初期邂逅
そうだ龍つまりフランス語でいうと「dragon」そうたとえ英語だろうがフランス語だろうが「ドラゴン」という字は変わらない…どれだけあがこうともな。
『しかしそこから得る物だってあるんじゃないんだろうか。』
そういった男がいた。俺は馬鹿だと思った。でも、あいつはどれだけ馬鹿にされようとどれだけ自分の無力を思い知らされようとも立ち上がり続けた。
『どうしてだっ、どうしておまえはそこまでして歯向かおうとするんだ!?おとなしく生きていれば何事もなく過ごしていけるというのに!!』
俺は一度彼にそう言ったことがある。だけどあいつは…
『それでも俺は今幸せなんだよ。』
その一言だけいってあいつは、走っていった。だけど俺にはまったく分からなかった。あいつのいう幸せの意味もあいつの顔にあった笑顔の意味も…
だけど俺に一つだけ言えることがある。
それは、彼は今も戦い続けているということだ…
ー現実逃避終了ー
あぁ、どれだけの時間わけの分からん思索の海に沈んでいたんだろうか。そんな簡単なことも分からないほど俺の頭は混乱していた。
というかなぜ龍なんだ!?『飛んだ時点で気ずけよ』という突込みが入りそうだが、そんなの知るかと返したい。たしかにへびは空を飛ばんさ!だが現実的に考えて龍なんているはずがないだろうが!!というかこの考えも今の状況を考えれば突っ込みを入れれそうなんだがめんどいのでPASS!
だが、今考えるべきことはただ一つ!水を飲むことDA!
ここに来た目的は自分が龍であることを確認するためでも、その姿が中国的龍であること発見することでも、結構見てたらかわいいというかカッコイイとかそんなのを考えるためでもない!水を飲むためだ。だからそれ以外を考えるな!
ガボッ ガボッ ガボボボボ
俺は勢いよく、そういうなれば炭酸飲んだことがない子供がラッパのみしようとして一気にのどに入り込んで来て驚いて飲むことをとめることができなくなったような勢いで飲んでいく。
ふぅマジ飲みすぎで気持ち悪い。だけど落ち着いた。今俺は龍になっているということを正面から見れるぐらいには。この場合俺が考えることは、なぜ龍になったかではなく。これからどうしていくかだろうと思う。
しかし、考えてみると今の状況ってそこまで悪くはないんじゃないのか?へびなら自然界の掟にしたがっていつ死ぬか分からないような生き方をしなければならなかっただろうけど、いま俺は龍になっている。つまりもしや俺って最強なんじゃないのかそんな思いがよぎる。
そうかつまりこれから俺のサクセスストーリーが始まるということか。
ガサガサ
いやーやっぱ俺って運がいいのかな〜
ガササササ カシュッ
そうだよな〜やっぱ日頃の行いがよかった…ってあれなんか意識が…とぎれ…て…
「はじめましてそしてよろしく、私のパートナー」そんな言葉が不意に聞こえた…
ドサッ
そうして俺は意識を失った。