プロローグ~面白いサブタイが思いつかなかった~
はじめまして緋廻綺です。
初めての作品で酷いことになると思いますが宜しくお願いします。
あと、短いです。
とある町のそばにある人気の無い丘の上にある大きな木の下に寝転がった水色の髪で左目が蒼右目が翠の少々変わった小柄な人物の前に金髪で背の高い黒眼の人物が立っていて、その後ろには大きな馬車がある。
「君がルリト君だね。早速だか一緒に来てもらおうか。」 本当に突然だった。異世界での生活は『現代日本より過ごしにくいだけ』と思った矢先これだ。
まぁ、「異世界とかww」なんて言わずに聞いてほしい。が、長々と語るのも面白くないだろうから簡単にこの世界にくるまでのことをまとめると
1. 中学校の2年生の自分のクラスの教室で、友達と思っていた人達に殺され る。
2. 人に好かれようと努力した結果、頑張る方向を間違えて濡れ衣で殺される。
3. 4歳で両親に殺されそうになり、両親が捕まった後餓死を待ち続けるしかな い状況でボスに拾われて
恩を返そうとボスを庇って死ぬ。
4. エルフになって、奴隷になったと思ったらそんなことなくて犯されて殺さ れる。
5. 誘拐されて調教(?)をされて、誘拐犯が捕まる寸前に「ごめんね。今更信じ て貰えないだろうけど愛してる。」と言われ魔法で痛みも無く殺される。
ろくな人生送ってないな、思い出して泣きそうになるわ。ちなみに一番長く生きたのが、三回目の人生で16で死んだ。勉強なんてものは中2の二学期までしか学校に行ってないから全く出来んが、日常生活、特に異世界なんて割り算までそれなりに出来たら賢いなんて言われるしあんまり苦労はしていない。それより、この世界には『魔法』がある。まぁ4回目と5回目の世界にも魔法はあったからそこまで驚かんが、4回目と5回目の世界は基本どんな人でも使えた魔法がこの世界では、まだ金を持っている者しか教育出来ない発展途上の世界だ。それについては、あまり不満は無い。理由は、5回目の世界でアノ人が「抵抗された方が面白い」と言い魔法を教えてくれたからだ。でも残念なことに、ここでその魔法を使おうとしても使えないのだ。理由は世界の違いだとか魔力とマナの違いとかそんなのだと思う。明確な理由は、ここで魔法を学んでいないから全く分からんが先に挙げた理由で勝手に納得している。が、マナというものは存在するのだろうか。5回目の世界では魔力を使ったから、ならば似たようなモノは「『マナ』かな」と適当に二次元知識で考えたが…まぁこんな話をしている場合じゃなかったな。
今、自分ことルリト=サファード(男)は中2である。この世界では、魔術研究と武道の修練で大学に値する専門院まで存在する。魔術研究とは、魔法の研究・魔法具の製作・儀式の研究等を行う科目である。魔法を習えない人はこっちに流れる。魔術は、魔法と違い時間がかかるが同じ力を使うモノのことだ。で、自分の眼のことでいじめられている普通の家産まれの「1回目の世界とほぼ同じじゃねぇか!」と叫びたい環境にいる自分の生活を崩したのは若干声が震えている父様の言葉だった。
「お前にはな許嫁がいるんだ」
「は?え?えっと…許嫁?」
「ああ…」
何か落ち込み始めた父様。なんか本当の苦しみを知ったあとで、「じゃあ本当の幸せって何?」とか考えているいじめられっこに許嫁?その人災難すぎるだろ。親同士で勝手に決めた結婚相手なんて嫌だろうに。しかも、相手が自分とかその人に同情しますね。
「嫌だよ?自分の人生は自分で決めたいし。まぁ、孫の顔は一生見せられないけど。」
「ははは、もう独り身になる気でいるのか」
何時もより全く元気が無い父様。普段なら、もっと笑って肩でも叩いてきそうなもんなのに。
「どうかしたの?元気無いよ?今日はもう休む?」
「いや…大丈夫だ。」
全く大丈夫には見えないんだが。と思っていると今まで無言だった母様が父様に寄り添って何か励ましている。本当に大丈夫か?
