表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
朧月夜  作者: 雨世界
9/11

「……ええっと。ごめん。やっぱりいいや。なんだか私らしくない」

 花村睦はその目の涙をそっと指で拭ってから、自分の目の前にいる宮森実にそう言った。

「やっぱりいいやって、その大切な話はもういいってこと?」実は言う。

「そう。その通り」

 実の鼻先を指差して、にっこりと笑って『いつもの』花村睦は明るい声でそう言った。


「なんかさ。今日はいろいろとごめんね。ちょっと疲れてたのかな? 宮森に迷惑かけちゃったね」睦は言う。

「迷惑なんてかけてないよ。……まあ、確かにちょっと今日の花村は変だったけどさ」と実は言った。

「でも、大丈夫。変な私はもういないから」

 笑顔で睦は実に言う。

「そうなのか?」

「そう。こういうのはもう終わり」

 そう言って睦は席から立ち上がって、自分のカバンを持って帰り支度をする。


「そっか。……ちょっと残念だな」実は言う。

「残念ってなにが?」

「ああいう花村も、新鮮でよかったんだけどな」同じようにカバンを持って席をたって実は言う。

 すると睦は少しだけ黙ってから、「……ばか。そういうこと、冗談でも恋をしている女の子に言うもんじゃないよ」と少し変な顔をして実に言った。


 それから二人は一緒に教室を出て、家路についた。

 その帰り道、二人は一緒に校庭に咲く桜並木の桜を見た。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