1/1
序章 over the future
世界は1つではない。
世界はいくつもあり、描かれる物語はその断片に過ぎない。
この物語もまた、世界の断片である。 「時の放浪者・零の日記より」
西暦2010年。
エリアスと呼ばれる特殊能力が存在していた世界。
エリアスとは、エレメント・リアルを縮めた言葉である。
元素が実体化する力。西暦1980年頃に地球上で突如として、生まれた超能力者の総称である。
地球はあらゆる異常気象で、荒廃していった。
それはエリアス能力者が、生まれた事にも関係していると言われているが、まだまだ、謎の多い力である。
エリアス能力者は火、水、土、風、雷のどれか一つの元素を操っていた。
それは自然の均衡が取れなくなり、人間の身体にも異状が現われ、突然変異したのだ。
自然が警告しているはずだが、人間はエリアスを警戒する所か、異質な存在を忌み嫌い差別していた。
舞台となるのは、日本の東京。ここも例外では無かった。
この物語は超能力者同士の戦いを綴ったお話である。