2話 キャラメイキング
後一時間で始まる為先にキャラメイキングをすることにする。
というか、先にやっとけって言われた。
夏休みに存分に楽しむ為宿題を終わらせ、いつもの自分の仕事の洗濯、掃除を終わらせ、昼食を作っておく。
事前一時間前は午前10時なので、それに合わせヘッドギアを起動する。
目の前が暗くなり明るくなったそこは落ち着きのある小さな小部屋だった。
てっきり、真っ白な部屋や宇宙みたいなところからと思ってたので意外だったが、こちらの方が落ち着けるのでいい。
「Countless Road Online へようこそ
お名前を教えてください」
いつの間にかそこにいた女性にびっくりしたがキャラメイキングをする為だろうと思い、とりあえずあいさつをした。
「こんにちは。名前はリムで。」
名前は葉月を英語でリーフとムーンにして頭文字を取っただけだ。
「リム様ですね。ーーはい。お使いできる名前なので次に行きたいと思います。
今ご覧になっている姿はリアルを元に作られています。髪や眼など変更してください」
出てきた画面に驚いた。どうやってここまで正確に把握できてるのかと
そういえばヘッドギアの登録の時に色々登録したことを思い出し、凄いなとおもいながら変更して行く。
髪の色は自分の好きな色の青に少し手を加えてクリスタルのような透明感のある青に、髪や長さを現実より少し長めの肩下ぐらいにする。
眼を紺色っぽくする。うん。これでよし
と。
「これでお願いします」
「続いてスキルを選んでください」
これはもともと決めてあったのですんなり決まった
「【剣術】【水属性】【風属性】【STR強化】【AGI強化】【MP増加】【視力強化】【魔力操作】【脚力強化】【鑑定】
以上でよろしいでしょうか?」
「はい、大丈夫です。」
これは、剣術を扱ったことがあるので武器系は剣にすることにした。
不遇とされていた視力強化は単純にもっと目が良くなりたい!それだけである。
「種族はヒューマン、エルフ、ドワーフのどれにしますか?」
「ヒューマンで」
魔法と剣どちらも使おうと思ってるからヒューマンじゃなくちゃならない
「次にチュートリアルとなりますが、行いますか?スキップしますか?」
「えっと、お願いします」
「では、まず《ステータス》と唱えるか
想像してみてください」
「《ステータス》」
name リム
HP 20
MP 10
STR 10
VIT 10
AGI 10
INT 10
MND 10
DEX 10
LUK 10
【スキル 】
【剣術】Lv1【水属性】Lv1
【風属性】Lv1
【STR強化】Lv1【AGI強化】Lv1
【MP増加】Lv1
【視力強化】Lv1【脚力強化】Lv1
【魔力操作】Lv1
【鑑定】Lv1
【称号】なし
「この【称号】ってなんですか?」
「【称号】というのは特定の行動をした時などに貰えるものでステータス補正やスキルなどが貰えるかもしれないので積極的集めても良いかもですね。
ただし、プレイヤーの中で一人だけの【称号】や【スキル】もあります」
「なるほど。わかりました」
「次は【アーツ】というものです。
これは基本的に口に出さないと発動しません。ただし、魔法の場合【無詠唱】を持っていた場合はこれの限りではありません。早速使ってみましょう」
すると、広い体育館のようなところに移動しており近くに木の杭があった。
早速【剣術】の初期にある【アーツ】を使ってみる
「【スラッシュ】!!」
持っていた剣が青く光り身体が強制的に動かされた。うん。気持ち悪い。
自分の身体なのに操られてる感じがしてこれはダメだと思い聞いてみる。
「この強制的に動くのはやめられないんですか?」
「設定にある【アーツ自動化】をオフにすれば強制的に動かなくなります。
ただし、その動き、またはその動きで方向が変わっても正しく行動しないと発動しません」
最初は【アーツ自動化】で動きを覚えてその後オフにしろってことかな。
うん。そんな面倒なことしないわ!
自力でやるしかないでしょ!
「次に戦闘を行ってみたいと思います。
最大三回ありますがHPが0になり次第終了です。ちなみに、今後のデスペナルティーは所持金の半分、アイテムボックスの中から二種類のロストにゲーム内時間で三時間ステータス半減となります。
それでは戦闘を始めます。最初は
ゴブリンです。頑張ってください」
今さらっと、めっちゃ大事なこと言ったよね!?そんな、適当でいいのか運営!
っていう間にゴブリン、想像通りの小さい身体にボロい布、木の棍棒をもって向かってきてる。
とりあえず棍棒を振り下ろしてきたのを後ろに下がって避け、上段から振り下ろす。斬ったのと同時に赤いドット状の物が出て、これでダメージを表してるのかと感心してると、ゴブリンが体当たりをしようと突っ込んできた。
それを、馬跳びのように跳び越え、すぐ振り返り背中を切る。そうしてゴブリンが光の粒子となって消えていった。
「おめでとうございます!次はスライムです。頑張ってください!」
そうして青いプルプルした物が出てきて体の中で拳大の大きさの核?が動き回っていた。
どうするか悩んでいるとスライムが酸を飛ばしてきた。それを咄嗟に横に移動して避け、突きをしたが躱されたので、
今度は核の動きをじっと見つめた。
その間攻撃を避け続け30秒後くらいに
「よし!見えた!」
と、言ってもう一度突きを放った。
すると今度は核が自分から当たりに来たかのように移動し、核を貫いた。
スライムは光の粒子となって消えて行った。
「最後はウルフです。群れなので大変ですが、頑張ってください!」
そういい、出て来たのは三匹の狼だった。
まず、一匹のウルフが噛み付いて来たのを身体を捻って躱し、斬ろうとしたとこで、残りの二匹が飛び出して来た。
攻撃を辞め、上空にジャンプして避けた。
予想外だったのは【脚力強化】の影響か
二メートルくらい、跳んでしまい直ぐに攻撃できなかった。
予想以上だったなと思いながら、向かってくるウルフを身体を殆ど動かさず避け、通るところに剣を残しておく。
ウルフが一撃で粒子になったのには驚いたが、残る二匹が来たので考えるのを一旦やめる。
一匹の攻撃を躱しもう一匹を同じように軌道上に剣を置き、斬る。
残り一匹になり攻撃を躱し首めがけて斬りにかかる。
なにやら赤いドット状だけでなく、
光るエフェクトが発生しそのまま粒子になって消えた。
疑問に思ったので聞いてみるとかにした
「なぜ、ゴブリンは二撃必要だったのにウルフは一撃だったんですか?
あと、最後の光はなんでしょうか?」
「一撃で倒せたのはカウンターによる
ダメージ増加のお陰だと思われます。
最後の光は急所に当たったことによる
ダメージ増加です。後、いつもより赤いドットが多い場合はクリティカルとなります」
「チュートリアルクリアおめでとうございます!三戦全てにノーダメージでクリアされましたので初期の所持金二倍、
【称号】 チュートリアル完全制覇
をプレゼントします!
称号の効果は《ステータス》より確認できます。
それでは
『数多ある貴方だけの道を進んでください』」
最後にその言葉を聞いて視界が真っ暗になり、意識が落ちていった。