何者
取り合えず完成したので投稿しました。最後まで読んで頂ければ幸いです。
湊は優斗に飛び付き首筋を噛もうとする。
「おい湊何すんだよ‼」
優斗は必死に暴れ湊を降りはなそうとするが人間のものとは思えない凄まじい握力に逆らうことができない
湊は人間のそれではない牙を突き立て優斗の首筋に噛みつく
「何すんだ⁉湊やめてくれ‼」
優斗の首筋に鋭い激痛が走る、血が溢れだしたその溢れだした血液を湊は飲みだした、優斗の首筋から滴る血液を湊は飲み続けている内にだんだんと正気を取り戻す
(あれ俺は一体?…あの酷い喉の異常な渇きが無くなってる?………⁉)
そのとき湊は始めて自分が優斗の首筋に噛みついてる事を知る
湊は驚き急いで優斗の首筋から牙を抜く
「優斗一体俺は…ごめん…」
湊はとっさに謝る
「痛えよ…馬鹿野郎…」
湊の首筋の噛み後から血がドロッと吹き出る
「本当にごめん…今すぐ救急車を…」
「呼ばなくていい」
「何でだよ‼その傷は…不味いだろ」
「だったらなんだ?親友に襲われたって説明すんのか?」
「いや…それは…」
「だろ?だから辞めとけ」
「分かった…」
「所で…一体何があったんだよ?」
湊は今まで何があったのかをすべて優斗へ話した。
「なるほどねぇ…」
「信じてはもらえないかもしれないかもな」
「なら…そうと決まれば元に戻る方法を何とか探すしかねぇよなぁ…」
「いったいどうやって?」
湊は優斗に問いかける
「馬鹿それを見つけんだろ?それに湊も元に戻りたいだろ?」
「まぁそりゃそうだけど…」
「だったらこうなった原因を突き止める‼まずはこんな病気は有るわけ無いし…取り合えずあの爆破テロのあったコンビニへ行ってみる方がよさそうだな」
「もしかして手伝ってくれるのか?」
「当たり前だろ?いったい俺とお前は何年の付き合いだと思ってんだよ?」
「優斗…ありがとう……」
湊はポロポロと涙をこぼす。
「何泣いてるんだよ…らしくねぇな‼」
「嗚呼何かごめん」と呟いた湊は「いい親友を持ったなと」心の中で思い涙を拭う
「さてと…早速コンビニの跡地に行こうと思うが……まずは俺の傷の手当てがさきだな…」
「確かにそれが最優先だな、少し間ってろ薬局行っていい絆創膏買って来るから」
「待ってるから早く帰ってこいよ」
湊は優斗の返り血がついた服をゴミ箱に捨てジーンズに黒色のパーカーを羽織り薬局へと向かった。最寄り薬局は家から歩きで5分程度歩いた先にある駅前にあった。そして湊は駅前に向かう途中にまた別の異変に気づく
「あれ?太陽ってこんな眩しかったか?最近外出てなかったから気づかなかったが…」その様な事を感じていた
「おい…あいつ……わかるか?」
「嗚呼…すげぇ妖気をビンビン感じる…」
薬局へ行く最短ルートの人気の無い一本道を歩いている時二人の男が湊の前に立ちふさった。二人の男の容姿は金髪で二十代程度、もう一人は三十代後半程でガッチリとした体格である
「このかんじからしてランクはⅣ以上は固いな…」
「苦戦しそうだなぁ…」
「嗚呼そうだな」
「あのぉいったい貴方たちは?」
湊は二人の会話に割って入ろうとするがまるで無かった事のように無視される
金髪の男はポケットから紫の水晶を取りだしそれを手で握りつぶす、次の瞬間目の前が漆黒の暗闇で目の前が覆われる
しばらくして少しずつ視界が回復すると«ある光景»が目に写る
イメージ的には東京の都心であろうか町並みであったがどこか違う、看板などの文字を表す物は一切無かった。何より決定的に違う点はまるでゴーストタウンのようにビルや建物は崩落しツタや苔で覆われていた。
「は?なんだこれは⁉」
