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【第二十四話】 真実

 どこまで歩いただろうか。

 キトラは両手を縛られ目隠しをされたまま、機械油の匂いの中を歩いていた。

 むっと籠った湿気と、耳の奥をキリキリさせるような機械音の響き。

 いつ殺されてもおかしくない緊張感。

 恐怖に支配されたまま、ただキトラは姿の見えない何者かの意思に従った。

 そして、急に止まるように言われた。


「ここまでくればいいだろう」


 刃物が後ろ手に縛られていた縄を切る。

 そして、目を覆っていた布が解かれた。

 圧迫されていたせいでぼやけた視界。

緊張を強いられていた視神経に血が巡り、次第に鮮明になる。

1人の若い男が薄暗い中でキトラの前に立っていた。


「あなたは……!」


 男の姿に、キトラは声を失った。

 記憶にある限り、映像や画像でしか見た事のない人物。

 しかし、キトラは彼を知っていた。

 元皇太子・セルシャンデ。

 皇帝になるはずだったその男がキトラのナイフを手に立っていた。


「こっちに害意はないけれど、武器は預からせてもらったよ。お互い、命がかかってるからね」

「……皇子、オレ達はあなたの妹や、さらわれた娘たちを助けに来ました。あなたに誘拐されたノヴァ様や、共に戦ってきた仲間たちを……!」

「分かっている。僕も、君を助けるつもりだ」


 セルシャンデはそう言うと、おもむろに着ていた服の裾をめくった。

 土に汚れた白いロープのような上着。

 その下にあったのは、心臓を一突きされた跡のような痛々しい傷だった。


「これは、奴らにつけられた傷さ」

「……!」

「どういう訳か、助かってしまったけどね」


 その位置も、大きさも間違いなく致命傷となったはずの傷だった。

 セルシャンデはその場所を、「Jプロジェクト」のメンバーの一人に刺されたという。

 ノヴァを誘拐し用済みとなったセルシャンデはキトラ達が見たあの手術台の上に追い詰められ、殺されたのだ。

 しかし、セルシャンデは死ななかった。

 放り棄てられた森の中で息を吹き返し、研究所の中に戻ってきたのである。


「奴らは君たちがノヴァや他の子たちを奪い返しに来ることを予想していた。だから僕はずっとああやって身を隠せる場所に潜んで君たちに接触する機会を狙ってたんだ」

「では皇子は……」

「幸か不幸か、刺されて復活した以降、今はすごく頭がハッキリしてる。僕の中には何もいないし、病気になる前の僕自身を取り戻してるよ」


 復活したのは、もしかしたらネイリア皇后の血によるものなのではないかとキトラは思った。

 治癒能力を持っていた皇后。

 その血がセルシャンデに引き継がれていたとしてもおかしくない。

 セルシャンデは自分を取り戻しているように見えた。

 しかし、キトラはそれを鵜呑みにしてもいいものかどうか迷った。

 知恵の利く者はいくらでも愚者を謀ることができてしまうのだ。


 とはいえ、今のキトラに選択肢はなかった。

 セルシャンデはキトラの武器を奪ったままである。

 ここまでの経路も目隠しをされたままでいたために分からず、逃走しようにもすぐにセルシャンデに捕縛されてしまう可能性が高い。

 例え「フリ」でも従うしかない。

 キトラは腰を折り、セルシャンデの前に跪いた。


「……御意に従います、セルシャンデ様」

「待って待って、そんなつもりはないんだ! 今の僕にはなんの力もない! 頭を上げてくれ!」

「は……」

「普通の人だと思って接してくれていいよ。まずは君の名前を教えて欲しいな」


 セルシャンデはキトラに同じ目線で話をすることを望んだ。

 自分は皇太子の地位を降ろされた身。

 しかも、王都に戻れば皇帝代理であるノヴァを誘拐した罪で裁きを受ける事になる身の上である。

 他者を従わせる権力やもはや権威など何もないのだと主張したいようだった。

 

「キトラ・センバと申します。皇子、ノヴァ様たちが今どこにいるかご存知ですか?」

「恐らくは、この奥にある『発射場』だ。この辺りに奴らの姿がないところを見ると、ちょっと急いだ方が良い」

「発射場?」

「進みながら話そう」


 皇帝の命令により森に入った三皇子。

 その際に、長兄のセルシャンデは何者かに精神を乗っ取られたという。

 乗っ取られた当初はまだ自分の意思で体を動かすことも可能で、セルシャンデは何度もその「何者か」を追い出そうと試みていた。

 だが、それは不可抗力だった。

 セルシャンデの中に巣食ったそれは彼の望まぬ行動を以って肉体の真の主を嘲笑った。

 肉親に暴言を浴びせ、暴力を振るい、周りの人々を遠ざけ、セルシャンデを孤独へと追いやり、次第に精神力を奪っていった。

 そして、その「侵入者」は愛するものを傷つける事を最も嫌うセルシャンデの優しさを利用し、自分の奴隷に変えていった。

 未知なる侵入者を大人しくするためには、セルシャンデはそうなるしかなかったのだ。


「自分の意思や理性がはっきりしているのに、廃人同様に振る舞わなければならないというのは僕にとって何よりもの苦痛だった。挙句の果てに……長年尽くしてくれた部下たちをこの手にかけてしまう結果になってしまった」

