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超創機大戦  作者: 馗昭丹
裏日本四国征伐
51/77

四国征伐進行〜天霧での交戦

テイロン隊が四国反政府連盟の網に穴を開けて本部に向かっていた頃…


中国・近畿地方から出撃した政府軍は、瀬戸内海〜熊野湾に至る海域と空域で四国反政府連盟の艦隊及びZW部隊と交戦を続けていた。


政府軍の侵攻に対し、四国反政府連盟は旧愛媛県・旧香川県に設置していた対空連砲と博多・堺から贈られてきた新型ZW・飛燕で空から来る政府軍の降下部隊を圧倒。更に瀬戸内海を縄張りとする能島・来島・因島・村上氏らを始めとする強力な海賊達と連携して中国地方から侵攻して来る政府軍を海戦で翻弄する。


九州からの来るはずだった政府軍は、四国反政府連盟の要請を受けた九州独立戦線の妨害工作に遭い、先遣隊の艦隊が座礁して港を封鎖。各空港では九州独立前線のZW部隊が空港を占拠。

旧佐賀県・旧熊本県では、衛連降下からの度重なる政府軍の物資徴発に耐えきれなくなった民衆が蜂起、暴徒と化した民衆が政府軍のZWを強奪して政府軍と交戦していた。

更に博多・長崎の商人と運送グループが九州独立前線と結託して大規模な荷止めと横流しを行っていた為、北九州の軍勢に武器・弾薬・燃料・食料が全く届かず、戦力の半分以上が立ち往生する有様であった。

南九州の軍勢も民衆の反乱や荷止めの影響を受け、本来予定していた戦力の半数にも満たない戦力で旧宮崎県・旧鹿児島県から出撃。

しかし、付近の海域を縄張りとする海賊達によって執拗に妨害され、未だに戦場に到達出来ないでいたという。


旧岡山県・旧兵庫県から出撃した政府軍のZW部隊は、海賊達を無視して守りの薄い旧香川県北東・旧徳島県東端に上陸したが、四国反政府連盟の予想外の分厚い防衛網に阻まれて孤立。

彼方此方に身を隠しながら四国反政府連盟のZWと交戦していた。


淡路島と大阪湾付近では政府軍と四国反政府連盟の準主力艦隊が激突。

淡路島・大阪湾付近は元々、互いの艦隊が置かれて睨み合っていた海域であり、其処は他の海域と違って激戦の様相を見せていたが、司令官のジャウキル中将は余裕の態度で部下達に戦闘の全てを任せ、己は敵艦隊の艦砲射撃が激しく降り注ぎ、轟音が鳴り響きながら数多の水柱が立ち登る前線で「ん〜、こりゃ被弾かな?」「ムラウも随分と余裕だなぁ〜」「敵さんは必死だなぁ〜」などと惚けつつ、のんびり戦闘を眺めていたという。


_________________________


一方、桂川達は…


「オラァァァ!」


-バシュゥゥ-

-ズゥゥン-


-ドゴォォォン-


桂川の夜光の日本刀型プラズマ・シュナイダーがネオンプラス4型を一刀両断にし、両断されたネオンプラス4型が爆発する。


「…他に反応無し、さっすがオバンにゃん☆」


朧月の各種レーダーを見ながら香我美は言い、夜光各機に更新した進路を送信する。


「なんや〜もう終わりかいな、こんなん…準備運動にもならんがな」


桂川は己が両断したネオンプラス4型の残骸と江里口達が仕留めたネオンプラス4型の残骸を見ながら言い、敵が居なくなったと見るや、桂川は夜光のコクピット内に蓄えてあるおにぎり煎餅の封を開けてバリバリとかじり、夜光の進路調整をしていく。


