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【第二話】 銀の腕輪

 キトラはその夜ユピテルの家に泊まり、翌朝彼について発掘現場に同行した。

 昨日ゴブリンの襲撃があったばかりで、その日は発掘になど手をつけられなかった。

 だが、ユピテルはキトラにぜひ遺跡の様子を見せたいと言った。


「ミス・ウェフリーはいつまでここにいていいと言ったんだ?」

「いくらでも、って言ってました。単位はやるからって」

「ああ、今朝の連絡はそれか」


 キトラは滞在日程を決めていなかった。

 出発した際にはまだユピテルがどこにいるかはっきり分かっておらず、到着初日ですんなりと彼に会えるとは思っていなかったのである。

 朝になってから通信端末で帝都にいるリンに連絡をとると、「好きなだけいれば?」という返事が返ってきた。


『単位はあげるから、好きなだけいればいいわ。半年でも一年でも』

「えっ……でもそんな」

『あなたの甘ったれた顔はいいかげん見飽きたのよ。ヴトに鍛えられて、ちょっとは逞しくなってらっしゃい』

 

 突き放したような言葉だった。だが、そこには明らかに愛があった。

 ユピテルに会い、その研究に触れる事はこれからのキトラにとって確実にプラスになる。

 だからやはり、リンはこの機会にしっかりと勉強させたいのである。

 そんな彼女の照れ隠しの癖をユピテルもよく知っているようだった。


「相変わらずだな、ミス・ウェフリーは。愛弟子と思うなら、もっと優しくしてやればいいものを」

「ハハ、先生が毒舌なのはみんな慣れてますから」

「今、研究室には何人くらいいる?」

「九人ですね。帝都大だと、やっぱり少ないほうかな」

「そんな事はないよ。私たちの頃はもっと少なかったぞ」


 キトラはユピテルと話をしながら昨日プラジアーナに案内されたあの発掘現場まで歩いた。

 初めは怖く見えたユピテルも、一日経つと普通に接するのが平気になった。

 彼は穏やかな人柄で、集落の人々にも慕われていた。

 ユピテルが歩いていると、近所の住民が声をかけてきた。

「お茶が効きました」「またなくなったらお願いします」など、みんなどうやら昨日礼拝堂まで運んだアレの事を話しているようだった。

 彼らと別れた後でキトラが尋ねると、ユピテルは「うん、ああ」と返事をして頭の後ろを掻いた。


「昨日、プラジアと一緒に運んでもらった茶があるだろう。あれは、実は薬でな」

「えっ、そうだったんですか?」

「春先に刈り取った麦の若芽と、この辺りに生える何種類かの木の皮を煮出して つくる。年寄りはあれを飲んで体のいろんなところの痛みを紛らわすんだ」

「そうなんですか」

「こっちは代わりに野菜もらったり、卵もらったりな。ここの生活はそういう 

 物々交換で成り立ってるわけだ」

 

 集落の人々が頼りにしているユピテルの薬。

 その調合法を知っているのは彼だけだという。

 だから、みんなユピテルを頼りにしている。

 そして「お茶をください」と言われるたびに配達するのが助手であるプラジアーナの役目なのだ。


「そういえば、何だかオレも思ったより日焼けが痛くないなって。あのお茶を飲 んだおかげだったんですね」

「そうだ。でもって、実はあれはアーガ族の薬なんだ」

「えっ」

「私が、ここを追い出されずにいる理由さ」

 

 ユピテルはそう呟き、それきり暫く口を噤んだ。

 発掘現場に行くと、プラジアーナが先に来て周囲の掃除をしていた。

 今朝から近くの畑で麦刈りがあり、現場には飛んできた藁が降り積もっていたらしい。

 掃き集められた藁の山は既に煙を上げて燃えていた。


「プラジアは働き者だね。何かオレ、何にもしてなくて申し訳なくなってくる 

 な」

「キトラはお客様だもの。おもてなしは当然よ」

「けど、ご厄介になってるわけだし、何か手伝わせてよ」

 

 キトラがそんなことを言っていると、ユピテルが鍬を渡してきた。

 これで、近くの用水路を掃除するという。

 見ると、流れてきたゴミや麦藁が溜まって詰まってしまっていた。


「このまま放っておくと水路が溢れて現場が水浸しになるからな。掻き出してく れ」

「分かりました」

「プラジアは飯だな。市場まで行って来れるか?」

「分かりました、先生」

 

 プラジアーナはユピテルから金を預かると、ぴゅう、っと風のように飛び出し、あっという間に姿が見えなくなった。

 今日は二つ向こうの大きな集落に大きな市場<マーケット>が出ているらしい。

 昼飯の時間には帰ってくるだろうとユピテルは言った。


「君もここにいる間に一度行ってみるといい。もっとも、我々の足では三時間は

かかるがな」

「えっ、そんなにですか!」

「ハハハ。一時間以内に往復できるのは、ここではプラジアだけだな」

 

