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泣いた悪猿54

まあ、いいぜやろうか……

まるで飲み会の企画でも立ち上げるくらいの気持ちで言葉を発しようとした永山の頭に、大問題が降って湧いた。

映画のスタッフロールの中に、成長したカップルの子供たちが映っているのをまじまじと見ていた。


永山には、この映画と同じようにできないことがたった一つあるのだ。

ユウコは人間だが、永山は人外のものだ。


永山はユウコと子供を作ることが、どうやってもできないのだ。


「なあ……ユウコ……君に、言っておかなきゃいけないことがあるんだ……」

永山は必死に考えを巡らせた。まさか実は人間じゃないとは言えないので、そこをぼかしつつ最低限必要な情報だけを上手く伝える言い方を考えた。

「オレ……子供、できないんだ……そういう、体なんだ……」


永山は自らの頭の悪さを呪った。

果たして上手く言えているものか、自分で判断すらままならない。


とりあえず、最悪な言い方ではなかったらしく

ユウコは僅かに微笑んだ後に

どうしてか、ホッと溜め息をついた。


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