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風の書 1

『、、、さて、そうと決まれば、話は早い。』

ん?

『、、、ディーの風纏いで皆をまとめ、私が風月の住処まで飛べば半日もかからず着くだろう。』

『たしかに!』

移動手段として火龍を使うのに抵抗はあるが、最短で行こうと思えばそれが一番早い。

龍の背中に乗るなんて、なんてファンタジーなんだ!


『オソレながらモウシアゲます、、』

いつまで恐れてるんだよ。

『、、、なんじゃ?』

『ワレラのリョウドはホンライはフウリュウサマがオサめるトチ』

『イラぬアラソイをウミかねません』

『ワレラのことでアトラサマとフウリュウサマをアラそわせるわけにはいきません』


たしかに。

領土問題はどこの世界でも深刻だ。

『風月は風を操るけど、風龍と何か関係あるの?』

『ワレラはカゼのケンゾクだ。

フウリュウサマのカゴをウケておる。』

『へぇー、

あ、じゃあスラ丸は?』

『ボクハスラマルダヨー』

『へぇー、

じゃなくて、加護の話!』

『、、、こやつは大地の加護を受けておる。

つまり精霊龍じゃな。』

『へぇー、

ところで、風龍とか精霊龍ってなんだっけ?』

『、、、お前は本当に何も知らんのだな。

教えてやるからしっかり聞けよ』


なるほど、、

つまり各属性の頂点に龍がいて、その龍の頂点が魔王と呼ばれる最強種なわけか。

アトラの親父さん、魔王なのね。

急に規模が大きくなってきたな。

つい先日まで村人Dだったのに、

これから魔王探しの旅が始まるとは、、


ん?あれ?

これ王道じゃないか?

勇者になって魔王を倒すとか。

(実際には仲直りさせるだけだけど)

めちゃくちゃストレートなRPGじゃないか!


『ワクワクしてきたぞ!』

『、、、貴様、ちゃんと話を聞いておったか?

ワクワクしとる場合ではないぞ』

え?

『、、、風龍の領土に入るには奴等の許可が必要となる。

私は以前、何も知らずに領土侵犯をしてしまったらしいからな。

かなり警戒されておる。』

やばいじゃないか。

火・風間の関係が悪化して緊張状態なの?

『、、、我らが争えば、他の龍たちも黙ってはおらんだろうな。』

『イマ、ギリギリのバランスでタモッているカクゾクセイリュウサマたちのアラソイがハジマレば、

このヨはオワルだろうな。

スクナクとも、ニンゲンのようなサイカソウなシュゾクはホロびる。』


わー、、、

RPGが急に政治的な戦争の話になったー。

『歩いて行こうか、俺歩くの大好きなんで、、』

『、、、まぁ、仕方あるまい。』


しかし参ったな。

『先に風龍に会って許可をもらわないとダメってこと?』

『そうなるな』

『、、、私も飛び回り過ぎたでな。

きっといろいろな場所で怒りをかっていることだろうよ。』

と、笑い始めた。

コイツ、

『しばらく火龍の姿になるの禁止だからな!』

『、、、うむ。』


では、とりあえず風龍が住むと言われる、風の丘へ行こう。

風の丘に行くには、まず風都:アルデバロンに行かないといけないようだ。

次の目的地をアルデバロンへ設定した。


『さ、出発しようか!』

宿に泊まった翌日、私たち一行は村を出た。


村を出て少し歩くと、

『、、、やはり面倒じゃ。

足が疲れた。

もう飛んでいく。』

と、言い出した。

『まだ10分も歩いてないだろ!

我慢して歩きなさい!』

『、、、嫌じゃ。

まだ風龍の領土ではないじゃろ?

そこまでは飛んでいく。』

『ダメだって!

アトラは目立ち過ぎるんだから、遠くからでもバレちゃうよ!』

『、、、嫌じゃ!!』

『オマチください』

風月が間に入ってきた。

『もしゴメイワクでなければ、ワタシのセにおノリください。』

『、、、背じゃと?

うむ、まあ、それなら良いか』

アトラが風月の背に乗った。

というか横になって寝始めた。

まぁ、駄々をこねられるよりはいいか。


『ありがとう、風月!』

『これくらいナニもモンダイないわ』

コイツは本当に頼れるなぁ。

『ボクモノルー』

スラ丸が風月に、、ではなく、私の肩に乗ってきた。

『こっちでいいのか?

乗り心地は風月の方かいいよ?』

『コッチガイイー』

まったく、可愛過ぎるぜ。

これで私より強いんだから、世の中間違っているよな。

『じゃあ改めて!風都を目指し、しゅっぱーつ!』

『シュッパーツ!』

『、、、うるさい、眠れないだろ』

寝るなよ。

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