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小説の分類

お久しぶりすぎますが、ちょくちょく更新していこうかと。


海瑠「遅いですよ……」


いやー、メディターの方にすっかりはまっちゃってw


海瑠「まあ、僕は僕なりに頑張ります」


そうしてくれたまえ


海瑠「うん」

 何がどう転じてこういった状況に陥っているのかは、僕にはわからない。


 知っているけど忘れたい、そんな心境……。


「良く来た瀧野たきの海瑠かいる。お前は今日から【小説部】部員だ!」


 りゅう先輩が何かしら言ってくるんだけど……まじですかい?


「あ、あのー、それって何する部なんですか?」


 一応、まあ入っちゃったらしいから疑問だけは晴らしておきたい。


「【小説部】だ。小説書くに決まってんだろ?」

「そ、それだけ?」

「ああ、それだけだ。優秀作品は大会に出す」

「大会なんてあるんですか!?」

「ああ」

「へえーー」


 結構まともな部なんだな。


「それでなんで生徒会室なんですか?」

「ん? ここが【小説部】だからだ」

「え? …………え?」


 豪華でリッチな存在感をアピールする生徒会室は無論、一般生徒が勝手に入れるようなところではない。


 呼び出しをくらう時ぐらいなのだが、その時は一回ぽっきりでその生徒は生徒会室愚か、学校の敷居に二度とその足を運ぶことができない。


 そんな生徒達の間で畏怖されながらも誰もの憧れの注目の的となっている生徒会室が、部員わずか二名の【小説部】なわけがない。あっていいわけがない。


 そしてここはあの天下の生徒会長、神薙かんなぎ綾乃あやの先輩のサンクチュアリなんだよ!?


 あー、今僕は綾乃あやの先輩と同じ空気を吸っている……。


「なぁ、そんな顔色七変化的な一発芸を俺は楽しむつもりはねぇからとりあえず座れ」

「あ、は、はい」


 一体僕はどんな表情をしてたんだろ……。は、恥ずかしすぎる。


「まずはテストから行くぞ」

「テ、テスト?」

「ああ」


 先輩はそう言ってなぜか生徒会書記の宮永みやながさんから紙と鉛筆を受け取る。


「小説、書いてみろ」

「はい?」

「いいから、お前が思う小説ってのを書いてみろ」


 手渡される白紙と一本の鉛筆。


 小説……本屋に並ぶ絵無し文章の羅列……現代国語で読むノンフィクションからフィクションに至る難読文……。小説を読むぐらいなら、それをコミック化したマンガを好むような僕にとって、小説が一体何なのかわからなかった。