ユピテルはおどけてそんな事を言いながら水路のゴミを掻き出し始めた。

 薄着になった彼の背中には、あの翼の跡が透けている。

 過去の事はあまり聞かない方がいいのだろうか。

 キトラがそんな事を考えていると、ユピテルは自分の方から口を開いた。


「オレはミス・ウェフリーに会う前、北の大森林で暮らしていた」

「大森林って、あのアーガ族のいる?」

「ああ。普通の人間が立ち入らない、深く暗い森の奥だ」

 

アーガ族は排他的で、他の種族が自分たちのテリトリーに入ることを酷く嫌う。

 だから、彼らがどんな生活をしているのか、外の人間はほとんど知らない。

 キトラも正直、今まで彼らの事を物語の中の登場人物か何かのように認識していた。

 ユピテルは鍬で水路を掻きながら、少しずつ自分の生い立ちを語り始めた。


「オレはアーガ族の父と、ルーデンスの母の間に生まれた。『儀式の子』という のを、聞いた事があるだろう?」

「ええ。『ギヨナ村』の巫女の儀式ですね」

 

 北州のギヨナ村には、森の神に仕える巫女が行うアーガ族との交合の儀式が存在する。

 巫女がアーガ族の男と情を交わし、それによって森から特別なエネルギーを得るのだ。

 その結果生まれた子供は「儀式の子」と呼ばれ、男女に関わらずアーガ族に引き取られる。

 その子がどうなるのかについては一般には全く知られていない。

 殺されてしまうだろうという研究者さえもいる。

 だがユピテルはそれを否定した。


「人間の巫女がアーガの子を産むのはめでたい事だ。だからオレは、かなり大事 に育てられたよ」

「アーガ族は、ハーフの子を嫌がらないんですか?」

「ああ。それどころか、純粋なアーガ族よりもずっとかわいがられるんだ」


 ユピテルは、アーガにとって特別な子だった。

 ハーフのアーガは高い知能を持ち、病気にもかかりにくいとされる。

 そのため、男のハーフアーガは皆、リーダー候補として育てられるのだ。


「アーガにはごく一部、外の世界の事を教育されるものがいる。ある程度アタマ がよくて、勉強について来れる奴らがな。そのほとんどがルーデンスとのハー フもしくはクオーターだ」

「先生もそうやって外の世界の事を学ばれたんですか?」

「そうだ。人間社会の言葉や、それからどんな風に『世界』が成り立っている 

 か。それから、他種族の大まかな歴史なんかもな。こんな話は、今まで聞いた ことがないだろう?」

「はい」

「アーガ族をどういう一族なのかと簡単に説明するのは難しい。動物的な要素 

 と、人間的な要素がキメラのように共存しているのがアーガの社会だ。恐ら 

 く、他の種族には理解できない世界だろう」

 

 ユピテルの口調は、キトラが通う大学の講師や教授たちを思わせた。

 ああ、この人はオレにアーガの社会の事を学ばせたいのだ。

 キトラはそう思い、授業を受けるつもりでユピテルの話を聞いた。


「アーガの社会で特別な教育を受けたものは他の仲間との接触を制限される。オ レも五歳から成人する年齢まで、親と口を聞くことすら許されずに過ごした」

「どうしてですか?」

「アーガの群れの年寄り……コミュニティーのリーダー格の奴らは群れのもの達 がやたらと外の社会に興味を持つことを嫌がるんだ。だから情報はその意味を 適切に理解できるもの達にしか与えられない」

「一族のアーガが勝手に外に出てはいけないんですね」

「森の外に出ても基本的にいいことはないからな。本来は一生群れの中で過ごす のが幸せだっていう考えだ」

 

 北に広がる大森林は、地下に膨大な鉱物資源を有しているとされる。

 だから帝国は何度もアーガ族を森から追い出そうとした。

 その度に、アーガ族は命がけで抵抗した。

 最後の戦いでは互いに大損害を出し、何年もの間「泥沼」の戦いが続いた。

 それは当時の皇帝がアーガとの間で停戦協定を結ぶまで続いた。

 

 歴史的にそんな事があったせいで、アーガと外の世界には大きな溝がある。

 アーガ族の姿を見れば、外の世界の者たちは恐れおののき、攻撃してくる。

 だからアーガ族は生まれてからずっと「外の人間は憎むべきもの、恐ろしいもの」と教えられて育ち、森から積極的に出たがらない大人になっていくのだ。


「皇帝は今後一切森には手を出さない事を約束した。アーガ族側も本来、森以外 には用がない。皇帝の申し出に賛成して、森を守ってくれるなら外の世界を脅 かさないと誓った」

