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超創機大戦  作者: 馗昭丹
表裏陰世界
45/77

芒霊出現〜暗雲の中で

朋鳴邸が騒がしくなってきた頃…。


陰日本上空では因果の黄昏が広がり、新潟を包み込んでいく…。


そして…


-ザパァァァァン-


『グオオオオオォォン!!!』


川からド派手な水飛沫をあげ、鯉芒霊が飛び出す。


-ゴゴゴゴゴゴゴ-


「…来たな、雫、魅鳥」

「うん」

「はい!」


地響きと芒霊のセイズ呪歌を聞いた暦は、雫と魅鳥を見て言い、立ち上がる。


「「ユミル!」」


-パァァァァッ-

-シュゥゥゥゥン-

-ギショォォォン-


暦と雫は己の胸に手を当てて念じ、己を中心に展開した魔法陣から己の分身たる巨人…ユミルを呼び出す。


-ゴォォォォォッ-

-シュン-


-ズゥゥゥゥゥン-


二人のユミルが現れると同時に、上空にまで跳ね上がっていた鯉芒霊が二人のユミルに向かって急降下し、ド派手な土煙を上げる。


-バサァッ-


「間一髪か、無事か魅鳥、雫」

「はい!」


-ヴゥゥゥゥゥン-


「此処に描いておいて正解だったわね、縛!」


-シュンシュン-

-ガシュゥゥゥゥン-

-グググググググ-


コヨミ・ユミルは魅鳥を保護して飛翔しており、シズク・ユミルは既に防御方陣を展開して鯉芒霊を防ぐと同時に別の方陣術を発動させ、鯉芒霊を拘束していた。


「方陣、封!」


-カン-

-ピシュゥゥゥン-

-ベキョキョキョッ-


『ギャァァァァァァ!!!!!』


-ギュゥゥゥゥゥン-


雫は方陣術を発動させるや、拘束されていた鯉芒霊は球状の結界の中で圧縮されていき、断末魔をあげて消滅していく。


「…まだ、何体かが何処かに居る筈だ、頼むぞ雫」

「任せて、暦」


暦は魅鳥に結界を張りながら言い、雫は複数の方陣を描きながら言う。


「…索敵…近くに反応…来る!」

「…!」


-シュシュン-


雫の言の後に数多の妖しい光の球がコヨミ・ユミルに迫るが、咄嗟に反応した暦はコヨミ・ユミルを加速させ、すり抜ける様にして光の球を回避する。


-ヴゥン-

-シュシュン-


しかし、通過した妖しい光球は急に角度を変え、再びコヨミ・ユミルに向かって行く。


-シュシュシュン-


「何度も向かってくる奴か…!」


-チャク-


暦は向かってくる妖しい光の球を回避しながら言い、コヨミ・ユミルのコンデム・リヴォルヴァーを抜き出す。


-シュシュシュン-


「舐めるな…!」


-ズドドォォン-


暦は向かってくる光球を回避しつつ、光球を迎撃する。


-シュン-

-パァァン-


コンデム・リヴォルヴァーの弾は、複数の光球を貫き、貫かれた光球は砕け散る。


『ピギャァァッ!』


-ドッドクン-

-チュン-


「捉えた、逆探知…其処ね」


-カシャン-

-シュゥゥン-


シズク・ユミルは方陣術による逆探知で敵芒霊の居場所を特定し、メイスを芒霊の居る方角に向ける。


「いって!」


-シャァァァァン-


雫の言と同時に方陣術が発動し、メイスが向けられた方角に光の鎖が放たれる。


-シュンシュン-

-ガシュゥゥン-

-グググググググ-


『グオォォォォ!!』


-ウゥゥゥゥゥン-


