表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/88

泣いた悪猿64

ひとしきり挨拶が済んだ後、二匹の邪鬼は近くの公園で喋り始めた。高谷山で別れて以来、色んなことがあった。

「飛騨の爺が、カンパニーを抜けたらしいな」

西地方に拠点を置く首俵にも、報は届いていたらしい。

「そうっす。お陰であのジジイ、仲間の大半から総スカンっすよ。自業自得もいいところだ」

永山はまた例のカフェに連れて行こうかとも考えだが、それはヤメにしておいた。コウタの時ほど寒い季節ではなかったし、何よりコウタと同様の反応をされることを予測したからだ。

永山が変わってしまったことを知ったら、首俵はどう思うだろうか?それだけが少し気懸かりだった。


「飛騨がどうして抜けたか、知ってるか?」

首俵の口元がニュウっと曲がっていた。そういえば、どうして飛騨申兵衛が離反したのか、永山は知らない。

「飛騨には信じられねえビックリなことが、カンパニーで決まったからだ」

首俵のニマニマ笑いから、彼が相当な新情報を持っていることがわかった。が、勿体ぶっている首俵にどう接したら良いのか永山は熟知している。

「ええっ!何かあったんすか首俵さん?」

首俵はマシラにしては桁外れの知力が自慢だ、と永山は考えている。そのあたりを持ち上げてやることは、首俵の機嫌を良くするための基本なのだ。以前から永山はそういうものとして首俵と接してきたし、それが功を奏しているのか、首俵は永山には辛く当たることがあまりなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