 

 現在、北の大森林には皇帝の許可がなければ入ってはならない事になっている。

 そしてもしその禁を破った者がいれば、アーガはその者を侵略者とみなし、殺して良いとされている。

 今まで百年ほど、その協定が世界の平和を保っていた。

 アーガは外の世界にはほとんど姿を見せず、今ではそういう種族が存在する事すら知らない者もいるくらいだ。

 しかし、今になってそのアーガが外の世界に姿を現すようになっている。

 その事について、ユピテルはこんな風に語った。


「恐らく……大昔の協定を犯した奴らがいるんだろう。それも、けっこうな規模 でな」

「どういうことでしょう?」

「第一に考えられるのは、樹木の大規模な伐採だ。アーガはそれを一番嫌う。今 回の襲撃はその報復だ。森から離れた地域にまでわざわざ飛んで殺戮を繰り返 す理由なんて、復讐以外には考えられん」

「巷では、アーガの数が増えすぎたから新しい住処を探しているのではないかと いわれていますが……」

「それは恐らくない。オレがまだ群れにいた頃、アーガはむしろうんと数が減っ ていた。それが急に激増するとは考えられん」

 

 森という限られた空間を住処にするアーガは、そこで自分たちが生活できる限界の数をよく知っている。

 だから、人口過密になるような事態は上手く避ける術を知っているとユピテルは言った。

 考えられるのはあくまで外的要因。

 ユピテルはそういうスタンスだった。


「今のリーダーがどういう奴かは分からんが、報復のためにこんな辺境の集落を 襲うのはあまりにも動物的すぎる。オレには奴らに同情する考えはないな」

 

 鍬を置き、ユピテルは空を仰いだ。


「オレが翼さえ失っていなかったら、プラジアと一緒にあいつらをぶん殴ってや りたい。だが今の俺にはあいつらと戦う力はない。情けない限りだ」

「聞いてもよろしいですか?」

「なんだ」

「先生は、どうして森の外で生活するようになったのですか?」

 

 キトラはかなり遠慮して質問したつもりだった。

 触れたくない過去かもしれない。嫌なら答えてくれなくていいと思った。

 だがユピテルは何故かきまり悪そうに笑った。


「オレは……族長争いに負けちまったんだ」

「負けた?」

「前の族長が死んだときに、同じように族長になりたがってた奴と一騎打ちして な。見事ボロ敗け。翼を両方とももがれちまった」

 

 ユピテル曰く、アーガ族の族長は戦いで勝った者が選ばれるという。

 族長が病死したり、族長に不満があって自分が新しい族長になりたいと思った者がいる場合、族長候補者は戦ってその資格を得なければならない。

 

 それは文字通り命を賭けた戦いだ。

 敗者は降参を宣言すれば命を取られずに済む場合も多い。

 しかし、それも相手次第である。

 不幸な事に、ユピテルが戦った相手は性格が悪かったらしい。

 降参を叫ぶユピテルに容赦なく襲いかかり、アーガにとって命ともいえる翼を引きちぎった。

 その結果、ユピテルはアーガの社会では生きられなくなってしまったのだ。

 キトラが気になっていた翼の跡は、その時のものなのである。


「オレは命からがら逃げて、何とか生き延びた。だがあいつに会えば多分、オレ は間違いなくなぶり殺しにされるだろうな」

「先生はそれで森を出られて、外で生活されるようになったんですね」

「ああ。勉強ってのは大事だな、センバ君。オレは外の事をよく知ってたおかげ で、顔を隠しさえすればけっこううまくやれたんだ」

 

 ユピテルは森を出て、すぐに農場で雇われた。

 アーガは力仕事が得意だ。

 そのため、ユピテルは大いに頼りにされ、まとまった金を稼ぐことができた。

 その後農場を辞めたユピテルは街に出て、様々な仕事をしながら学校に通った。

 そして数年間の猛勉強を経て、帝都大学に合格した。


「で、ミス・ウェフリーに会ったわけだ。なかなか波乱万丈だろう?」

「すごいですね……オレには考えられないや」

「ハッハッハ。そのほうが普通だよ。オレみたいなやつは他にはいまい」


 常人には考えられない人生経験の厚さ。

 キトラは確実にこの異色の考古学者に尊敬を覚え始めていた。

 きっと、プラジアーナも同じなのだろう。

 だからあんな風に甲斐甲斐しく尽くすのだ。

 しかし、プラジアーナは彼に助手として尽くす一方で、外の世界に強い興味を抱いている。

 その事について、ユピテルはどう思っているのだろうか。

 キトラは思い切って聞いてみる事にした。


「プラジアは、先生とここを出るのが夢みたいですね」

「ああ、時々そんな事を言っているな。物好きな奴だ」

「先生はやっぱり、プラジアはここにいるべきだと思いますか?」

「何故だ」

「いえ、やっぱりプラジアがいないと、昨日みたいな事があったりした時に大変 かなって」

「そうだな……」

 