光の鎖に絡め取られた蛍芒霊は悲鳴をあげながら暴れ、尻の部分に術力をチャージして妖しく光らせる。


-ヴゥゥゥゥゥン-


『グオォォォォン!!!』


シズク・ユミルに向けて妖しい光の球を放とうとするが…。


「…させない、縛!」


-ググググググ-

-ズキュゥゥゥン-

-ビシッ-


雫の言の後、蛍芒霊は光の鎖に閉め潰され、尻部分の水晶体が割れる。


『ギャァァァァァァ!!!』


-ポォォォォォォ-

-チュドゴォォォォォォン-


尻部分の中にある面影が砕け、其処にチャージしていた術力が暴発、蛍芒霊は断末魔をあげながら爆砕する。


-シュゥゥゥゥゥン-


「…助かった、雫」

「凄いです、秋葉先輩」

「まだ居るわ、油断は禁物よ暦」


蛍芒霊が爆砕した後、コヨミ・ユミルを猛追していた妖しい光の球は動きを止めて消滅。

逃げ回りながら迎撃していた暦は、雫に礼を言い、雫は頷いた後に暦に言う。


「…此処までは夢の通り、次は…」

「………」


暦は索敵しながら呟き、魅鳥は雷鳥から貰ったドスを握り締めながら、結界の中からコヨミ・ユミルとシズク・ユミルを見ている。


「…暦、新しい反応よ」

「敵?」


-カシャン-

-ガギュゥン-


雫は新たな反応を捉え、暦はコンデム・リヴォルヴァーの弾込めを済ませて構える。


「えと、あれは…HU-X…?」


魅鳥は見覚えのある機影に少しだけ安堵する。


-ピーン-


「…遅くなりました、御嬢」

「…苅藻」

「苅藻さん….」


コヨミ・ユミルの魔導モニターに苅藻の姿と搭乗機のHU-Xが映され、暦は安堵した様に言う。


「…私の他に命と羽鳥様も一緒です」

「魔導ライフル良し、これから援護しますね、お嬢」

「………」


苅藻は後ろでHU-Xの武器の調整をしている命(妹)と、WRF・雪花を装着してそっぽを向いている羽鳥を見ながら言う。


「…そして、此方のお方も…」


苅藻は微笑みながら続け、WRF・西五条八式を装着した理愛とアルレジックスを促す。


「…ふん」


苅藻に促された理愛は、コヨミ・ユミルの前に出るや、腕組みをしてそっぽを向く。


「…此処で会うのは初めてね、天郷鵺が妹、天郷暦といいます、貴女の御名前は?」


暦はモニター越しに自己紹介する。


「…(…此処で会うのは初めて…?どういう事…?)ふん、此方こそ…西五条が孫娘、西五条理愛よ、覚えておきなさい」


理愛は暦の態度に疑問を抱きつつ、そっぽを向いたまま自己紹介する。


「…此方でも宜しくね、理愛さん」


暦は柔らかい笑顔で理愛に言う。


「…(此方でも…?…どういう事なの…?)ふん、よ…宜しくしてあげるわ、あ…有難く思いなさいよね、暦」


理愛は夕方とは違う暦の柔らかい雰囲気と言に疑問を抱きながら言う。


-キィン-


「…(あ、あれ…?…この感じ…私…暦と…何処かで会ったっけ…?)」


理愛は自らの言に違和感を感じると同時に心の何処かで懐かしさを感じる。


『…理愛様の護衛任務中の…魔戦殻・アルレジックスといいます、現在…中の人は酒に酔い潰れているので、今回は私の独断で貴女達の援護をさせていただく事になりました、お見知り置き下さい』


-ヴゥン-


『『………』』


怪人の様な外観とは裏腹にアルレジックスは丁寧にお辞儀をした後にコヨミ・ユミルやシズク・ユミルに名刺型のデータを手渡し、二人のユミルに魔戦殻・アルレジックスのデータが登録される。


