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1.ごあいさつ。

※誤字・脱字ありましたらぜひご指摘をお願いします。

 そこは、魔界と呼ばれる恐ろしい世界だった。|(人間から見たら、の話だが。)


 そこは強さこそがものをいう弱肉強食な世界で、大ざっぱに二分した魔物が住んでいた。獣の姿をしたのが下級の魔物(知能が低い)。魔族と呼ばれるのが上級魔物|(ヒト型が取れる)。


 ヒト型な魔物は全体の六割ほどを占める。魔界に住む者たちは、魔界にしかないエネルギーを他者から吸い取ったり、地から湧いてくる微かな量を取り込むことによって生命を長らえ、力をつけた。このエネルギーを安直ながら、魔力と呼んでいる。ちなみにこれは枯らすと死ぬ。まさに命なのだ。


 魔界の特徴は、魔界の中心に行けば行くほど、質のいい魔力があること。つまり中心部に近いほど、そこに住む魔物の生まれ持った魔力の器と質がいいということだ。器とは、体に溜めれる魔力の量のことで、大きいほど強くなれる。


 ということはもちろん、土地を巡った争いが起こるのは当然だろう。その結果、数百年かけて、力が強いものほど中心に住む生態系が出来た。


 中心近くには上級魔族たちが必然と集まり、町をつくり、さらに中心には魔界で一番の強さの者|(つまり魔力の器がとても大きい者)が城をつくってそこに君臨した。そして、魔王と呼ばれるようになった。


 力が全ての世界だから、魔王を倒すと必然的に自分が魔王となる。皆その座を目指し争い、魔王はくるくると交代した。



 そしてあるとき、一人の男が城に乗り込む。そう、わたしのパパだ。


 パパは、その代の魔王であった奴をいとも簡単に倒すと、長い間王座に居座り続けた。それまでの魔王がだいたい百から二百年ほど|(魔族は人間とはちがってとても長生きなんです)だったからパパの六百年就任って結構すごいことだと思う。それから1人の魔族に一目惚れして、私が生まれた。


 私は生まれたときから魔力がパパ似だったらしい。パパより魔力が高かったらしくて、ママは私を生むとき私の高すぎる魔力で消えてしまったそうだ。産まれる!て瞬間にパーン!と消滅して、それっきり。


 実はこんなのは良くあること。まあ、後に人間界ではありえないとか知るんだけども。それに比べたら魔族は情が薄い、と思う。パパもママが消滅したよ、って教えたら|(魔族は産まれたときから歩けるし話せる)なんてもったいない!あの美しい美貌が!と悶えてたが、次の日になったらけろリとしていたくらい。顔で選んでた節があるのだ、パパは。


まあとにかく、そんな元魔王なパパを持つ一人娘、現魔王のミニアでした。どうぞよろしく。

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