 無論だ、と即答されるかと思いきや、ユピテルはやや言い淀んだ。


「集落の若い奴らは一度は外に出て勉強するなり他の地方に嫁ぐなりしている。 それを思うと、あいつにばかりそういう事を我慢させるのはかわいそうかもし れないとは思うが」

「そうですか」

「しかし、こんなオヤジに付き合わせるのもそれはそれで酷だろう。……若くて 顔のいい男ならまだしも。なぁ?」

「えっ、何ですか?」

「なぁセンバ君。君はなかなかいい男だな」


 ユピテルは水路を掻く手を止め、キトラの顔を見てにやりと笑った。


「お前さん、プラジアに惚れたろう?」

「えっ、なっ、何でですか!」

「嫁に貰ってくれるんなら連れてって良いぞ。死んだあいつの父親の代わりにオ レが許す」

「先生、何言ってるんですか……! オレがプラジアに会ったのは昨日が初めて ですよ!?」

「あいつも年頃だからな。都会の男が相手なら悪い顔はせんだろう」

 

 キトラの言い分を無視し、ユピテルは何の根拠もなくそう言った。

 きっと、プラジアーナは今頃くしゃみをしているだろう。


「器量も気立ても良いんだが、ああもパワフルなところを見せられると集落の男 どもはみんな怖がっちまってな。だが、センバ君なら何とかできそうだなぁ」

「先生、プラジアに怒られますよ?」

「さぁ、どうだろうなぁ」


 勝手な事を言いながら、ユピテルは実に楽しそうだった。

 プラジアーナが聞いたら何と思うだろう。

 多分、もうそろそろ帰ってくる。

 今のこの動揺した顔を彼女には見られたくない。


 ああ、何でユピテルにこんな話を振ってしまったんだろう、自分のバカ。

 そう思っていた時だった。

 キトラが水路を探っていた鍬の先に、何か固いものがガチン、と当たった。


「どうしたキトラ君?」

「何か大きなものが。石ですかね」

「もうそろそろ流れもよくなってきた。放っておいていいぞ」


 ユピテルにそう言われ、キトラは鍬を置いた。

 気が付けば汗びっしょり。

 昨日飛び込んだ泉に行って来ようか。

 これだけ動いた後ならきっと気持ちいいに違いない。

 キトラは水路の端に座り、ふともう一度その流れの中を見た。

 すると、かき回すのをやめて淀みのなくなってきた水の中に、何かキラリと光 るものが見えた。


「何だろ」


 それはさっき鍬の先に当たった固いものらしかった。

 陶器の欠片か何かが沈んでいたのだろうか。

 キトラは水の中に手を入れ、試しに探ってみた。

 触ってみると、それは意外に大きかった。

 

 ゴミ箱の蓋くらいの丸い何か。

 重たいが、拾い上げられない事もなさそうだった。

 キトラは「どうせゴミだろう」と思いながら、ぐっと力を入れて水底の泥からそれを引っ張り上げた。

 水路の水で泥を洗い落とすと、現れたのは、何かの文字が刻まれた白い円形の石板だった。

 明らかにただのゴミではなかった。


「ユピテル先生!」


 キトラは少し離れた場所にいたユピテルを呼んだ。


「先生、これ! 水路の中にあったんです!」

「見せてくれ」


 ユピテルは立ち上がり、こちらへやってきた。

 彼は円板を見るなり、顔を強張らせた。

 そして胸ポケットからルーペを取り出し、表面の文字を確認すると、辺りをきょろきょろと見回した。


「センバ君……これがあったのはさっきの場所だな?」

「ええ、そうです」

「だとすると……あっちだ!」

「うわっ!」


 円板がぽん、と投げて寄越され、キトラはよろめいた。

 傍に転がっていた鍬を手に取ると、ユピテルは水路を飛び越えて走り出した。

 彼が向かったのは麦刈りが終わったばかりの上の畑。

 その北側の斜面に立つと、何を思ったのかユピテルはいきなりそこを掘り始めた。


「先生! どうしたんですか!」

「今からここを一メートルほど掘る! 下に転がしてある一輪車を持ってきて土を運び出してくれ!」

「ええっ?」

「さっきいたとこにある!」


 キトラは何が何だかわからないまま、下の畑に放り出してあった一輪車を取りに行った。

 ユピテルはモノに憑かれたように一心不乱に鍬を振るっていた。

 一体どうしたというのだろうか。

 そう思っていると、上空からキトラを呼ぶ声がした。

 プラジアーナだった。


「ちょっと! どうしたのよ先生! そこ、まだ発掘の許可もらってないじゃな い!」

「持ち主には後で話す! それよりセンバ君が持ってるやつを見ろ!」

 