-ヴゥン-


『此方こそ、これからお見知り置きいただこう』


コヨミ・ユミルの勾玉から鵺の思念体が現れ、アルレジックスに名刺らしきものを手渡す。


『これは御丁寧に…、…天郷鵺様の思念とお見受けしました、…先日は我らが大主が其方の家に無礼を働いた事…深くお詫び申し上げします…』


アルレジックスは鵺の思念体に頭を下げながら詫びる。


『…全ては私の不甲斐なさが招いた事、其方が詫びる事ではない』


『いえ、鵺様は…』


鵺はアルレジックスに言い、アルレジックスは更に下手に出ようとするが…。


「…そこまでにしなさい、アルレジックス」


『ハッ、理愛様の命とあらば、…戦働きにてお詫びします』


見兼ねた理愛がアルレジックスを制し、アルレジックスは鵺に頭を下げながら引き下がる。


-キィン-


「…芒霊反応!」


『ピギャァァ!』


「「!」」


雫が索敵で新たな芒霊を捉えるや、芒霊のセイズ呪歌が響き、暦達は臨戦態勢を整える。


『グォォォォォン!』


-ジュク-

-ベキョッ-


-シュンシュシュシュン

-ビシュゥゥゥン-


「くっ!」


-シュゥン-


芒霊の指らしき部分から鎌の様な爪が伸び、暦達に向けてチャクラムの様な戦輪が複数放たれる。


戦輪は数多の建造物を綺麗に両断しながら暦達に向かっていく。


-カシィン-

-ウゥゥゥゥゥゥン-


「撃ち落としてやるわ!」


-ガシュゥン-

-ズドォォォォン-


戦輪を捉えた理愛は、西五条八式の対芒霊ランチャーのアクセルに足をかけ、腕を引き鉄に絡めて思いっきり引き金を弾く。


-ギィィィィン-


対芒霊ランチャーの弾が戦輪に激突し、戦輪と弾丸の押し合いが展開するが…


-バシュゥゥゥ-


『理愛様』

「チッ!」


-ヒュゥン-


戦輪は対芒霊ランチャーの弾丸を溶断して理愛に向かい、理愛は舌打ちしながら戦輪を回避する。


『敵芒霊が放った戦輪は魔導フィールドの亜種…芒霊障壁の一種にして刃面はフィールド・セイバーと同等の一極集中展開型と断定、現状では刃面に攻撃を当てて破壊することは困難と判断』


「刃面にはランチャーが通用しない訳ね、なら…!」


-ガシュゥン-


アルレジックスから送られてきた解析データを見た理愛は、再び対芒霊ランチャーを構える。


-ピコッ-

-ヒュゥン-

-ガシュゥン-

-ヴゥゥゥゥゥン-


『理愛様、敵芒霊…捕捉しました』


アルレジックスは敵芒霊の位置を理愛の西五条八式に転送する。


「ちょうど良いわ、角度を変えて…本体ごとぶち抜いてやるわよ!」


-ガシュゥン-

-ズドォォォォォォン-


理愛は芒霊の姿を捕捉し、角度を調整して対芒霊ランチャーを発射する。


-バキキキィィィン-

-ギィィィィン-

-ズドゴォォォォォォン-


理愛の放った対芒霊ランチャーの弾は、複数の光の戦輪を容易く貫いていき、芒霊の展開した障壁をも貫いて芒霊の身体を打ち砕く。


『ピギャァァッ!!』


-ジュクジュク-

-ベキベキベキィッ-


身体を打ち砕かれた芒霊は、耳障りな叫び声をあげながら周囲の建造物を取り込んで、欠けた部分を自己修復していく。


「しぶとい!ちぃ!」


-シュンシュン-


芒霊を仕留め損なった理愛は、舌打ちしながら戦輪を回避する。


-ズドドドドォォン-

-シュンシュン-

-バキキキィィィン-

-ドドドドドドゴォォォン-


其の間にもコヨミ・ユミルとシズク・ユミルと苅藻達のHU-Xが芒霊に攻撃を仕掛けつつ、飛来する戦輪を次々と打ち砕いていく。


-ドッドクン-


-ピコッ-

-カシィン-


「捉えた、行きなさい、凍てつかせる氷の刃よ!」


-シュシュン-


暦達の攻撃で露わになった芒霊の面影を捉えた羽鳥は、WRF・雪花の背部から雪印型の刃を射出する。


-シュゥゥゥゥン-

-カチィィィン-

-ビシィッ-


羽鳥の放った雪印型の刃は、通過した地を凍らせながら進み、芒霊を貫く。

迎撃に飛来していた芒霊の戦輪は氷の輪になって地に落ちて砕け、芒霊の修復中の身体、そして面影は完全に凍ってしまう。


-ピコッ-


「砕けなさいよ!」


-ズドォォォン-

-シュン-


-ビキィッ-


『ギャァァァァァ!!!!!』


-バキバキバキバキィッ-

-ガラガラガラガラガラ-


理愛の追い打ちの一撃で面影を貫かれた芒霊は、凍ったまま崩壊していき、粉々に砕けて消滅していく。


芒霊が消滅したと同じ頃、因果の黄昏内の空に暗雲が渦巻き始めていく…。


-ピコッ-


「…新たな反応、…これは…ユミル…?…数は…3、此方に向かってくるわ」


「…!…敵だ!」


-ゴォォォォォ-


暦は上空に渦巻いている暗雲を見て…直感的に敵と断定し、シズク・ユミルを担いで飛翔する。


直後…


-ピシャァァァン-


-ズドゴォォォォォォン-

-ヴゥゥゥゥゥゥン-


シズク・ユミルの居た場所に雷が落ち、大規模な爆発が起きる。


「危なかったな、雫」

「助かったわ、暦」


-ピシャァァァン-

-ビシュゥゥゥン-


落雷を回避した暦と雫は、その後に放たれた雷撃を回避しながら間合いを取る。


苅藻と命、羽鳥と理愛とアルレジックスも連続で放たれる雷撃を回避していく。

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