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プロローグ~プロローグの意味的にはこれで終わりのはず…違ってたらゴメンナサイ~

申年って『厄が去る』って言いますけど『福』は去らないですかね?

 ガタガタ…ガコッ…道無き道を馬車が走っている。目の前のイケメンさんに無理やり押し込まれた馬車が。このイケメンさんは、マノフ家の長男に当たるお方でこの國最強とうたわれる人だ。まぁ、それが本当なのか皇族だからよいしょされているかの判断は自分にはつかないのだが。それよりもこの馬車は皇城にむかっていらしゃるようなんです。なんでも早く許嫁に会いたい…そうだ!迎えにいけばいいんだ!と皇が言いやがったらしくて。良い迷惑だとおもう暇はあったりなかったり…。とりあえずね、考えたのこれからの流れなかなかいい線いってると思うから聞いて欲しい。

 皇城着く→レキ様に会う→当然拒絶される→この話は無かった事に…→皇城の中を無関係な者が知って帰すわけにはいかない→殺される

 …完璧だな。父様、母様ごめんなさい。今までありがとう…。

「それで、ルリト君。」

「はい!なんでしょうかジュリアあま!」

 …ガタガタ…ガコッ…

この沈黙が痛い。

「ハハハ…あまり緊張しないでくれたまえ。私はただの迎えの騎士さ。」

「いえ!そんなわけには…。」

「いいからいいから。」

「はぁ。」

「それでだ、いきなりなんだが君はこれからの進路とかは決めているのかい?」

「進路ですか?」

一平民の進路なんて知ってどうする気でいるのだろうかこの皇子は。

「ああ、気にしないでくれ私は人と話すときの話題選びが苦手なんだ。」

それで良いのか皇族。

「そう…ですね。このまま高等科まで進んで就職ですかねぇ。」

「…ちなみに何処の高等科かな?」

「そう…ですね。まだはっきりと決めていませんが、サマンサ辺りじゃないですかね?」

良くもなく悪くもなくで定評のあるサマンサ学園。これより上も下も狙わない。

「魔道専攻科じゃなくてかい?」

「…ええ。まぁ。」

魔道とは、魔法と魔術を合わせた言い方で魔道専攻科とは魔道版の高専みたいなものだ。

 そして、グダグダしながら自分は最後の会話になるかもしれない会話を全く楽しめずにいた。話の内容とかは、色々だ主に自分が考えた魔道の仮説の類いだったが。

「君に会えたら、言ってみたかったことがあるんだ。」

なんだ?「妹はやれん死ね。」か?

「君ってー」

その続きを待つもしかしたらここで死ぬかもしれんのだ最後の言葉はしっかり聞きたい。

「女の子みたいだよね♪」

  ガコッ!…ガタガタ…

「は?え?え?え?」

突然すぎた予想の斜め45º下を行く言葉だった。

ちなみにジュリア様、かな~りフレンドリーでいらしゃいます。

「だって、髪は長いし背は小さいし声は可愛いし女顔だしとっても女の子だよね。」

確かにそうだ水色の髪はお尻にかかってるし背はクラスの女子の平均より下で声変わりはいっこうに来ない。だが、紛れもない男だ。玉あるし。

ちなみに、髪が長いのは理由がある。それは、母様は女の子が欲しかった。けれど、女の子どころか子供さえ出来ない。そこに産まれた自分。その時には、もう一人なんてとても無理な年齢に父様と母様がなっていた。幼い時は男の子でも女の子の格好をしていても可愛いものだから母様は自分に女の子の格好をさせていた。自分は女だったこともあるので別に抵抗は無く素直に着ていたのだが、普通そんなことを成長の理由から止める頃になっても自分は体とか顔とかがどちらかというと女の子っぽく成長していたので母様ヒートアップ。母様と出かけるときは、女装させられて外に行かされるので誰かにバレないかと毎回ヒヤヒヤしていた。で、髪は今以上に切ってはダメらしい。解せぬ。

「ちょっと納得したくは無いんですがね…。」

 そんな話をして、他にも色々話をしていると皇城に着き、何かの部屋の前に来た。

コンコン

「レキ、入るよ。」

 ジュリア様が扉を叩いて、部屋の主と思われる人に声をかける…ってレキ様かよ!

ガチャ

扉が開かれ、部屋の奥にある椅子に座っている自分より背が少しばかり高そうな女の子が見えた。(別に羨ましくなんてない。ないったらない。)すると、その女の子が手に持っていた本から顔を上げてこちらを見てきた。

「……………ルリト?」

呼ばれた。しかし、なんて答えれば良いのかテンパりすぎて分からない。テンパりすぎて無表情だ。

「ルリトッ!」

そうして女の子が自分に抱きついてきた。しかし、自分はこの人物を知らない。恐らくこの人物がレキ様なのだろうが…。

「…………ルリト?………おーい…………むぅ」

なんなのだろうか、拒絶されて死ぬのではなかったか。

そんな風に色々迷走しているとレキ様のお顔が近づいて来て、自分の唇に何か柔らかい物が…………ッ!!

「ーーーーーーーーーッ!」

声にならない叫び声とやらが出た。急いで顔を離して目の前にいる女の子を見た。

「………やっと見てくれた。」

無表情に見える女の子の顔が心なしか綻んだ気がする。………笑ったのか?

どうにも、戸惑いを隠せない自分を見てジュリア様がレキ様(?)に話しかける。

「レキ、ルリト君が戸惑っているから少し落ち着きなさい。」

この女の子はレキ様で合っていたらしい。イメージと違う。まぁ、いいけど。

「………ごめんなさい。ルリト。」

「えっ、いや、レキ様が謝ることなんてなにもっ!」

「………………むぅ。」

何だか機嫌が悪くさせてしまったご様子。

「それでは、そろそろ行こうかルリト君。」

「えっと…、何処にですか?」

「お父上の所だよ。」

マジっすか。



誤字脱字や感想など待ってます。


ジュリアあま!

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