 ユピテルは鍬を振り回しながらプラジアーナをキトラの方に促した。

 プラジアーナは円板を見るなり顔色を変えた。

 キトラには何らかの遺物という事以外は全く分からない。

 だが、プラジアーナ達にはかなり特別なものに見えているようだった。


「『オーク・エンブレム』じゃない! キトラ! これ、どこにあったの?」

「下の……水路の中だけど」

「これは、古代の王墓にある『墓印』なの! すごい発見だわ!」


 かつて、赤い砂漠の周辺には古代王国が築かれていたという。

 そして、このハシダテ集落もその一部ではないかと言われてきた。

 キトラが見つけたのは地下に埋めた王の墓の場所が分からなくならないように置かれる「オーク・エンブレム」と呼ばれる墓の印。

 だが、ハシダテ集落およびその付近で王族の墓が発見された事例はまだない。


 もし見つかれば世紀の大発見。

 ユピテルが取り乱しているのはそのためだった。

 キトラは言われるままに掘り出された土を運んだ。

 そうして一時間くらい経った頃、ユピテルがキトラとプラジアーナを呼んだ。

 湿った土をどかした向こうに、白く大きな岩板が見えていた。


「見ろ。これが墓の入り口だ」

「すごい……本当だ」

「どうやら未盗掘らしいな。すぐに中を見てみよう」


 墓への入り口を塞ぐもの。

 それはこの辺りでは採れない、王墓によく見られる石材だった。

 重さは恐らく数百キロ。

 動かすために、急きょ力の強い村の若者たちが十人ほど呼ばれた。


「じゃあ、一気に引っ張るぞ。せーの……!」


 王墓が見つかったというニュースはあっという間に集落に広まった。

 大勢が見守る中、岩板はロープでくくられ、キトラとユピテルを加えた総勢十二人で引っ張り上げられた。

 墓の入り口が見えると、周囲からワーッと拍手が起こった。


「悪かったな、みんな。これは手間賃だ」


 ユピテルは手伝った若者にアルバイト料を手渡した。

 そして、もう今日は大丈夫だと言った。


「あとはもう明日やる。今日は遅いから帰ってくれ」

「墓の中はまだ見れないんですか?」

「ちょっと中見て帰れねえもんかね、先生」


 若者たちは発掘現場に興味津々で、王墓の中を見たがっていた。

 だが、出土した遺跡は出てきたものすべてが研究史料。

 素人が入って荒らしてしまっては大変だ。

 プラジアーナが不満げな顔をする者たちをみんな追い返してしまった。


「みんなが期待してるのはお墓から出てくる金銀財宝とかお宝でしょ? そんな のはまだ見れないわよ」

「えーっ、そうなのか?」

「決まってるじゃない、王様のお墓なんだから。盗賊が簡単に入れないように厳 重に埋められてて、これから本格的な発掘には長ければ何か月もかかるのよ。 だから今日はみんな帰りなさい」

「ちぇーっ」

 

 気がつけばもう夕方。

 暗くなりかけた畑の中を、みんなぞろぞろと帰っていった。

 ギャラリーがいなくなったのを見て、ユピテルが中を見てみようと言った。


「あいつらには言わなかったが……今夜はこのまま発掘を続ける」

「えっ。これからですか?」

「お前さんも、中が気になるだろう?」

 

 早く見たい、という誘惑に駆られるのは本職の考古学者も一緒。

 ユピテルはにやりと笑った。

 キトラはユピテルの後に続き、オイルランプで照らしながら墓穴の奥に入った。


「先生、電気のライトは使わないんですか?」

「奥にガスが溜まっている事があるから火が出るもののほうがいい。ランプが消 えたり急に燃え上がったら危険なサインだ。電気だとそれが分からんだろう?」

「ああ、なるほど」


 墓穴の中は上下左右全てがびっちりと黒くつやつやした玉石に覆われ、キトラ達は暫くその中を四つん這いになって進んだ。

 キトラの後をプラジアーナは少し不安げな顔でついてきた。

 狭い場所は嫌いなようだった。


「こんな地下の遺跡に入るの初めてなの。ねぇ先生、崩れないかしら」

「見たところ、かなりきっちりと仕上げられている。崩落の危険はないだろう」

「ならいいけど……」

 

