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超創機大戦  作者: 馗昭丹
序章
3/77

起動~もう一つのクラネオンⅢ

今回は光牙のとは別の、もう一つのクラネオンⅢが起動します。

____________________


裏日本遠江付近にて…


「…(逃げないと…)」


-ズゥゥン-

-ガシッ-


配達でとある人物に接触した事が原因で治安警察に睨まれた少女は、訳もわからぬままバイクで疾走し、治安警察はZWを持ち出して少女を追撃していた。


「隊長、どうしますか?」


「レジスタンスとその疑いのある者は逃がすなとの事だ!遠慮せずに撃て!汚染獣が出た事にすりゃあいい!」


「了解!」


-ガシッ-

-ドドドドドド-


治安警察のZW・アスラ地上型が55.6mmアサルト・ライフルを連射する。


-ドドドドドドォォン-


「ひっ!?…冗談じゃ…!」


-ヴゥゥン-


-キィィッ-


ZWの散弾が大地を吹き飛ばしていくが、少女はバイクを器用に動かし、施設跡の入り口に飛び入る。


-ギショォォン-

-ズゥゥン-


「ち、政府軍の施設跡に逃げ込んだか…!」


治安警察の隊長は舌打ちしつつ言う。


「隊長、この辺は賊も近寄らない危険域です、これ以上の深入りは…」


部下はZWアスラのモニターに映る「working」の文字を見て隊長に言う…。


「治安警察が此処までコケにされて黙っていられるか!突入するぞ!」


「…り…了解!」



-ガシュゥン-


-ズガァン-


-ドゴォォン-


治安警察の隊長は一喝し、アスラ隊は政府軍の施設跡に74mmリニア・ライフルを撃ち込み、施設跡の塀や壁を破壊して強引に突入する。


-ドゴォォォォン-


「きゃっ!?」


少女が走行した後方で施設の外壁が吹き飛び、鉄骨を失った建物は傾き、折れて崩れ出す。


-ゴゴゴゴゴゴ-


「崩れる…!?」


建物が崩れ落ちていく中、少女が一瞬だけ気を逸らした刹那…


-ガラガラガラガラ-


-ヴゥゥン-


「…!!」


衝撃で地盤沈下が発生し、宙に浮いたバイクは地下へと落下を始める。


-キィィッ-


-ガッシャァァァン-


地下に落下したバイクは、落下の衝撃で損壊し、少女を振り払って瓦礫に激突・炎上する。


「…っ、此処は…?」



受け身を取り、奇跡的に無傷だった少女は、ふらつく身体を壁で支えて言う。


-ピッ-


-グゥゥゥン-


「!?」


壁から階段が現れ、少女は驚く。


…少女が触れた壁にスイッチパネルがあり、偶然にもそれに触れてしまった訳である…。


「…早く…逃げなきゃ…」


-カンカン-


少女は近くなる衝撃から逃れる様にして階段を上る。


-カン-


「…!?」


その階段の上には…



「これって…、政府軍の…ZW…?」


保管されてあるZWを見て、少女は驚きつつ呟く。


直後に…


-ドゴォォン-


「きゃっ!?」


-ドサァッ-


爆風に煽られ、少女はZWのコクピットブロックに吹き飛ばされてしまう。


「隊長、レジスタンスを発見しました」


「よし、…ん?」


治安警察の部下が報告し、隊長は少女とZWを見て少し立ち止まる。


「…こ…これは…、政府軍の新型ZW…!何故此処に!?」


「新型ZW…?」


隊長は顔をしかめさせて言い、部下は黒いZWを見る。


「…乗り込まれたら厄介だ、破壊するぞ」


「了解」


-ギショォォン-


治安警察のアスラが74mmリニア・ライフルを構える。


「…!?」


-ガクン-


-ピシュン-


少女は慌てて起き上がろうとしてZWのレバーを捻り、ZWのコクピットが開く。



「っ…!」


-ズルッ-


「きゃっ!?」


-ドサァッ-


-ガゴン-


少女はバランスを崩してZWのコクピット内に滑り落ち、コクピットが閉じる。


-ズガァン-

-ズガァン-


-バキィン-