「ふぅ…よし。ルリトお前の許嫁はマナフ家のレキ様だ。」
父様は、力強く言いきった…は!?
「と父様!?冗談は言って良い冗談と…」
困惑しながら言葉を紡ぐが父様と母様の真面目な目に詰まる。そして、理解する。父様が何故あんなにも震えていたのか、何故あんなにも元気が無かったのかを。
「戸惑うのは分かる。父さんも母さんも何故お前なのか分かっていない。」
分かっていない?両親同士が認めたわけではないのか?そもそも許嫁の話なんてものは欠片も聞いていないぞ?そうして戸惑っている自分に父様が一通の封筒を渡してきた。
「これは?」
「マナフ家からの手紙だ。」
「…許嫁ってのは、何時から決まってたの?」
「お前が幼等部3年生のときだから5歳のときだな。」
「何で教えてくれなかったの?」
「あの時は、何かの冗談だと夢だと思ったのも理由の1つだが来るときまでお前には言うなとも言われていたからだ。本当にすまない。」
「いや、別に責めてるわけじゃないから。理由があったならいいんだけど…。」
「さっきだ。」
「え?」
「お前が、学校から帰ってくる少し前にその手紙が届けられてな届けにきた人に来るときがきたといわれて冗談でも夢でもなかったんだと思い知らされてな。」
父様には、やっぱり元気が無い。でも、なんて声をかければ良いのか分からない。無意識にと顔を下に向けてしまう。そして無音の世界ができあがる。暫くして父様が音をだした。
「じゃあ、父さんはちょっと横になってくるよ。」
「え、あ、うん。しっかり休んでね。」
父様が寝室にあるいていった。
「母様、父様にお水持っていってあげて。」
「大丈夫?」
「それは、自分に言うより父様に言ってあげるべきだと思うよ。あと、少し外歩いてくるよ。」
「ごめんね。」
そうして、何時も通り町のそばにある人気の無い丘の上にある大きな木の下に寝転がる。そして、封筒から中にある便箋を取り出す。上を向きながらだったから気付いたけど、封筒と便箋両方に光を通さないと分からないぐらいに『マナフ家』と書かれている。…やっぱりドッキリじゃなさそうだなぁと思いつつ便箋の上に綴られた文字を読み始める。読み終わったところで、馬車の音が近づいてきているのに気付いた。ここには、舗装された道なんて無いんだがなぁと思ったが、そんなこと正直今はどうでも良い。そもそもマナフ家というのはこの辺り一体を統治している皇の家のことだ。この國は、近くにあるティスカという國の支配地だったところにティスカが新たな國を作り、当時大きな戦争で活躍した4人の者に与えた國の1つだ。だから、この國の皇は政治はするが、皇族ではなく貴族というちょっと不思議な感じがする立場の1つがマナフ家になる。まぁ、貴族といってもそんな扱いをするのはティスカの皇ぐらいで他の者は皇として見られ扱われるのだが。そして、ティスカは大きな國でこの國の皇と同じ扱いを受ける者がすごく多いのも事実だ。ちなみに、レキ様はマナフ家の長女だ。
五月蝿かった馬車の音が急に止まった。どうしたかなと体を起こそうとすると、声が聞こえてきた。
「君がルリト君だね。早速だか一緒に来てもらえるか。」
急いで体をおこすと、目の前にイケメンが立っていた。
どうでしたかね?
優しいアドバイスから厳しいアドバイスまでどんなものでも感想をお聞かせください。厳しいアドバイスは育てていた菊月や響が轟沈した時並みに落ち込むだけなのでおきになさらずに…あれ、目からハイドロカノンが···。