…淡路島から旧徳島県に降り立った桂川達は、旧兵庫県から来た政府軍のZW・ネオンプラス4型との遭遇戦になるも、香我美のサポートを受けてこれを撃退。

ZW戦闘歴25年の大ベテランの桂川は4機同時に相手して無傷で圧倒し、実戦経験豊富な江里口達もそれぞれ1機ずつ無傷で撃破していたという。


「おおっと、四国反政府連盟の戦艦・天霧発見♪間も無く朝飯にありつけるにゃん☆」


香我美は朧月のマップに記された刀のバッテン印と現在地とを見ながら皆に伝える。

先程の戦闘で少々高揚しているのか、香我美は独特のステップを踏みながら天霧のクルー達とやりとりしており、互いの情報を交換しては敵の作戦などを予測していたという。


桂川達は朧月から送られてくるデータを頼りに天霧へと向かい、天霧の誘導を受けてZW着艦用の甲板に順次降り立っていく。


-ヒュゥゥゥゥン-


-ズゥゥン-


「よっしゃ、よう付いてきた、ほなら天霧の中で朝飯にしよか」


「了解!」


四国反政府連盟の戦艦・天霧のZW着艦用の甲板に降り立った桂川が極阿の若者達に言い、桂川と若者達は膝をついた夜光のコクピットから順次降りていく。


「ムグムグ…おい、極阿の桂川のオバン達が来たぞ、艦長」


四国の陸上戦艦・天霧に乗るオペレーターがおむすびを頬張りながら香我美にメッセージを返信しつつ、休憩所のマッサージ椅子で休んでいる艦長の大野に報告する。


-ゴトゴトゴドゴト-


「やっど来だがぁ、おぉい、奴らに飯を…振る舞うんじゃ」


「「イエッサー!」」


大野はマッサージ椅子の振動を受けながら言い、食堂のオッサン達に飯を振舞うように促すや、これまで萎れていた食堂のオッサン達は何かスイッチが入ったかの様に忙しく動き回り始める。


「クォラァ!大野のクソ凡、はよオバちゃんが貸した金返しぃや、踏み倒しはさせへんでぇ!」


天霧のゲート前に到達した桂川は、天霧のゲート前にある端末にロックナンバーを送信し、顔・音声認証装置に頭を突っ込み、そこで叫ぶ。


「い、今は非常時じゃぁ、その話はぁぁこの戦の後にぃぃせんかやぁぁ」


大野はマッサージ椅子のせいで独特の訛りのまま桂川に応答する。


「通れぇぇ、朝飯の準備は…できとる…」


「ん」


-ウゥゥン-


大野の承認の後に天霧のゲートが開き、桂川達が天霧の中に通じる廊下を歩いていく。


「あの、合い言葉だったんですか?今の…」


「せやで、なんか文句あるんかいな?」


天霧の廊下を歩いている途中、江里口は若干引き気味に桂川に尋ね、桂川は身嗜みを整えながら答える。


「い、いえ…」


天霧の廊下を歩きながら、コンパクトの鏡を覗いて髪の乱れを直したり、脂取り紙で僅かに滲み出した脂を取ったり、化粧を整えたりと器用にこなしていく桂川を見て、江里口は思わず言葉に詰まってしまう。


「それよりおまはん、自分の朝飯の心配したらどないや、早いもん勝ちやねんで此処、はよいかな無くなるで!」


-ギュルル-


「…は、はい!」


言葉に詰まり、呆然と歩いている江里口に業を煮やしたのか、桂川は江里口に早く朝飯を食べる様に促し、江里口は桂川に言われて空腹に気づき、慌てて天霧の食堂に向かっていく。