「皇子……」

「しかし、僕がこうして生き残るという結果を奴らが予想できなかったのは不幸中の幸いだ。おかげで、ここの中の事や奴らがやろうとしている事……つまり僕の中にいた奴の『記憶』がこの脳の中に残ったんだからな」

「どういう事でしょうか?」

「理屈は分からないんだけどね。僕の中にいた奴の頭の中が、僕の中にそっくりコピーされているんだ」


 セルシャンデは複雑な施設の中を迷いなく進んでいった。

 キトラには皇子の言っている事の意味がよく理解できなかった。

 頭の中のコピー?

 脳を共有した事により、セルシャンデを乗っ取った人物の知識や記憶がそのまま残っていると言いたいのだろうか。

 半信半疑のまま話を聞くと、セルシャンデは驚くべきことを口にした。


「奴らはね、誘拐したノヴァや……その他の娘たちの肉体を欲しがっているのさ」

「肉体?」

「うん。奴らが自分たちのために作った『花嫁』達のためにね」

「花嫁……といいますと」

「君たちが見つけたあの初代の王たちのミイラさ。あの中には、何万年も前に亡くなった彼女らの『記憶』が眠らされていたんだ。いつの日にか、復活したJプロジェクトのメンバーと共に『ハネムーン』に出かけるためにね」

 

 ユピテルや皇帝ガイオスの見解では、プラジアーナやそのほかの腕輪を持った娘たちはJプロジェクトのメンバーにとって、ただの「研究材料」だった。

 しかし、セルシャンデはそれを否定した。

 六人の娘たちは、来るべき「Xデー」に向けて用意された花嫁、いや、その「器」なのだと皇子は断言した。


「この計画は、奴らがこの星で開発を始めた時から既に動き始めていた」


Jプロジェクトのメンバーは元々、この星から遠く離れたとある星で生まれ、生きていた。

それは、濃い青色をした美しい星で、多様な生命に満ち溢れた奇跡の惑星だった。

 何万年も昔、そこから十数人の人間を乗せた大きな乗り物が飛び立った。

乗組員は星中から吟味に吟味を重ねて選ばれた優秀な科学者や研究者で、とても重要な任務を帯びていた。

 その任務とは、彼らの生活する新しい星を開発する事だった。

元の星は豊かではあったが、そこに住む人間の数があまりにも増えすぎたため、第二の住処が必要になったのだ。

 しかし、生命が生きていける星の環境は宇宙の中でもかなり稀有な存在。

初めから条件の良い星を見つける事など簡単にはできなかった。

そのため、彼らは開発のしやすい星を探し、技術の粋を集めてそこを自分たちが生きていける環境に作りかえる計画を携え、そこに送り出された。


「彼らはまだ岩石の塊だったこの星に降り立ち、まずは少人数がどうにか暮らしていけるだけの施設を建設した。そして少しずつ星の開発を進めながら、新たな移住者を呼び寄せていったんだ」


Jプロジェクトのメンバーは、三番目の集団と一緒に星に移住した。

その頃、星では謎のウィルスが蔓延し、入植者たちは月に移住していた。

ウィルスは強い毒素を発し、感染した人間を数日で死に至らしめるほどの厄介なものだった。

そんな状況で星の開発を続けるのは極めて危険な行為。

しかし、人類の夢を託されて新たな星に入植した者たちにはその仕事をやめて母星に帰るという選択肢は許されていなかった。

誰かが犠牲にならねばならなかったのだ。


「未知の星で出現した病原体で、薬も何もない。みんな怖がって星に降りたがらなかった。しかし……誰かがやらなければ星の開発は進まない。そこで権力を持った者たちは、力のない若い者たちに危険な仕事を押し付けたんだ」

「もしかして、それが?」

「ああ。Jプロジェクトさ」


現場に送り込まれたばかりで、まだ実績も地位もなかった下っ端の研究者たち。

彼らは先に入植した先輩研究者達からろくに何も聞かされないまま、防護服と最低限の設備を与えられてウィルスの蔓延する危険な星の上に降ろされた。

その中にはまだキトラといくらも年の変わらなかった者もいた。


「名誉だ、最先端の仕事だ、世界の希望だときれいな言葉で飾り立てられ、若い研究者たちはこの星に押し込められた。愛すべき親友たち……優秀な仲間が、次々に死んでいった」


