表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/255

可能性を感じさせる

 信也が出て行った学園長室では賢条と牧野の二人が残っていた。


「牧野、君の目から見て彼が犯人だと思うかい?」


 賢条は席を立ち窓際に立ち寄る。白のカーテンに覆われている向こう側を見るように賢条の瞳には芯が通っている。


「彼の異能アークの全容は未だ解明されていません。そのため彼が犯人かもしれないと話を聞いてみましたが、彼の反応はとても自然でした。ですが、依然警戒すべき対象かと」


 扉付近で直立する女性は表情をそのままに答える。口調に乱れはない。自身のクラス生徒だからと私情を挟むような女性ではない。


 それをよしとして賢条は指示を出した。


「すぐに監視を開始しろ」

「はっ。では早速手配を」


 背中越しに出された命令に牧野は小さく頷いた。それからすぐに扉に振り向き取っ手に手を伸ばす。ランクAのデータは貴重だ。見逃すわけにも、もしくはこれ以上奪われるわけにもいかない。警護と監視を兼ねて、神崎信也は厳重に監視すべき存在だ。


「彼は」

「はい?」


 その一刻を争う事態でなにを話すか。あるはずがない。故に牧野は足を止め振り向いた。決して無駄を好むような男ではない彼が、このタイミングで口を開いたこと。それが信じられなくて。


 牧野が見る先、背中を見せて立つ男の顔は分からない。なにを、どこを見ているのかも分からない。


 けれど感じる。


「面白い子だな」


 伝わるのだ。


「可能性を感じさせる」


 彼が、笑っているのが。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