 十メートルほど進むと、そこから急に天井が高くなった。

 高さ、横幅共に二メートル以上ある長い廊下。

 その両側は墓の入り口に使われていたのと同じ岩で壁が作られ、崩れない工事がなされていた。

 そして天井を見上げると、鮮やかな顔料を使って描かれた幾何学模様の装飾が施されていた。


「ユピテル先生、この絵は?」

「古王国時代のまじないの紋章に似ているが……こんなにびっしり描かれたのは 初めて見たな」

「美しい色彩ですね。墓を守るための絵でしょうか」

「うむ」

 

 ユピテルは黙って先へ歩き始めた。

 長年考古学に携わってきた彼もまた、こんな発見は初めてなのだろう。

 自分はすごいところに出くわしてしまったらしい。

 キトラは今更ながらそう思った。

 

 廊下はおおよそで五十メートルほど続いていた。

 しかし、地下にいるせいか実際はもっと長く感じられた。

 廊下を抜けると、そこはさらに大きな空間に繋がっていた。

 正面をランプで照らすと、目に飛び込んできたのはさきほどの天井画よりもさらに鮮やかな色彩。

 広い壁一面に、大きな四対の翼を持った人物のレリーフがあった。


「これは……ピスカ?」

「そうみたいだが、随分変わった姿だな」

 

 ユピテルはランプを近づけ、レリーフをしげしげと眺めた。

 精巧に彫刻された人物の体。

 そこに鮮やかな彩色が施され、今にも動き出しそうな躍動感があった。

 岩に彫り込まれた人物の翼の一対は鳥、もう一対は蝙蝠、そして後の二対はトンボと蝶の翅があった。

 その翼にそっと手を触れ、プラジアーナは声を震わせた。


「すごい……この人、世界中にいるピスカ族全部の翼が生えてるわ」

 

 プラジアーナのような「鳥」の翼を持つ者。

 アーガ族によく似た「蝙蝠」の翼を持つ者。

 繊細で透き通った「トンボ」の翅を持つ者。

 そして、鮮やかで美しい「蝶」の翅を持つ者。

 ピスカ族は、この四種類のいずれかの翼を持って生まれる。

 レリーフの人物は、その全ての羽根を持っている。

 その姿はピスカ族、というよりはむしろ「神」に近いように思えた。

 そしてその周囲には、様々な特徴を持ったたくさんの小さな人間が彫られていた。


「キトラ、見て!」


 プラジアーナが右下の人物を指差し、声を上げた。


「アーガ族と、その隣にクウォール、セピアの人たちよ。これって……今この世界にいる民族を全部彫ってあるんじゃないかしら」

「ああ……」


 それぞれの民族は二人ずつ、男女で手を繋いで描かれていた。

 そのすべては裸で、それぞれの体の特徴が分かるほどはっきりしている。

 このレリーフは一体何を表しているのか。

 ユピテルの方を見ると、彼はじっと考える様な顔をしていた。


「先生……これは一体」

「わからん」


 ユピテルはお手上げだ、という様子で肩をすくませた。


「宗教画かもしれんし、この墓の持ち主の権力を現した政治的な画なのかもしれ ん。今の段階では如何とも判断できんよ」

 

 呟くようにそう言うと、ユピテルはレリーフの端にこびり付いたカビの跡を爪先でカリカリと剥がした。

 ハシダテ集落は砂漠の中だが、降雨量がそれなりに多いため年間を通して湿度が高い。

 このレリーフが美しさを保ったまま何百年、何千年にもわたって残ってきたのは奇跡としか言いようがなかった。


「明日、道具を揃えてまた来よう。保存剤をかけて、このレリーフが劣化しない ようにしないといかん。センバ君、手伝ってくれるね?」

「は、はい、ぜひ!」

「ありがとう。もしかしたらこの遺跡は……君に姿を見せるために今まで隠れて いたのかもしれんな」


 ユピテルはそう言って笑った。

 翌日、キトラはプラジアーナに教わりながら、半日がかりでレリーフに薬品を塗る作業を行った。

 酸素や湿気に触れるのを防ぎ、壊れないようにするための保存剤。

 それがすっかり乾いた頃、ユピテルに呼ばれた職人が三人やってきた。

 彼らは集落に住む大工の棟梁とその弟子二人。

 ユピテルに指示され、彼らは手際よくレリーフを分割し、数十枚のブロックに分けて外へ運び出した。


「ユピテル先生、今回はすげえの見つけましたね」

「ああ。みんなが見たがっているだろうから、礼拝堂に運んでおいてくれ」

「分かりました。そら、行くぞ!」

 

 職人たちはテキパキと作業を終え、あっという間に荷物を外に運び出していった。

 集落には広い建物が少ないため、出土品が大きかったり多い場合にはいつもその保管に礼拝堂を使うのだという。

 墓の外では集落の人々が待っていて、何かが運び出される度に歓声が上がっていた。

 ここは田舎で娯楽が少ないから。プラジアーナはそう言って笑った。


「私も昔、先生が発掘してるところに張り付いてずーっと見てたもの。毎回何が 出て来るのか、みんな楽しみに待ってるのよ」

「そっか……だからみんなあんなに協力的なんだな」

「そう。ユピテル先生は愛されてるのよ、みんなに」

 