 セルシャンデの顔が強張る。

 それは、自分の中に残った「記憶」を追体験しているような表情だった。

彼を乗っ取っていた者の苦痛もまた、セルシャンデの中にコピーされてしまっているのである。

何万年も前にこの星で起きた悲劇。

Jプロジェクトのメンバーだったほとんどの者たちがウィルスに侵され、死の恐怖を味わった。

 しかし、そんな時彼らの研究室で奇跡が起こった。

 最悪の死のウィルスが、思わぬ副産物を生みだしたのだ。


「ウィルスに侵された者の血液が血清……つまり、薬になることが判明したんだ。間もなくワクチンも完成。これによってJプロジェクトの者たちは全滅を免れた」


 メンバー達は沸き立った。

 この発見は、自分たちに地位や名誉を約束するだろう。

今まで自分たちを不当に扱った者を見返すことができ、さらには世界中が自分たちを称賛する頃だろう。

若い彼らは、そんな考えに酔っていた。

しかし、ある研究者がそれに異を唱えた。


「その男は自分たちの研究結果を独占しようと言った。自分たちを散々に扱った奴らにくれてやる必要はない。もし親切に発表してやったとしても、卑怯な奴らに手柄を横取りされるだけだ、とね」


Jプロジェクトのメンバーは復讐心に燃えていた。

自分たちを捨て駒に使い、若い力を搾取しようとした権力にはもう従わない。

奴らから全てを奪い、自分たちのものにしてやろう、と。

彼らは研究成果の一部を小出しにし、外の目を誤魔化す一方、Jプロジェクト内で秘密の計画を進めた。

それは、自分たちのために、自分たちのためだけの星を造ることだった。

そのために、彼らは血清の発見をひた隠し、「ある研究」の完成を辛抱強く待った。

彼らが待ったのは、最初の人工生命の誕生だった。


「それがこの星で生まれた最初の人工生命……彼女の名はアーガ。この星で生きる全てのアーガ族の母だ」


 Jプロジェクトのメンバーは元々、人工生命の研究のために星に送り込まれていた。

 母星に生息する人間以外の生き物には新しい星に馴染めないものも多かったため、新たな星に適合する家畜や環境改善のための生物を生み出す計画があったのだ。

 星に持ち込まれたその計画のための設備を使い、Jプロジェクトのメンバーは家畜ではなく「新人類」を造った。

 人間に様々な動物の要素を組み合わせ、生みだされた美しきキメラ。

 それはまさに、彼らの理想を形した、理想の人工生命だった。


「黒い肌をした、強く美しい最初の女王。Jプロジェクトのメンバーにとって、彼女はまさに女神だった」


 ウィルスに抵抗を持ち、強靭な体を持って生まれたアーガ。

 彼女は同時に生み出されたアーガ族の男たちとの間に次々と子を産んだ。

 だが、彼らはアーガの誕生に新たな可能性を見出した。

 もっとユニークで、もっと美しい生命を生み出すことが可能なのではないか、と。

 そこで、Jプロジェクトのメンバーは全く別の特色を持った人工生命を作った。


「そうして生み出されていったのがセピア、クウォール、ダーガーンだ。しかし、それでも彼らは満足しなかった。最後に出来上がったピスキアーナ……彼女の誕生見てもまだ」


 Jプロジェクトのメンバーは研究を続けた。

 彼らの中にはある思いがあった。

 それは、彼らにとって「理想郷」を生み出す事だった。


「野性味、妖艶さ、神秘性、そして美しさや強さ。Jプロジェクトのメンバー達は『作品』である人工生命をいつしか理想のパートナーとして作り出した。そして、その相手と共に生きる世界を夢見た。自分たちだけの理想郷をさ」

「理想郷……」

「そうだ。だけどそれには、時間が足りなかったんだ」

 

研究室の中で、彼らはまだ見ぬ理想の世界を夢想し続けた。

 しかし、それを達成するには彼らは寿命が短すぎた。

 生命としての限界が彼らの前に立ちふさがった。


「そこで、彼らは待つことにした。自分たちに命の終りをもたらす時間という敵を大いに味方にすることに決めたんだ。星が十分に成熟し、生命が自立を完成するのに十分な年数、我々は静かに眠り、待つ。彼らの『人間』としての晩年はそれに費やされた」


 星が完成し、豊かな理想郷として育つには何万年もの月日がかかる。

それを悟ったJプロジェクトのメンバーは自分たちが生み出したそれぞれの娘たち、アーガ、セピア、クウォール、ダーガーン、ピスキアーナに『J‐0001』の腕輪を与え、数字と番号を自分の娘に引き継ぐように命じた。

