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豆腐の角で怪我するぞ  作者: 惠美子
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芋煮会

 秋になると、山形県山形市では、馬見ヶ崎川原で芋煮会が行われます。山形風の芋煮は、里芋・牛肉・こんにゃく・葱を入れて、醤油と砂糖、日本酒などで味付けをします。基本はこのような材料でいきますが、個人の好みでキノコやゴボウ、麩を入れたりします。

 家を出る前に下ごしらえして、タッパーなどに入れ、現地で石ころなどを積み上げて、鍋が安定して乗っかれば、薪やら新聞紙を並べて着火します。こんにゃくは平こんを手ちぎりした方が味染みがよろしいです。

 スーパーや川原の近くのお店に注文しておけば手ぶらで川原に行っても大丈夫なようになっていますが、そこは人それぞれの楽しみようです。

 中学校の学校行事での芋煮会の時は、女子がもくもく食べている間に、男子ががつがつと牛肉を食べきってしまうという悲惨な出来事もありました。こっちが一杯目を平らげた時には、あっちは三杯くらい食べているのです。男女一緒の班なんて、こういう時詰まらない。(食べ物の恨みは一生続く)

 汁物は鍋で作りますから、炭水化物の方は、おにぎり持参、もしくは鍋の最後にうどんを投入といった形になります。


 芋煮会はどうして始まったか、の説には、山形に駐屯していた陸軍の野外炊飯からと言われています。ほかには、川原の近くの師範学校の生徒たちの合コンから説もきいたことがあります。

 材料に多少の差異はあれ、あちこちで似たような催し・行楽の楽しみ方があるので、収穫後の宴会みたいなものだったのでは、とも言われています。

 宮城県でも芋煮会がありますが、何故か、肉は豚肉で、味噌で味付けします。人参や大根、ゴボウなどを入れるそうです。(山形県でも沿岸部の庄内地方も同様らしい)そうです、というのは宮城県風の芋煮に参加したことがないからです。んなもん、けんちん汁か豚汁であって、芋煮じゃない、と思うんですけどねぇ。

 毎年ローカルの番組では、山形風か宮城風かの芋煮会の話題が出ています。(笑)

 ここ何年かは、野外での芋煮はしていません。自宅の台所で山形風芋煮を作って食べています。

 二男が生まれる前、ちび助の長男を連れて、山形の実家の人々と我が家とで一緒に馬見ヶ崎川原に行って、芋煮会をしたことがありました。

 川原には自動車で入っていけますので、駐車用のスペースに停めて、場所を決め、調理開始となる訳です。

 お出掛けで興奮気味の長男は、車を降りると喜んで川原で走りはじめました。川へと一直線。おい、と思っている間にボチャ。

 芋煮の会場になる川原は川遊びができるように整備されているので溺れて流される心配はないし、外遊びするからには服を汚すだろうと予想していましたが、到着した途端にやらかすとは、誰もが想定外でした。

 慌てて川から拾って、着替え一式すぐ出して、着替えさせました。一着しか持ってこなかったから、もう汚すなよ、でございます。コンクリートの河川敷に並べて置いたら、服は芋煮の終わる頃には乾いていたのでよかったです。

 外で調理、それもガスではなく、薪を燃やしての味わいは普段とは違い、格別美味しく感じます。

 野外での調理や食事はそれなりの手間がかかりますが、お天気さえよければ、面白いものです。食べる専門は無し、片付けも手伝いましょう。


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