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豆腐の角で怪我するぞ  作者: 惠美子
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白峯

 NHKのテレビドラマ『コントレール~罪と恋~』を録画しっぱなしでまだ観ていません。今度最終回だわ、どうしましょう。

 ヒロインの恋のお相手を演ずる俳優は井浦新、大河ドラマ『平清盛』で崇徳天皇を演じた人ですね。

『平清盛』の放送当時は低視聴率だのなんだの言われておりましたが、なかなか面白い点もありました。しかしまあ、ちょっと驚いた回もありました。それが崇徳天皇がらみの回でしたね。

 夏あたりでしたか、『平清盛』の「平家納経」の回、現在国宝に指定されている「平家納経」を平家一族で写経し、美しい装丁に仕上げ厳島神社の奉納しようと船旅に出掛けます。平家一族と西行を乗せた船は嵐に見舞われ、転覆しそうになるほどの荒れようで、海の神を鎮めるためにお経を海に投じたらとまで声が上がるくらいでした。

 その少し前の場面、四国の讃岐に流されていた崇徳上皇は写経をして都にそれを送っていましたが、弟の後白河天皇はそれを返してしまいました。おまけに後白河の子どもがふざけて経文を破く悪戯つきでした。幼児の悪戯とは知らない崇徳は全てが悪意であると捉えて、「日本国の魔王となる」と生きながら悪鬼となるのです。特殊メイクの出番。

 大河ドラマで夏の怪談シリーズ?、上田秋成の『雨月物語』、「白峯」?

 オイオイオイオイ。

 嵐に揺さぶられる船に乗る西行は、崇徳の心を感じているのか、一心に経を唱えて祈り続けます。

 やがて、崇徳は西行の祈りを感じ取ったかのように怒りを鎮め、次第に穏やかになっていきます。それと同時に嵐も少しずつ収まり、海が静かになっていきます。夜が明けるとともに、崇徳は人の姿に戻り、息を引き取りました。

 ドラマの流れとしては綺麗にまとまりました。

 しかし、『平清盛』自体は低視聴率が続き、その一因に崇徳上皇の祟りの噂が加わったのでした。

 それもあながち迷信と笑い飛ばせないあたり、わたしも崇徳上皇の人生に深い興味を抱いているのでしょう。

 ――遊びをせんとや生まれけん、たはぶれせんとや生まれけん。遊ぶ子どもの声聞けば、我が身さえこそ揺るがるれ。

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