そして全ての「準備」を整えると、Jプロジェクトのメンバーは自分たちの皆肉体を特殊な薬液に浸し、静かに眠りについた。

 だが、メンバーの一人だけは地上に残った。

そして研究所を森に沈め、まず一つ目の仕事を行った。

それは月にいる者たちに「ようやくウイルスのワクチンができた」と告げることだった。

月の者たちはそれを聞き、喜び勇んで地上に降り立った。

だが、彼らの多くに手渡されたのはワクチンではなく、通常の何倍もの毒を持ったウイルスだった。


「助けられたのは『ルーデンス』という女の姉と、その家族のみだった」

「ルーデンス……?」

「Jプロジェクトの最後のメンバーの名さ。彼女はそのお腹に、Jプロジェクトのメンバーの子供を身ごもっていた。彼女にはJプロジェクトのメンバーが生み出した娘たちと同じ、『J‐0001』の腕輪を与えられていた」

「じゃあ、それって」

「そう。彼女が我々……ルーデンス族の先祖だよ」


ルーデンスは自分の子を姉の子と結婚させ、地上に残ったJプロジェクトメンバーの最後の一人としての仕事を終える事に人生を費やした。

 それは全て、何十万年もの月日をかけた「計画」の準備を行うものだった。

彼女の行った二つ目の仕事は、星に残った最後の宇宙船にあのウイルスを乗せて自分の生まれた星に飛ばす事だった。


「星には自分たちの研究を関係させるのに邪魔なものがたくさんいたからだ。研究所で進化させたあのウィルスを元の星に帰る船に乗せ、星に着くと同時に爆発するように設定した」

「それって、まさか!」

「そうだ。ウイルスは星にばら撒かれ、全人類を滅ぼしたことだろう。もう誰もこの星にやってこられないようにね」


一つの星の人間を全て滅ぼせるくらいのウィルス。

それは、宇宙船と共に静かに飛び立っていった。

 新たな人間がやってこなくなった星で、ルーデンスは最後の仕事を行った。

それは、自分たちが生み出したアーガ、セピア、クウォール、ダーガーン、ピスキアーナと同じように自らの肉体を「ミイラ」に変え、その記憶を保存する事だった。


「ルーデンスが晩年になる頃には、五人の娘たちは既に亡くなり、肉体は地下に保存されていた。ルーデンスは自分も同じようになれるよう、自ら命を絶った。生きながら樹脂に包まれ、ミイラになったんだ」

「どうして……そこまで」

「彼らの理想の為さ。僕には理解できないけどね」


 全ての話を聞いた後でも、キトラには訳が分からなかった。

 理解できたのは、今プラジアーナ達の身に起きている事が、一朝一夕に計画されたのではない壮大なものの上にあるのだということだ。

 しかし、それは壮大かつ身勝手な計画だ。

 プラジアーナは一人の人間であり、キトラの愛するたった一人の相手だ。

 誰が何を思い、何万年かけた計画であろうと、決して許すわけにはいかない。

 入り口で見た、テェアヘペロの妹・ビエルフィアのあの様子。

 恐らくあれはビエルフィアの肉体に初代の「クウォール」が入れられた状態だったのだ。

 プラジアーナやエクウスもまた同じような状態になっている可能性が高い。

 大きく息を吸い込んで心を落ち着かせると、セルシャンデに対し、こう問うた。


「この先には一体、何があるんですか?」

「彼らの研究の総仕上げだ。彼らの理想郷に向けた『ハネムーン』の出発場所に僕らは向かっている」

「……急いだ方がよさそうですね」

 

 天井板を開け、下を見ると薄暗い廊下が続いていた。

 やはりあの、素掘りのトンネルである。

 セルシャンデが右を指し示す。

 プラジアーナ達、そしてはぐれてしまったユピテル達の無事を祈りながらキトラは進んだ。

 次第に息が白くなり、辺りが寒くなっていく。

 ふと、トンネルの向こうに人影が現れた。

 美しいドレスに身を包んだ、黒髪の小さな少女。

 その手には、皇帝の紋章が入った一丁の銃があった。


「止まりなさい」

「……ノヴァ」

「武器を捨てて。無駄な抵抗をすれば容赦なく撃つわ」


 その声は、あの聡明な幼い皇女のものだった。

 しかし、違う。

 こちらを人とも思わないような冷たい視線の中に、キトラは別の人間の存在を見た。

 こうなってはもう、従うしかない。

 セルシャンデは黙って両手を上にした。

 キトラも従い、剣を床に放った。

 

「あなたは、ルーデンスですね」

「そうよ」


 ノヴァの声はそう答えた。

 そしてキトラの背後に回ると、銃口を押し当て、ぐい、と前に促した。


「あなた達の仲間は全て捕縛したわ。私と一緒に来なさい」


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