冬休みの敵
---冬休みの敵-
「よーし、後ろの人にまで行き渡ったな。今年最後のプレゼント。冬休みの宿題だ!」
--------------------------------------------------
「『冬休みの友』だってよ。イラネー。暮れは忙しいンだよ。年始の挨拶行脚だって楽じゃねーンだし。」
「どうせ、子供達もやらないんじゃ無いですかね。長期休暇の宿題なんて親が面倒見て終わりですよ。」
「なんで、こんなに少ないんだ!昨今の子供の学力低下は酷すぎるぞ。倍は出せ!倍だ!」
「宿題?小学生のだろ。オマエが面倒見てやれよ。」
「ふふふ、この程度しか出せないから私たちが儲けられるのですよ。」
「宿題より楽しい、イルミネーションいかがッスかー!」
「こんなものさっさと終わらせて習い事に行きますわよ!」
「もっと子供の興味を引くような問題は作れないのか?子供が厭きてしまうぞ。」
「ンマー何ですか、うすっぺらい!やはり塾に行かせないと駄目になってしまうワ!ンマー!」
「スタンプ作戦は失敗だったし。毎日少しづつやらせる方法は無いものか。」
「宿題?後で良いだろ。久し振りに来たんだからデパートに行こう。な。」
「コレを元にテストを作れって。もっと早くに言って下さいよー。冬休みが潰れちゃうじゃ無いですか!」
「年越し蕎麦できましたよー。」
冬の夜空に鐘が鳴る。
本当の敵は何だろう?