 でも顔をあげれば、僕のことを真剣なまなざしで見つめてくるりゅうさんと、静かに立ちずさんでいる宮永みやながさんの視線が痛い。


 何もできないじゃ示しがつかないから、鉛筆を右手で握ってみる。


 ゆっくりと白紙に鉛筆の芯の先を当てる。


【今日は良い天気で、なぜか僕はりゅう先輩に【小説部】にいれられました。】


「お前、そりゃ作文だ」

「ちょっ、終わってないのに読まないでください!」


 自分でもわかってはいたけど、とてつもなく恥ずかしくなる。


「まあ、最初はそんなもんさ。な、宮永?」

「…………そうね」


 宮永さんって寡黙タイプなのかな? の割には口調がきつい……。


「いいか、海瑠かいる……。小説ってのはな、まあお前に小説の歴史について語んのもどうかしてるよな……」

「ちょ、あの、なんか僕とっても頭悪くて何もできなさそうなかわいそうな子だと思われてません?」

「お前良く自分のことそこまで言えんな」

「うぐっ……(墓穴掘った!)」


 りゅう先輩はソファにまたも踏ん反り返り、ため息をつく。


「まあ、慣れるより慣れろだよな……」

「いや、といいいますかあの、僕って本当にこの部に入ったことになってるんですか?」

「しつけぇなお前」

「しつこいですね」


 そんなりゅう先輩に限らず宮永さんまで……。


「ちなみに一つ聞こう」

「はい?」

「恋愛小説でも恋愛マンガでも、大抵は彼女或いは彼氏、妻或いは夫がいない」

「うそっ!?」

「大抵は人の妄想だ、あんなもん。あんな都合良く物事運ぶわけないだろ」

「う、ま、まあそうかもですけど……?」

「それに、自分が恋愛してたら恋愛小説なんてかかねぇだろ」

「そうなんですか?」

「俺はそうだ」

「それって結局先輩の偏見じゃないですか……」


 なんなんだこの人は、一体……。


「まあ、とにかくだ……お前には小説しかない」

「断言?!」

「他に才無いんだろ?」

「そんなにきっぱり言わなくたって」

「お前のことは生年月日から昨日食った夕食の内容と総カロリー数まで良い当てられるぞ」

「こわっ!?」


 なんで知ってんですか!? って聴くのも怖くなって、僕は先輩に目を向けられなくなる。


「それにだ。小説家になれれば金・女・名声が手に入る」


 どーん! と先輩が掲げる三を現す三本の指が僕の目の前に突きつけられる。


「いや、でも……」

「安心しろ。誰でも最初は初心者だ。慣れる。いや、慣れろ」


 ご、強引すぎるだろ……。


「再チャレンジだ。冒険物書いてみろ」


 手渡される第二の白紙と鉛筆のセット。


『冒険物か……』


 僕が素直に鉛筆を紙の上に走らせようとした時、先輩がありがたいのかありがたくないのか、助言をくれる。


「いいか海瑠かいる良く聴け。冒険物=アクションだ。これはわかるな?」

「あ、はい。有名な漫画や小説でも冒険物には戦闘シーンがありますね」

「なんでかわかるか?」

「え、そりゃだってそっちのほうが面白いし」

「どう面白い?」

「……? どうって、格好良いし燃えるじゃないですか」

「そんなストーリーを自分は書けると思うか?」

「え? そんなの書いてみないと……」

「書いてみなくても、自分でわかるだろ。自分が冒険物を書けるかどうかを少しだけ考えてみろ」


 先輩に言われて、僕は少しだけ目を閉じて考えてみる。


 冒険物。僕の知っている有名な冒険物には必ず入っている戦闘シーン。その描写……。迫力ある展開や熱いバトル。仲間達との絆。裏切りや和解。出逢いや別れ。離別と協力。そういった有名なワンシーンや一コマが脳内を駆け巡る。


「む、無理です……」


 そう。自分の実力じゃあ無理だと理解してしまった。


「一つ教えといてやる。小説は大まかに掌編、小編、中編、長編に分かれてる。どの種類が一番楽だと思う?」

「え、それは長編じゃないですか? 長いし、それ相応のストーリーだし……」

「違うな。答えは掌編だ」

「え、な、なんで?」


 先輩は僕の白紙の紙を取って、右手でぴらぴらと宙に踊らせる。


「長編ってのはな、始まりから終わりまでどれだけにも延ばせる。本当にグダグダでダラダラでも続けていける。でもな掌編ってのは一発だ。その少ない文字数と行数の中に自分の持ち得る全てのものを凝縮してできあがる濃厚な文章だ。それはな、読者にとって味わい深く作者にとっちゃ至高の一品なんだよ」


 まるで自分が掌編を書いたことのあるような言い振りにも聞こえたけど、その話はとてもしっくりきた。


「つまり」

「つまり?」

「お前の進むべき小説の分類は」

「分類は?」

「次回に続く」

「えーーー!?」


 というわけで、僕の方針は次回で決まるそうです。


 ってか、いつ?!

注意:ここでの小説について書かれていることは俺が独断で決めていることなので百パーそうなのかときかれたらわかりませんとしかお答えできません。


でも、俺がこの二年間で培った知識を紹介できればなと思っております。


それではまた次回w

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