 レリーフを外したのは、その先を掘るためだった。

 ユピテルの計算では、レリーフのあった壁のその奥に墓の主の棺が納められた部屋があるだろうという事だった。

 キトラはつるはしを手に、ユピテルの指示を仰ぎながら少しずつ壁を崩した。

 壁は漆喰でできており、あまり力を加えなくとも簡単に崩すことができた。


「あまり一度にやろうとするな。こっち側に倒れてくると埋まるからな」

「は、はい……!」

「よし、そろそろいいだろう。後は私がやる」

 

 キトラが開けた穴から、ユピテルはのこぎりのようなものを差し込んだ。

 ギリギリギリギリ、と音がして、壁は四角く切り取られていく。

 そうやって人が一人通れるくらいの四角をつくると、ユピテルはそのままボコッと壁を外した。

 びゅう、っと吹いてきた風がキトラの髪を揺らした。

 数千年封じ込められていた古代の空気だった。


「プラジア、ランプだ」

「はい!」

 

 壁の中に身体を潜り込ませたユピテルに、プラジアーナはランプを手渡した。

 その時、なぜかピシャン、という水の音と、湿った水の匂いがした。

 キトラが壁の穴から中を覗くと、そこには驚くべき光景が広がっていた。


「これは……鍾乳洞?」


 石灰を含んだ水の匂いと、天井から垂れ下がった乳白色の柱。

 ランプで照らされたのは、暗い鍾乳洞の中だった。

 足元はひざ上まで水が来ており、ユピテルは服が濡れるのも構わずに先に進んでいた。

 キトラは靴を脱ぎ、ズボンをまくり上げて彼の後を追った。


「すごい発見だな……古代の連中がこんな事を考えるとは」


 ユピテルはぶつぶつと独り言のように呟いた。


「元々あった鍾乳洞に墓をつくり、そこをわざわざ埋めたんだ。一体……何のた めにこんな事をしたのやら」

 

 鍾乳洞の中は学校の教室が一つ入るくらいの広さがあった。

 墓の主の棺はどこにあるのだろうか。

 キトラがユピテルについていくと、ランプの光が洞窟の最奥を浮かび上がらせた。

 そこにあったもの。

 それを見た瞬間、プラジアーナがキャッ、と短い悲鳴を上げた。


「これ……何……?」

「……ミイラだな」

 

 祭壇のような場所に乗せられていたのは、一体の奇妙なミイラだった。

 

 透明な樹脂らしきものの塊と、その中に閉じ込められ、うずくまる人物。

 俯いたその目は真っ黒に落ち窪み、肌は茶色くくすんでいる。

 しかし、その頭に載った冠は真新しい金色に輝き、体を包む緑の布は昨日できたかのように鮮やか。

 長く肩まで垂らした髪はつやつやと黒く、胸の前で組まれた手の爪もまだきれいだった。

 

 そして、最も目を引いたのはあのレリーフにあった人物のものと同じ四種類の翼と、ミイラが腕にはめていた銀色の輪だった。


「ユピテル先生、これが王様ですか?」

「そのようだな……」

 

 ユピテルは恐る恐る、といった様子でミイラを包む透明な物体に触れた。


「ふむ……エアカーのフロント部分に使う強化樹脂に似ているな。この湿った場 所でミイラが腐らぬようにする工夫か、はたまた、別の意図か……。いずれに しろこんなものは今まで見たことがない」

 

