昔の名前 其の二
相変わらず、執筆中の小説の史料本である『世界戦争史9――西洋最近編Ⅰ』の「普墺戦争」を読むのに苦労しています。地図を読めないのが最大の理由かと思われます。
執筆しているのが戦時中の陸軍の軍人さんの伊藤政之助という人です。旧仮名遣い、旧字体くらい活字なので、読むのは平気です。
ただ、ヨーロッパの国名・地名、一部漢字で書いているのですが、解るところと、なかなか解らなくてしばらく考え込んだりする箇所とあって、いっそ片仮名で統一せんかい! と文句を言いたくなりました。大見出し以外に振り仮名ふっていないので、地の文は自力で読み解きです。
普魯西はプロシア、墺太利はオーストリア、仏蘭西はフランス、伊太利はイタリアと今でも書くので解ります。ビスマルクがビスマークと表記されるのは、ギョエテやチョピンよりまだましです。
漢字表記が決まっていない都市名もハンノーヴァーがハノーファー(ハノーヴァー)も解ります。プロイセンの首都は「伯林」か「ベルリン」のどちらかに表記を統一して欲しいなぁ。
端典はスウェーデン、端西はスイスとかなり考えました。匈牙利は、オーストリア帝国の地理関係の説明でやっとハンガリーと判明しました。
丁抹は丁抹戦争と大見出しになっていたので、デンマークとすぐに読めましたけど。解りやすい当て字と、絵暦みたいな判じ物か? と感じるような当て字で参った参ったです。
世界史の本では何行かで説明が終わってしまうドイツ統一戦争ですが、地名表記も含めて、非常に深いです。




