表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こじらせぼっちはハーレムエンドを目指さない  作者: 猫派
一章 こじらせ男と三匹の嫁
28/60

初めての恋が終わった日 4



 赤く染まるゴンドラの室内、唖然とした彼の顔を見て勝利を確信する。彼の周囲の、他のどんな女の子も、これ以上のインパクトのある告白はできないだろう。


 彼は最初は拒否するかもしれないが、最終的には私が側にいる事を良しとするはずだ。私は彼の友達になるのでも、恋人になるのでもない。私は彼に支配される。そして彼を支配する。私と彼の関係は永遠だ。




「……すまん、それは一体……どういう意味で?」


「そのままの意味だよ。君の命令なら何でもするよ?」


「……何でもか?」


「うん。何でも」




 望むところだ。




「それで、俺は何をすれば良い?」


「私を認めてくれれば良いよ。たまに会話したり、命令したりしてくれると嬉しいな」


「そうか……」




 彼は何やら考え込んでいるようだ。


 ゴンドラは全体の3/4を過ぎた。保留だろうか? しかしそれはイエスと同義だ。




「……友達ではだめか?」


「君がそう命令してくれれば」


「はぁ……分かったよ。これからよろしく」


「うん! よろしく、ご主人様!」




 あぁ……この一年間、片思いを続けてきて本当に良かった。これからは24時間365日、可能な限り彼と一緒にいよう。彼の視線も匂いも手の感触ももう私だけのものだ。


 この上命令まで貰えると思うと……あまりの幸せに惚けてしまいそうだ……! 彼がふっと目をそらす。いけない、私の顔は既に蕩けていたようだ。


 しかし、今までただ眺めているだけだった彼と、こんな18禁ゲームみたいな関係になれるなんて、やっぱり全く実感が湧かない。ためしに少しいちゃいちゃしてみよう。




「うおっ! いきなりすり寄ってくるな……!」


「えー 、いいじゃん。もう少しくっつこうよ」


「俺だって不能じゃないんだぞ……! そうひっつかれると、その……」


「嫌なら命令して良いよ?」


「ぐっ……」


「……嫌じゃないんだ」




 なんだこれは。すごく楽しい……!




「……いや、するぞ、命令。良いんだよな?」


「もちろん。何でも言って」


「復唱してくれ。『お慕いしておりますご主人様』」


「お慕いしておりま\ガチャッオツカレサマデシター/すご主じんさま……ぁ……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