 ユピテルはそれきり黙り込んだ。

 キトラがふとプラジアの方を見ると、プラジアーナはある一点をじっと見つめていた。

 彼女の視線の先にあったのは、ミイラがはめている銀色の輪だった。


「プラジア、どうしたの?」

「あれ……私と同じ」

「あの腕輪?」

「ええ」


 プラジアーナは祭壇の上に登り、ミイラに顔を近づけた。


「『J‐0001』。やっぱりこの数字……」


 腕輪には主に数学的な分野で用いられるアルファベットのJと、四ケタの数字が刻まれていた。

 そして、プラジアーナがはめている銀の腕輪にも同じような刻印があった。

 プラジアーナの数字は『J‐3000』。

 腕輪がはめられた場所、そして刻まれた書体も文字の大きさも驚くほどよく似ていた。


「これ、私が生まれたときに私のママがはめてくれたらしいの。この文字と数字 は、私を悪いものから守る特別なものだって言って」


 亡くなったプラジアーナの母親も同じ腕輪をしていたという。

 彼女の腕輪の数字は「J‐2999」。

 自分の家には代々親から子へとその数字を順に受け継ぎ、伝える習わしがあるのだとプラジアーナは言った。


「じゃあ、この人はプラジアの御先祖様って事?」

「そうなのかしら……」


 もしこの数字が通し番号だとすれば、このミイラが一族の四代目。

 そして、プラジアーナはなんと三千代目という事になる。

 これは驚くべきことだった。


「だけど……この人、どうしてこんなにいろんな翼が生えてるんだろう」


 鳥、コウモリ、トンボ、蝶。

 これは、今世界にいるピスカ族が持つ翼の種類全てだった。

 背中側に回ると、それぞれが骨格や筋肉に接続しており、人為的に後付されたものではないことが分かった。


「こんな人、今どこにもいないわ。違う翼の人が結婚しても、子供は父親か母親 と同じ翼になるはずだし」

「ありえない姿をしていた……だから王になったのかもしれんな」

 

 ユピテルはプラジアーナの肩に手を置いた。

 赤い砂漠を治めていた古代王国では、王が神と同一視されていたとされる。

 それゆえ、「奇跡」たるべき姿をしたものが崇められ、人々の上に君臨していた可能性は大いにある。

 そして、その奇跡の姿は王国のトップに立つ王として相応しい姿でもあった。


「今のようにいろんな民族がまぁまぁ平和に暮らすようになるには長い歴史が必 要だった。四枚の翼を持つ王は、多民族からシンパシーを得やすい姿だったの かもしれん」

「そうですね……確かに、特にピスカは自分たちの翼のタイプで民族対立してい た時代があったそうですし」

「さっそく、この王の正体を調べにゃならん。センバ君、ミス・ウェフリーに連 絡をとってくれ。大学のデータベースが必要だ」

「はい!」

 

 キトラはユピテルに言われ、すぐにリンと連絡を取った。

 リンは遅くまで残業中で機嫌が悪かった。

 だが、世紀の大発見だ、と言うと研究室の端末を立ち上げ、キトラとの通信に繋げてくれた。


『翼が四枚もある王なんて、そんなのあり得ないわよ。墓の形式からして第三王 国時代のカンノ王が怪しいけど、王朝は黎明期から滅亡までずっとクウォール とルーデンスの王が交互に統治してたもの。ピスカの王はいないわ』

「ユピテル先生もそうじゃないかって言ってました。けど、着てるものも墓の立 派さも王そのものだって」

『ヴトが言うんならそうなんでしょうけど……いずれにせよ、今大学にあるデー タじゃ分からないわ。一応、考古学の教授には相談してみるけどね』

 

 リンから送られてきたデータには、歴代の王の名が並び、千年前に描かれた王の肖像画が添付されていた。

 それらは後の時代に描かれたもので、一万年近く前から続く王朝の全てを正確に伝えるものではないという。

 現在までの研究では少なくとも王がどの種族出身だったか、という点に関してはほぼ正しいとされていた。

 肖像画には猫に似た茶色い毛の王と、裸の肌をした翼のない王、もしくはその混血があのミイラと同じ冠を被って描かれている。

 だが、その中にはエルフらしき人物は一人もいない。


『ヴトはどうしてるの?』

「ずっと、史料を読んで考え込んでます。今夜は徹夜するかもって」

『じゃあ、もう今夜はあの人を放っておいてセンバ君は先に寝た方がいいわ。ヴ トは熱中すると長いのよ』

「そうみたいですね。じゃあ、先生もおやすみなさい」

 

 キトラはリンとの通信を切り、送られてきたデータをユピテルに渡した。

 ユピテルはメガネをかけ、険しい顔で史料をひっくり返していた。


「調べれば調べるほど分からん……。この地方には、古王国時代にピスカが来た という記録が全くないんだ」

「確か、ピスカの人たちって暑さには弱いんですよね。プラジアは違うみたいだ けど」

「……あいつは特別だからなぁ」

 

史料に目を落としたままユピテルは言った。


「あのミイラがプラジアの先祖かもしれんというのも、私には何となく分かる気 がする。こうやって無駄な時間を費やすより、遺伝子レベルであいつとあのミ イラを調べた方が真実に近づける可能性はあるな」

「サンプルを調査する際は、オレも手伝います。理系の教授も、今回の発見には きっと興味を持ちますよ」

「ああ、頼むよキトラ君。じゃあ、今夜は先に休んでくれ」

「おやすみなさい」

 

 キトラは静かにドアを閉め、自分が借りている部屋に戻った。

 明日はあのミイラを運びだし、さらに洞窟の内部を調べる予定だ。

 体がそわそわして落ち着かなかった。

 だが、昼間の疲れのせいもあったのか、いつの間にかキトラは深い眠りに落ちていた。


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