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極道少年のパラフィリアライフ  作者: 鳳凰寺未来
序章
3/78

第二話

 講堂にて、入学式が執り行われていた。


__といっても、退屈で寝てたから——多分バレてない――飛ばすけどね。


__え、メタいって? シラナイシラナイ。


 ということで教室だよ!


「あ~。お前等を担当することになった、新人教師の鈴代(すずしろ)順平(じゅんぺい)だ。よろしく頼むー」


 短い黒髪。花緑青の目。黒渕眼鏡。そして何より目を引くのが皺が凄い白衣。


「んじゃ、じこしょーかいするぞー。そっちから言ってけー」


 顎で廊下側の先頭を指す鈴代先生。


__……僕か。


「あぁ、はい。……僕は莱雪紫です。男。趣味は……、薙刀術。よろしく」


 一礼して座る。


 それが終わると次はその後ろの生徒。そして一列終わると次の列、という風に自己紹介をしていく。


__次は白雪の番だね。


「私は小清水白雪です。見ての通り女ですよ。趣味は……、抜刀術です。よろしくお願い致します」


 一礼して座る白雪。


 全員の自己紹介が終わると、教科書を配り始める鈴代先生。


「あぁ、手伝いますよ」


「お? そうか?」


 教科書を半分貰い、配る。


 白雪も手伝いに来て、三人で配るとすぐ終わった。


「二人とも、あんがとな」


「「いえいえ」」


 一礼して席に戻る。


「んじゃ、教科書配り終わったから帰って良いぞー」


 その言葉を聞いて、席を立って帰り始める生徒達。


 僕達は他の生徒が帰るまで待つ。


「やっと居なくなったか。最近の餓鬼は話すのが好きだな」


 ため息を吐く鈴代先生。


「……改めまして、珠洲城順一です。この度は、お二方の護衛を努めさせていただきます。よろしくお願い致します」


 そう言って丁寧に腰を曲げる珠洲城さん。


__この人は藜組傘下、珠洲城組の二十六代目大将。


__今回、俺達が学校に行くッてんで、護衛役を買って出てくれた人だ。


「あァ。よろしく頼む」


「変装中は何もできないからね。まぁ、危害を加えられたらやり返すけど」


「……では、理事長室へ行きましょう」


 珠洲城さんの後に着いて行く。


 階段の踊り場の壁にある絵画をずらすと、薄暗い廊下が続いていた。奥に進むと、大きなエレベーターが現れる。そのエレベーターを使って地下に行く。


 軽い音と共に扉が開くと、銃を構えた男性二人が居た。


「珠洲城です。藜雪紫様と古清水白雪様をお連れ致しました」


 それを聞いて銃を降ろし、道を開く男性二人。


 一礼し、エレベーターを出る。


 すると、目の前に大きな扉が。


「理事長、藜雪紫様と古清水白雪様をお連れ致しました。入ります」


 大きな扉を開き、入る。


 内装はクラシカルで統一されており、大人な雰囲気を醸し出している。


 そして、なにより目を引くのが部屋中央に浮かんでいる大きな水晶。その周りには、幾つものパネルが浮かんでいる。


__恐らく、監視映像を映し出しているのだろうな。


「よく来たね。雪紫君、白雪君。珠洲城君は下がって居なさい」


 大きな水晶の更に奥から声が掛かる。


 その声に従い、珠洲城さんは入り口近くまで下がる。


 声の主が歩いてくる。


 俺達は跪き、声を揃えて言う。


「「お久しぶりでございます。総大将」」


「うんうん。久しぶり」


 総大将。


 それは極道界を束ねる長の名称だ。


 総大将に光が当たり、顔が見えるようになる。


 それはそれは端正な顔立ちで、俺達と同じ一つに束ねている月白のそれは、線が細い体に沿って腰まで流れている。線が細いと言ってもただ細い訳ではなく、着物に隠れているが、その体にはしっかりと筋肉がついている。そして、なによりその目だ。紫を濁した様なその竜胆色の目は儚げに輝いていた。


 そして――、


 ――物凄く強い。


 極道界最強と言っても良い程だ。


 俺達はこの人に稽古をして貰ったことがあるが、あれは地獄だった。しかし、強くなったという実感はあった。


 この人の人柄も相俟って、俺達は総大将を尊敬している。

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