-カッ-


「…大野、聞こえとるんか?」


江里口が去った後、桂川は天霧の食堂の隣にある休憩所の前に立ち止まって言う。

休憩所からはマッサージ椅子の音と気の抜けた大野の声が聞こえる。


「…聞こえぢょょる、なぁんじゃ?」


休憩所から大野が応答する。

マッサージ椅子に座っているのか、声が不意に震えたり伸びたりしており、なんとも緊張感がない様に聞こえる。


「…これでええんか?」


桂川は全く気にしない様子で休憩所の向こうにいる大野に言う。


「安芸代表にはぁぁ、昔から世話に…なっだぁぁからな、今更…逃げる真似は…ぜぇんよ」


大野はマッサージ椅子の振動と圧力を受けながら桂川に言う。


「…そうかい、引き際間違えんように程々にしときや」


大野の言に桂川は諭すように言い、食堂に向かっていく。


その少し後…。


-ビィィィィ-


「なぁんじゃぁ!?」


天霧の警報が鳴り響き、大野はマッサージ椅子に座ったままブリッジに通信を繋ぐ。


「敵ZW4!ネオンプラス4型が編隊を組んでコッチに向かってまっせ!」


頰にご飯粒をつけた天霧のオペレーターが大野に通信を繋いで叫ぶ。


「たったの4機ぃぃ?儂らを舐めとんのか!?各砲座!撃ち落とせ!」


「おっしゃ!蜂の巣になりたい奴から来いや!」


大野は声を荒げながら言い、各砲座を担当している親父衆が拳を鳴らしながら言う。


-ウゥゥゥン-


-ドドドドドド-

-ズドドォォォン-


大野の言の後に天霧の機関砲と各砲塔が展開し、ネオンプラス4型を迎撃。


-チュンチュン-

-ガガガガガァン-

-ドゴォォォン-


天霧から放たれる弾の嵐がネオンプラス4型を襲い、次々と蜂の巣にしていくが…オレンジ色のネオンプラス4型だけがその弾幕をすり抜ける様にして回避し、急速に天霧のブリッジへと向かっていく。


-カシィン-

-ドォォォォン-


「へっ!先ずは一隻!」


オレンジ色のネオンプラス4型に搭乗している仁科暁(にしな・さとる)がコクピットの中で言い、ネオンプラス4型のハイブリッド・ライフルを構える。


しかし…


「ったく、飯食う暇も無いんかいな!」


-ゴォォォォォ-

-シャァァン-


「!」


-ガシュゥゥン-

-ガキィィィィン-


暁のネオンプラス4型の側面から桂川の夜光が日本刀型プラズマ・シュナイダーで斬りつけるが、暁はネオンプラス4型の両刃型プラズマ・シュナイダーで夜光の日本刀型プラズマ・シュナイダーを受け止める。


「やるやないけ、おばちゃんの包丁捌きを受け止めるやなんてな」


-ググググググ-


桂川は暁のネオンプラス4型の反応に驚きつつ、激しい鍔迫り合いを展開しながら呟く。


「チッ!邪魔すんじゃねえぞ雑魚が!」


-ガシィィン-


「おっと危ない!」


-ヴゥゥン-


暁はネオンプラス4型の両刃型プラズマ・シュナイダーで夜光の日本刀型プラズマ・シュナイダーを捌き、桂川の夜光を蹴り落とそうとするが、思念波障壁で防御される。


-ガシッ-


「其処がガラ空きやねんで!」


-ズガァン-

-ズガァン-

-ガシュゥゥン-

-ゴォォォォォ-


桂川は夜光のハイブリッド・ライフルを連射した後に日本刀型プラズマ・シュナイダーを構えて突進する。


「遅ぇんだよ!」


-シュシュン-

-パシィィン-

-ガッキョォォン-

-シュゥゥン-

-シュシュシュシュン-


暁は夜光のハイブリッド・ライフルと天霧の迎撃を回避し、突進してきた夜光の日本刀型プラズマ・シュナイダーを受け流し、直後に放たれた蹴りを蹴りで打ち消し、天霧から放たれたレールガンと機関砲をも回避してみせる。


