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豆腐の角で怪我するぞ  作者: 惠美子
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やれやれ……

 長男の大学の卒業式があったので、山形市にある実家に寄らせてもらいました。

 そこでちょいと母からの茶飲み話で、「山形でやっている『小説家 (ライター)になろう講座』って知っている?」といきなり訊かれました。

 知ってはいるけど、あれは講座を長年主催してきたテレビ局が折れたんじゃないのかと、答えました。

 先にあるのに、名前を変えて……、とか言うておりましたが、まあねぇ、ありがちな命名だし、教養講座みたいな講座名の商標登録する必要を感じなかったのだろうし、名前を変えたからお客の応募が無くなるとか、講師に招かれていた有名な作家陣が来なくなるものでもなかろうし、逆に商標登録したから云々で、はいはいそれでは、と引き下がった方が負けて勝つになるだろうの計算があるかも知れないし、ローカル講座が全国に知れたきっかけになっちゃったし、勘定としては損じゃなかったのではと、憶測する次第です。

 それはそうと、今度は父が山形出身、或いは山形在住の小説家って結構いるんだねぇと感心していました。丸谷才一、藤沢周平、井上ひさしだけじゃないのですよ。(親父の世代だと代表的な人物はと挙げてみたら、皆故人だった……)深町秋生という作家がその山形の講座から出たとかなんとか、言っていましたが、済みません、その作家の名前もお作も知りませんでした。

 佐藤賢一や、阿部和重、深水黎一郎、いるやん、と言ってみたけど、そっちは父が知らないのでした。

 宮城県出身の漫画家は石ノ森章太郎だけじゃないのよおう、と変わったポーズを取って、叫んでみたりするのと同じかな。

 近所の女の子が小池真理子と同じ高校に通っていて、学校で講演だかなんだか、と話をしていたのを小耳にはさんだ経験もあります。小池真理子と聞くと、わたしはどっちかというと「知的悪女」のイメージが強くて、小説は少ししか読んだことないんですね。男女の恋愛、女性の情念の小説を元女子校(アサノシロウ知事時代に県立高校は全部共学化された)の図書館に、卒業生の小説家の作品と並べられているのかと、想像して、ふと微笑んでしまいます。

 生まれは山形の置賜地方の井上ひさしも、育ちは仙台で、仙台一高出身。『青葉繁れる』(文春文庫)でその学校生活をモデルにして描いています。進学校ですが、旧制中学からのバンカラの伝統があり、共学化してからは知りませんが、ガラが悪いとライバル校の仙台二高から仙台エテ高と呼ばれていました。勿論、井上ひさしの小説も真面目に東大目指して勉強していましたなんて内容ではございません。

 東北大学の医学部に入って医者になっていながら小説家で有名になった人物に、魯迅や北杜夫がいますし、人間どこに縁があるか解りません。

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