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豆腐の角で怪我するぞ  作者: 惠美子
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もう一人のゴッホ

 ゴッホの弟テオは有名ですね。

 わたしが中学生くらいの時に『おしゃべり人物伝』という番組がNHKで放送されていました。子ども向けの番組です。偉人の業績をナレーションを加え、一人芝居のように紹介していっていました。桃井かおりや柴田恭兵、浜畑賢吉が主な出演陣でした。

 紹介する人物本人を俳優が演じるのが主な番組でしたが、ゴッホの回は浜畑賢吉が弟のテオ役で兄を紹介する語りをしていました。本人以外の役とは、おや、珍しい。テオは黒いスーツに帽子姿。

 テオは画商をしながら、兄のフィンセントを終生援助しつづけていたと紹介していました。

 浜畑賢吉が、「兄さん」とか言いながら、説明していくのが楽しかったですね。

 フィンセント・ファン・ゴッホの困った行状に振り回され、「またかい、兄さん」とか言って金銭面も含め面倒見ています。

 ゴッホの絵は生前一枚しか売れず、若くして不審な死を遂げます。

「兄さんが死んだ」

 と浜畑賢吉がふらふらと倒れ込みました。そして、兄の死後、テオも半年後に精神病院で亡くなったとナレーションが入りしました。

 兄に寄り添い、付き従った生涯でした。

 テオは妻子がいたにも関わらず、お墓は兄と並べられて葬られています。後年知りました。

 宮城県美術館でゴッホ展があった時に観にいきました。自画像とテオの肖像画がありまして、並べて展示されていましたが、やはり兄弟、そっくりで耳の形が違うと解説にありましたが、さっぱり? 

 このゴッホ展には東京にある『ひまわり』は来ていませんでした。主催しているところと、その『ひまわり』を所有している会社さんが協賛していたようではなかったので、仕方なかったのでしょう。

 バブル景気の時に、損害保険会社がゴッホの『ひまわり』を落札したことから、わたしにとって『ひまわり』はバブル期の傲慢と強欲の象徴になっていました。来ないのも当然かなと思っていました。

 その後、別の企画、震災支援のための特別展で宮城県美術館に東京から『ひまわり』が来ました。観にいきました。

 日本に来た経緯に関わりなく、『ひまわり』は大きく存在感があり、輝いていました。

 個人的に一緒に展示されていた藤田嗣治の猫と花の絵が好みでしたけどね。

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