表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/88

泣いた悪猿58

違う、違う、違う……!


ユウコを両の腕に抱きながら、永山は眩暈がした。

違う。運命という奴は、とんでもなく残虐なのだ。ユウコの言ったことは正解でありながら見当が外れていた。運命は彼女の人生を狂わせた一味である男とくっつけるという、悪意に満ちたシナリオを用意していたのだ。

人の心を持たぬ男を地獄に落とすために、わざわざ人の心のなんたるやを学ぶお膳立てまでした上で。


運命は懇切丁寧に、永山がしでかした罪の重さを教え込んだのだ。

たかが邪鬼一匹にここまで手の込んだ罰を与えるのだから、舌を巻く他はない。


(……たかがオレごとき、地獄にでも何でも落とすがいい!!だが……だが!)

永山は強く強くユウコを抱き締めた。ユウコは痛いとも言わずに、それが永山の愛の強さに比例しているものと勘違いしたまま、力一杯の抱擁を堪能している。

(オレに……オレに彼女を愛する資格もない!だが、この女だけは不幸にさせないぞ!!)


永山は誓った。

ユウコを死ぬまで騙しきることを。


彼女を自分の命よりも大切に想うがゆえに、虚構の恋人を演じきることを誓ったのだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