湊は目の前で起きた余りにも理解し難い状況に軽くパニック状態になる、更には目の前には先程の二人の男もいるようだ
「いくぞ吸血鬼‼」
湊の事を吸血鬼と読んだ金髪の男は手のひらから直径30㎝程度の火球を作り出し湊へ凄まじい速度で放り投げる
「何だよあれ‼」
火球は港へ一直線で飛んでいく
「危ねぇ‼」
後少しであたると言う所でギリギリ跳躍で避ける、火球のあたった道路は燃え盛る炎に包まれた。
「うおぉぉぉぉ‼‼‼」
火球をよけたそのときにもう一人のガッチリとした体型の男はどこから取り出したか赤色の艶を帯びた細身の剣を持ち突っ込んでくる
湊はそれを火球を避けた用量で避ける、湊に避けられた男は余力が余って向かいにある建物に剣を突き刺す
男は「しまった‼」と叫び剣を抜きその場から遠くに離れる、それから蛍光灯が光を灯す程度の時間を置いて剣の刺さった穴が溶岩のように赤くなりビルを吹き飛ばす程の大爆発がおこる、爆発で煙が巻き上がりビルの鉄骨などの破片が飛び散り側にいた湊に銃弾の様に降り注ぐ
「やったか?」
「恐らくは…な」
しばらくして煙が薄れて行くとそこには湊の姿があった、巨大な鉄骨が体を貫通し腹部に大穴をあけ右手は吹き飛んでいると言う有り様だったが何とか辛うじてその場に立っていた。
「あっ……糞痛えぇ」
湊は残った右の腕で腹部に刺さった鉄骨を引き抜く
「見ろあいつまだ生きてやがった‼」
「予想以上に厳しいな…いちよう安宅さんに連絡入れといた方がいいんじゃねぇか?」
「いい…ここは俺らだけでかだずける」と体格のいい剣を持った男はもう一度湊へ突っ込んで行く
(駄目だ…このままじゃ殺される、ならやってみるしか…)
湊は鉄骨を軽々しく振り上げ男の剣を受け止める
「何⁉こいつ俺の一撃を受け止めやがった⁉」
(どうやらさっきからあいつらの話を聞いてれば俺みたいな同類を殺している専門家の類いか何かなのは間違いない、そんなかでもあいつらの発言からしてそう言うやつの中でも俺は強い部類らしい…だったら俺は………?)
湊はさっき吹き飛んだ筈の右手が生えており腹部に空いた穴も戻どうりになっていた。
(傷が回復している?だったら…)
湊は復活した右手で男の顔面をおもっいきり殴る
ブシャャャという音をたて体から頭が吹き飛び湊に返り血がダイレクトに吹き付ける
「お前よくも‼絶対に殺してやる」
仲間が死ぬ光景を金髪の男は怒り狂い何発もの火球を湊へ向かい打ち出す
湊は男の死体を盾にして金髪の元へ突っ込んで行く
何発もの火球が男の死体にあたり死体は黒焦げになりながらも湊は前進した
「こいつ⁉死体を盾に⁉」
湊は金髪の目の前まで来ると黒焦げになった男の死体を投げ捨て襲いかかろうとする
「馬鹿め‼最後に油断したな‼」
そのとき男は今までの火球の何倍もの大きさの火球を作り出しまるで火炎放射の如く湊に目掛けて放った。
辺りは灼熱の地獄へ化した。アスファルトの表面は溶けているので少なくとも200℃以上の高熱が出ているのは確かだ
「最後に油断するからだ‼馬鹿野郎‼」
「油断したのはいったいどっちだ?」
「何⁉」
後ろを振り向くと無傷の状態の湊がいた
湊は金髪の心臓を片手で貫いた
「あっ……うっぐっ………」金髪の男は呻き声を上げしばらくした後絶命した。
その後少しして再び目の前が漆黒の暗闇で覆われた。
次に気づくと元のいた人気の無い一本道だった。返り血や服に空いた穴の後などは無くなっていた。どうやら元の状態へ戻ったらしい、しかしひとつだけ違うことは二人の男の姿も死体もどこにも無いのである
どうでも言いとは思いますが最近急激に寒くなったせいか風邪をひきました。それと誤字などをご指摘頂ければ幸いです。