26話
「うわぁー!本がいっぱいー!」
「真珠は本読んだことある?」
「小さい頃読んだ気がする!」
「今でもだいぶ小さい気がするけど…」
「真珠もうお姉ちゃんだよ!」
「そうか…あ、この絵本面白そうだなぁ」
「どれー!?」
「ちょっと読んでてねー」
「うん!」
(やっぱりまだ子供かな)
黄玉は一人図書館を捜索する。
一番可能性があるのが医術関係の場所。
「まぁ…最初にみるから見終わっている可能性があるからなぁ…」
探せど探せど、どこにも姿が見えない。
(ま、いないよね…)
2時間ほど探したが姿形も見えない。
真珠はずっと絵本を読んでいる。
その姿を眺めながら少しだけ微笑む。
傀儡は絵本など読ませてもらえない。
常に英才教育を施され、本も字しか書いていないものしか読んだことがない。
主が亡くなり、仕事が無くなった。
それから少しだけ旅をした。その時に絵本に出会った。
少しだけ読んだが、まるで別の世界を旅している気分を楽しめる唯一の娯楽だろう。
そんな感情に芽生えた後少しでも変われたのだろうか。
真珠は今、何を思って絵本を読んでいるのだろうか。
笑ったり、泣いたり、怒ったり見ているだけで少しだけ楽しくなる。
どんなものが生まれるのだろうか。
―
「見つかった?」
「ううん、全然見当たらなかった。真珠は面白かった?」
「うん!」
「それじゃ帰ろうか」
「帰る!」
―
「あれ、部屋暗いけど…お二人とも帰ってきてないのかな?」
「どうなんだろうね?」




