仙台うみの杜水族館に行ってきた
今年新設された「仙台うみの杜水族館」に行ってきました。開設は夏休み前の七月一日でした。夏休みの大混雑が終わり、また土日祝日を避けて、神無月の平日なら空いているだろうと、赴きました。
幼稚園の遠足や修学旅行か社会見学か、そういった団体さんで入口が混雑しておりまして、一瞬混雑日だったか、と思いましたが、近付いてみれば、事情が解り、安心して入場しました。
入場券を購入し、ゲートをくぐると、そこには「まぼや」の水槽がどんとありました。流石は三陸の海の幸。第一番にこれを持ってきたのかと感心してしまいました。でも、わたしはほやを食べないんですけどね。脊椎動物のご先祖はほやでなく、なめくじうおらしいと言われるようになって、生物学の実験とかはどうなっているのでしょう。
海の展示を見ていると、ふわふわと泳ぐ半透明のアオリイカに「美味しそう」と良人が呟き、マンボウと一緒の水槽で泳ぐゴマサバを眺めてこれならどんな料理がいいだろうかと考え、あの水槽には鰯や鯛がいるとか、アナゴを見ては天婦羅にしたらどうだろう、川の展示でヤマメや鮎を見て塩焼きがいいかなぁ。
「わあー、おさかなだぁ!」
と、歓声をあげる幼稚園児たちと比べ、大人は大人の気持ちで感想を抱くのだなぁと思いました。でも、実際美味しそうでした。
イルカのショーは時間前から座席はぎっしりで、空いているうちに全部見てしまおうと展示を見て回りました。
太平洋の海の海藻の展示がされていました。海藻のアマモが光合成で酸素を作り、また、魚の餌になって、の循環が解りやすかったです。魚だけでなく、餌や、生活環境を整える海藻の役割を示しているところがまた面白かったです。
牡蠣の養殖の展示もありました。
最後にお決まりのペンギンや亀、アザラシを見学しました。
山形県鶴岡市の由良水族館、今ではクラゲで有名ですが、幼い頃の記憶では、ニホンザルがいました。猿山のある水族館、と見学した覚えがあります。ただ、昭和の何年だったかは解らないのですが、高潮で皆さらわれて死んでしまったと、聞いたような気がします。
「仙台うみの杜水族館」の前身の「マリンピア松島水族館」は四年前の震災で被害を受けました。昔、松島にいたラッコやシロイルカとかどうなったのかなぁ、と良人に尋ねると、津波で流されたのかもなぁ、と言っていました。(二人ともよく知らないので、間違っていたらごめんなさい)
水族館は海の近く、水辺の近くに作られますが、同時に水の被害を受けやすい施設です。高潮や津波でさらわれていった生き物もいます。設備の故障で体調を崩したり、命を落としたりした生き物もいます。絶滅危惧種の保護も行っていますので、飼育員の方々の日頃のお世話や努力は大変なものだと思います。
「仙台うみの杜水族館」の周囲に更地があります。水族館が建てられた場所はかつての震災で被害のあった地域です。少し車を走らせれば、まばらな松林、雑草だらけの休耕田、補修中の道路がそこかしこにあります。完成したばかりですが、水族館も周囲の環境も、これからまた成長していくのだろうと、感を強くしました。




