[3章 Let's 友達作り!]
~2章のあらすじ~
・無事に帰って来れた
・ボッチでした(泣)
・モテる望月と、周りからの視線が痛い東
昼休み、相変わらずのボッチ。弁当を食べる友達も居ない。まずは友達作りが先だな
屋上で1人弁当を食べていると、ドアが開く
「やっほ~やっぱりここに居たんだね」
望月が入って来た。何故ここに…
「何しに来た…のですか?」
「敬語じゃなくていいよ。いつも1人で、お弁当食べてるな~って…迷惑だったかな?」
「いや、そんな事は…」
迷惑では無い。ただ、周りの視線が痛い。
ボディガードか?ストーカーの域に入ってるぞ?
「…あの人達と食べたら?」
「いいの!東くんと食べるから」
俺は明日、生きて学校に来れるだろうか…
会話が頭に入って来ない…そんな中、『体育祭』という単語が聞こえた
「…体育祭?」
「うん、もうそろそろだね。晴れるみたいだし」
俺の学校は6月頃に体育祭がある。
梅雨の時期と重なるから、回避出来ると思ってたんだが…
「東くんは運動好き?」
「嫌い…かな」
運動出来ないしな…望月は得意だったはず
「望月は運動得意だろ?」
「え?そんな事ないよ~」
そこでチャイムが鳴り、望月は教室に戻った。はあ…体育祭か…苦手な運動を全校に見せなければいけない行事。休んだら怪しまれるよな…
体育祭の回避方法を考えながら、教室に戻る。クラスの人達から睨まれている。体育祭よりも、こっちを考えるべきだったか…
「東、机運んどいて」
「あ、こっちもー」
俺はパシリか何かですか…まあ、疎まれるのも当然だな
机を持ち上げると、軽々と上がる。もしかして…怪力が残ってるなら、俊足も残ってるんじゃ?普通の人なら、嬉しいだろう。だが、俺は逆だ。
これ以上、目立ちたくない!
今日は下校が遅くなってしまった。先生までパシってくるとは…
早く帰るために裏道を通る。曲がった所で、不良と目が合った。うわぁ…そっと逃げよ…
「何逃げてんだよ、あ?」
「いや、あの…」
「丁度いい、暫く殴ってなかったからな」
そんな軽い感じで人を殴らないで…鞄を振り回して逃げようとする。鞄に当たった瞬間、不良は吹っ飛んだ
「…は?」
「こいつヤバいぞ…!逃げろ!」
すぐに居なくなった。こんな所で怪力が…
辺りを見渡すと望月が居た。こちらが見ているのに気づくと、居なくなってしまった
…見られた?いや、まさか…まあ、明日の様子を見てから判断しよう
次の日、やっぱり見られてました
目が合うと、すぐに逸らされる。挨拶も目を合わさない。ヤバい奴として認識されたか…
「今日って体育祭の練習だよな、めんどー」
「だよねー無くならないかなー」
そんな声が聞こえた。マジか、今日練習だったのか…ああ、もう。ヤンキーの事と体育祭。面倒な案件が2つも重なってしまった
青春とか友達作りの前に、普通の生活も出来ない気がしてきた…
青春させる気が0ですね!
次章は体育祭編になる予定です。
東は無事に体育祭を終えられるのでしょうか…