気の塊である【マジックアロー】が左サイドのポイズンウーズ達に、矢の雨の【アローレイン】が右サイドのポイズンウーズ達に放たれ散っていく。
「マティ」
倒れているマティのところに来てすぐさま抱きかかえて声をかけるミティ。
「・・・、おねい、、、ちゃん」
毒素にかかっていると思われるマティは意識を朦朧とさせている状態でミティを見るや言葉を出す。
「無事です!!」
【イベントクエストクリア:《汚水洞》でミティの妹マティと合流】
ここでシキとサラのマイページのイベクエクリアのテロップが流れる。流れ終わると同時に
【イベントクエスト:《汚水洞》で上級ポイズンウーズを撃破】
と新たなイベントクエストが発生する。
シキとサラは顔をあわせる。
「俺達はこのまま上級ポイズンウーズまで攻める。ミティはマティを連れて脱出だ」
「・・・、私も行きたいです」
シキとしてはここで一緒に戦うより先に《汚水洞》から脱出してもらえたほうがこの後のバトルを考えてもよかったのだが、そこまでおんぶに抱っこは嫌です。というミティの気持ちがわからなくもない。
「ミティちゃん、一旦後方にさがってマティちゃんを回復させよう」
「はい」
そう言うとミティは素直にマティを抱きかかえて後方に戻っていく。
「シーちゃん、もうちょっと人の気持ちが汲み取れる素敵な大人になってね」
「悪かったな。人の気持ちが汲み取れない子供で」
「でも、シーちゃんのそんなところも私は好きだよ」
え!!っとシキはサラを見るがサラはシキを見ようとせずに矢をひたすら放ち続ける。
このタイミングでいきなり告白かよ?と思うもののこれ以上の会話は難しいのでシキもそのまま【マジックアロー】と殴る蹴るをポイズンウーズに浴びせ続ける。
ひとしきりポイズンウーズを攻撃し尽くして全滅させることができたシキとサラ。
HPもMPも相当な消費をしているのでシキもサラも自身が持っているHP回復薬とMP回復薬と毒消しを飲む。
「「はぁー、はぁー、はぁー」」
二人の荒い息の呼吸が重なる。
「お疲れ様。疲れたね。シーちゃん」
「ああ。サラもお疲れ。なんだかんだ4.50体くらい倒したような気がするな。そういえばさっき」
「あ、ミティちゃん、マティちゃんの様子はどう?」
照れ隠しなのかサラはその場を離れてミティとマティの場所に向かって走る。
こいつ、さっきの発言を無かったことにしようとしてやがるな。不意に出たのか・・・。
サラに対して思う気持ちは、、、きっと一緒だよな?多分・・・。
そんなことを思いながらサラの後を追いかけるシキ。
ミティとマティの元にシキ、サラが近づく。
「マティちゃんの様子はどう?」
「はぁ、はぁ、はぁ」と苦しそうな呼吸をしているマティ。
「毒消しが効かないです。HP回復薬は効いているみたいですけど、肝心の毒が治らないとまたドンドンHPが減っていってどうしたら・・・」
マティの状態が良くならないことにどうしたらいいのか?とうろたえているミティ。
シキとサラはポイズンウーズから毒を受けても毒消しで治っている。
シキとサラは顔を見合わせ一番のよくないパターンを想定することになる。
10/13です。
次は18時に投稿します。




