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泣いた悪猿50

以前観た映画の続編とはいえ、永山はストーリーの骨格のみおぼろげに覚えているのみだ。とにかく、男は驚異的なヘタレだった。何が一番まずいかというと、彼の周りの友人・家族・恩師などが彼の結婚を後押しすべくありとあらゆる手段を講じるのだが、天才的ともいえる鈍感さと勇気の欠如により、ことごとく無に帰してしまうのだ。


例えば、結婚指輪を渡す機会を逃した男の失態により、女は待てど暮らせど指輪が渡されない状況に業を煮やし始める。

弁明の機を与えるべく、わざと二人きりにしようと画策する友人たちは宴の席で男を残しトイレに出る。が、男ときたら後ろからついてくる有様だ。


そんな場面を見ながらケラケラ笑うユウコを尻目に、永山は苦々しげに

「アス○かお前は」

「いい加減にしろ」

などと悪態をついた。

「ふむふむ。トウジ君って、ハマるとそういうリアクションかあ」

ユウコは嬉しそうなニヤニヤ笑いが止められない。

「……おかしいかよ?」

むくれた永山の顔に笑いをこらえながら

「おかしくないよ。面白いだけ」

ユウコはよくわからない受け答えをした。



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