表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
80/88

泣いた悪猿80

「……奇遇だな、コウタロウさんよ……」

永山は皮肉混じりに死神を勝手につけた名で呼んだ。

「奇遇もなにもない。白昼堂々街のド真ん中でドス黒い瘴気を垂れ流している奴がいるから潰しに来たつもりだったが、まさかお前だとは思わなかったぞ。

前は中途半端な瘴気だったくせして、何かあったか?(しゅ)でも受けたか?」

死神にしてみれば、偶然ではなく必然だったようだ。驚いたのは死神も同じ事らしい。


「はは……呪か。確かに、似たようなものかもな……」

永山は別に呪いを受けたわけではない。単に映画を観ただけだ。だがたまたま観た映像が、永山が抑圧してきた人食欲求のトリガーを引いてしまったのだ。この偶然は誰の悪意で起こったわけでもない純粋な事故だが、永山の内面を見事にひっくり返した。下手な呪いより性能が高いといえる。

……いいや、それは「たまたま」だとか「偶然」などと表現するには確率が高すぎることだったかもしれない。飲酒運転を習慣にしているドライバーが事故を起こす確率のような、いつか何かしらの形で発生すると予測できた事だったのかもしれない。


「コウタロウさんよ……頼みがあるんだわ」

永山は肩を震わせながら決意した。

「オレ、もうダメだわ。やってくれ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