火の元用心
一時期、20世紀、21世紀の事件・事故の記事を調べていたことがありました。昭和史の謎とか、未解決事件ファイルみたいなやつをよく読んでいました。
この春良人が人事異動になり、地元に戻ってきまして、めでたく民法違反は解消されました。良人が約二年前、武蔵国に異動になった時に、どこで暮らすかとあちこちのアパート巡りをしていた折には、「狭山事件」の話をしました。昭和の、わたしが生まれる前の誘拐殺人事件であり、犯人として捕まり、死刑判決を受けた男性は警察側の証拠の捏造による冤罪だ、いやそうではないとの問題があり、また、被害者女性だけでなく、家族や関係者が次々と亡くなっていった不可思議な事件です。
埼玉県の狭山市は茶処でもあり、不謹慎ながら、話題の一つとして出したのでした。そう言えばと、良人はその頃再審請求が通るか通らないかとニュースになった「名張毒ブドウ酒事件」を思い出していました。これも第二の「帝銀事件」と言われています。
事件当時から、かなりの年数が経過し、当事者ではない者が軽々しく意見を言ってはいけないような出来事です。冤罪なのか、そうではないのか、真相はどこにあるのか、現代史にも、いえ、現代史だからこそ解けない謎があります。
M資金事件とか、イマドキの保証金詐欺元祖とも言えるようなスケールの大きい詐欺事件もありますしねぇ。
昔の大火事や爆発事故では、どうも原因は煙草の不始末らしいとされる事件もありました。昔は可燃物のあるところで、マッチや煙草の吸殻を適当にぶん投げていたのかと、呆れる次第です。
弟とそんな話になったら、「昔G.I.さんが、マグネシウムのインゴットでマッチを擦ったそうだよ」なんて教えてくれて、「なんだぁそれ、(銃火器を扱う兵隊とも思えない)○○○○の○○○○○だな(罵詈雑言のため自主規制)!」
昭和二十年の十一月に起きた福岡県の二又トンネル爆発事故は、明らかにG.I.というか、占領軍のミスで起きた事故。日本軍が山のトンネルに53屯を超える火薬や信管を隠していたのを処理するのに、「火薬なら燃やして処理すればいい」と考えたんだかどうだか、火を点けちゃったそうです。
それまで戦災とは無縁で過ごした村落が、占領軍の所為で、木っ端微塵になってしまったと聞き及んでいます。火薬が隠されていた山は吹き飛ばされて形を変え、爆発、爆風で死者が150人近くに及び、当然怪我人はもっと出ておりますし、近くの建物も無事では済みませんでした。
なんつーのか、指示した占領軍のアメリカさんは、点火を確認したら現場から早々に立ち去っており、爆発に巻き込まれなかったそうです(すぐに大爆発したわけじゃなくて、大量の火薬に引火するまで一時間くらい掛かっている)。その士官どのは軍法会議に掛けられ、不名誉除隊だったらしい。そこらへんは米軍のことなのでよく解っていないよう。
花火や寝煙草、調理中の事故、そういうのが無くならないように、人間なの愚かさから始まる過失や事故って無くならないんだろうなぁ。今のところはセンサーや監視カメラ付けたって、事故・事件後の解析に役に立つだけで、防止そのものにはならないし、なったらなったで、機械に人間が規制されていいのかとなってしまうものですもの。
この頃ネガティブ・シンキングが強まっていて困りものです。(元の性格からして暗いのだから、治しようもないんですけど)