-ドゴォォン-


「!?」


「な…何ぃ…!?」


「な…なんて装甲だ…!リニア・ライフルが効かないなんて…!」


治安警察のアスラが74mmリニア・ライフルを放つが、そのZWには傷一つつけられず、隊長と部下は驚く。


-ズズゥゥン-

-ドサァッ-


「…痛ったぁ…、…何がどうなってんのよぉ…?」


-シュン-


少女は衝撃を受けて振り落とされ、ZWの脊椎シートに身体が収まる。



-ヴゥン-


『パイロット搭乗確認、VNFS起動確認、脳波、心拍数、呼吸、体温、代謝機能、N・E・O・N適性問題なし…N・E・O・N適性Lv3を確認、VNWS起動、VNFS接続、SDSMk-Ⅵ起動、全システムオールグリーン、ZEAX-14・クラネオンⅢ…起動します』


-ウゥゥゥゥゥゥン-


-ゴゴゴゴゴゴ-


政府軍の施設跡にて…、政府機構fleeceのクラネオンⅢとは別に開発されていたもう一つのクラネオンⅢが大地に立つ…。


「!?」


「撃て!」


-バキィン-

-バキィン-


「ひっ…、このままだと…どうする…?…どうすれば…」



少女はコクピットブロックの中で呟く。


「兎に角動かないと!」


-ガシッ-

-ググッ-


-ズゥゥン-


「…え…、このZWの…操縦方法が…分かる…?」


少女は無意識にクラネオンⅢを動かしている自分に驚く。


「た…隊長、ZWが動き出しました!?」


「落ち着け!所詮は素人だ!圧倒するぞ!」


「了解!」


治安警察の隊長は、狼狽える部下を一喝し、落ち着かせる。


-ガシュゥン-


「く…来る…!?」


「装甲は良くてもな!」


-ズガァン-

-ズガァン-


治安警察の隊長はアスラのリニア・ライフルを放つ。


-シュン-

-シュン-


-ドゴォォン-


「何ぃ!?」



クラネオンⅢは回避運動を取り、アスラの放ったリニア弾が外れる。



「ぶ…武器は…、耳辺りにレーザー砲…?腰に両刃型プラズマ・シュナイダー…?背中に大型レーザー・ソード…?」


モニターに映されたマニュアルに機体全体図と武器名称が表示され、VNFSの脊椎シートを通じて少女の身体の各所に武器の位置を伝達する。


そしてVNWSが戦況を説明し、戦い方を少女に教えていく。


「リニア・ライフルが駄目なら!ビアンキで直接!」


-ピシュン-

-カシッ-

-シャン-


アスラの腰部からプラズマ・ビアンキが突き出し、アスラはそれを抜き、構えて接近する。


「接近戦…、レーザー・ソード!」


-コォォン-


-ヴゥゥン-


-バシュゥゥ-


「何ぃ!?」


クラネオンⅢの背部からレーザー・ソードが突き出し、クラネオンⅢはそれを迅速に抜刀し、そのままアスラを叩き斬る。


クラネオンⅢの大出力レーザー・ソードは、アスラをまるで溶けたバターの様に切り裂く。


-ズゥゥン-


「わ、わあぁぁ!?」


-ドドドドドド-


隊長がやられて動揺した部下は、アスラのリニア・ライフルを乱射する。


「刺突が効果的…?なら…」


-ギュゥゥゥン-


-ヴゥゥン-


-ゴォォォ-


-バシュゥゥ-


「う…うわあああ!!」


クラネオンⅢは地面を蹴り、一気に間合いを詰めてレーザー・ソードをアスラの胴体に突き刺す。


-ボォン-


-ググググググ-


-バシュゥゥ-


-ズゥゥン-


レーザー・ソードで貫かれたアスラは、圧倒的なパワーで胴体部分を引き裂かれ、地面に崩れ落ちる。


-キィィン-


-シュゥン-


「はあ…はあ…、やったの…?」


少女は地面に転がっているアスラの残骸を見て言う。


『撃破確認、索敵範囲内に敵影無し』


「う…」


少女は急に吐き気に襲われ、口元を押さえる。


-カサッ-


脊椎シートシステムがパイロットの状態を読み取ったのか、紙の様な袋が少女の口元に添えられる。




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