猫の好きな芸術家
猫の好きな芸術家と題して、何年か前にNHKのBSでミニドラマを放送していました。シリーズ全部は観ませんでしたが、確か藤田嗣治と夏目漱石の回は観たかしら。ミムラが向田邦子役を演じたのは観そびれちゃいまして、そのうち再放送してくれないかなぁ。
藤田嗣治は残っている写真や自画像からして馬面なのに丸顔の竹中直人が演じていて、あのオカッパにピアスを付けていたパリ時代の藤田、なんだか違和感がありました。
夏目漱石の回が面白かったです。キャストは忘れちゃいましたが、漱石がイギリス留学ですっかり神経がまいって帰国したところに、家に迷い込んで居座るようになった黒猫。猫の苦手な鏡子夫人が追っ払おうとしますが、漱石が「家が気に入ったのなら、そのまましておけ」と言ったため、明治期のご当主の言葉で家族は従います。出入りの按摩の女性が居座った猫を見て、「爪まで黒い猫は福猫ですよ」と教えてくれたので、鏡子夫人は苦手ながらも、可愛がり始めます。ここらへんがいいなぁ。
住まいが変わり、猫も何代か変わったとありました。猫を飼い始めたのが転機とばかり言えないのでしょうが、夏目漱石が名無しの猫の物語を書いたのは周知のとおり。
夜に光る猫の目の描写、不気味ながらも可愛らしさもあり、猫は見る人によって印象が変わります。
雪が消えて空気が暖かくなってきてので、近所の三毛猫さんがお散歩していました。あんまりケンカしないで、仲良くお散歩してください。