-シュシュシュシュン-

-シュゴォォォォッ-


「野郎、ちょこまかと動き回りやがる、さてはエースパイロットか…!」


「エースクラスなら落とし甲斐があるぜ!」


天霧の砲座についている親父達は、素早く回避してみせる暁のネオンプラス4型を見ながら暑苦しい口調で言い、更に弾幕を密にしていく。


「甘ぇ!」


-シュゴォォォォッ-

-パシィィン-

-シュシュシュシュン-

-ガキィィィィン-


「…こら驚いたわ、この腕やったら政府のエースクラスちゃうか?」


-シュゥゥン-

-パシィィン-


桂川は暁の常人離れした反応に驚きつつ、攻撃の手を緩めない。

しかし、暁のネオンプラス4型はそれをものともせずに桂川の夜光に猛攻を加えてくるが、桂川も暁のネオンプラス4型の猛攻を的確に回避・受け流してみせる。


「オラァァァ!!」


-ヒョォッ-

-シュン-

-ガッキョォォン-

-ガキィィィィン-


「元気なボーヤンやな!!」


-パシィィン-

-ヒュン-

-ヒョォッ-


「チッ、気に入らねえな!」


暁は距離をとりつつ、見事な防御と瞬時に態勢を整えて見せる桂川の夜光を見て呟き…。


「…こんのボーヤン…!ただもんとちゃうで、ウチらの輪廻ちゃんや綾ちゃんらとええ勝負ちゃうか」


桂川は天霧の迎撃をものともせずに此方の相手をしてみせている暁のネオンプラス4型を見ながら呟く。


-シュシュシュン-


「!?」


-ズガァン-

-ズガァン-


「桂川さん!援護します!」


「桂川のオバン!コッチも援護するにゃん!」


「桂川のオバハン!そんな無茶せんでええやろ!」


江里口と狭山らの夜光が天霧から出撃し、更に香我美の朧月が上から暁のネオンプラス4型に攻撃を加える。

狭山は日本刀型プラズマ・シュナイダーを構えて暁のネオンプラス4型に突っ込んでいく。


「おまんら!?狭山!?おまんが無茶したらあかんやろ!其奴ただもんやない!引き返しや!」


桂川は単機で突っ込んでいく狭山の夜光を見て言う。


-シュシュシュシュン-

-シャァァン-


「落ちやがれ!」


-バチュゥゥン-


「雑魚は引っ込んでなぁ!!」


-ガッキョォォン-


「ぐわぁ!?」


「あばよ雑魚が!」


-ズガァン-

-バキィィン-

-ドゴォォォン-


暁は江里口と香我美の攻撃を回避しつつ狭山の夜光の斬撃を受け流し、狭山の夜光を蹴り落として夜光の胴体部分にハイブリッド・ライフルのリニア弾を直撃させ、狭山機が爆砕する。


「狭山!?この阿呆ぉぉ!!!」


狭山機の爆砕を見た桂川の叫びが木霊する。


「チッ、この分じゃ武器弾薬が保たねえ、一旦戻るか」


-ガシュゥゥン-

-ドォォォォン-


狭山機を仕留めた暁は、天霧の迎撃を回避しながら戦線から離脱していく。


「あんのボーヤン、狭山をいわしおってからに…!覚えときやぁぁ!!!」


桂川は離脱した暁のネオンプラス4型に向かって叫ぶ。


「うにゃ…耳が痛いにゃ〜、でも桂川のオバン、狭山の阿呆は無事にゃん☆」


桂川の雷声に香我美は耳を押さえながら言う。


「………、…なんやて?」


香我美の言に桂川は耳を疑う。


「これを見るにゃん☆」


香我美は朧月に記録してある映像を桂川の夜光に転送する。


「………」


映像には暁のネオンプラス4型に蹴り落とされた瞬間、狭山の夜光の背部から脱出ブロックが射出され、被弾の瞬間に思念波障壁を展開、その脱出ブロックが江里口の夜光に回収されていたのと天霧に運ばれていた五体満足な狭山が映っていた。


「…ホンマに阿呆な真似しよってからに…おばちゃんの寿命が縮んだわ、後で狭山を絞らんとなぁ…」


桂川はため息混じりに呟き、香我美の索敵結果を聞いた後に天霧に帰投する。

…この後、無茶をして搭乗機を破棄した狭山が桂川にシバかれたのは言うまでもない。


_________________________






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