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こじらせぼっちはハーレムエンドを目指さない  作者: 猫派
一章 こじらせ男と三匹の嫁
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六月の雨の日 5

5-a.



 駅に向かう途中で友達と別れ、一人で歩く帰り道。私は、いつになく気分が高揚するのを感じていた。


 明日、私は彼とデートし、告白する。明日を以って、私の片思いは、片思いではなくなる。それは彼を射止めるという形であることが望ましいけれど、そうでなくても良い。とにかく私の恋は、明日をもって大きく変容するのだ。


 一年間、彼を見てきた。これからも彼と一緒にいるために、私はこの片思いを終える。それを考えるだけで、手が震える。怖いし、昂るし、戦慄するし、同じくらい楽しみでもある。この感じがきっと、生きてるって感じで、恋なんだろうなぁ……


 明日のデートは、彼にどのくらい脈があるか、それを見極めるという側面もある。彼を失望させないように、精いっぱい楽しませられるように、気合いを入れて臨まなければ。


 私は弛む口元を抑えながら、弾む足取りに身をまかせて歩く。明日も、雨が降ると良いな……






5-b.



「……ただいま」


「おうおかえりー」


「……あ、そうだ。お前さ、告白ってしたことある?」


「えぇ……何をいきなり、またゲームのやりすぎかよー? それとも寝ぼけてんのか?」


「そこは熱でもあるのか、って心配してくれるところじゃないのかよ」


「うーん……もし好きな奴がいても、できれば相手から告白させたいなぁ……あたしは何て言うか、告白とか無理だぁ……」


「そうか……やっぱそうだよな、うん……」




 兄ちゃんは何やら難しそうな顔をして部屋に引きこもってしまった。ちょっとは心配してあげるからあたしと遊んでほしい。切実に。


 あんまり放っとかれるとこちらも兄ちゃんを部屋に一日監禁してゲームの相手をさせるという強行手段に出ることになるぞ。まったくもう……

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