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超創機大戦  作者: 馗昭丹
序章
25/77

陰日本のとある朝

今回は陰日本編になります。

陰日本…


栗坂家にて…


「朝だぞぉぉぉ!!!クノヤロォォォォ!!!!!」


栗坂家の隣の家の屋根で勢気は叫ぶ。


「くぅぅぅ!!!今日も俺様絶好調ぉぉぉ!!!!!」


勢気は毎朝の感触に感動して叫ぶ。


-キラーン-


『栗坂勢気、今日こそ契約を結んでもらうよ!』


勢気が一人叫ぶ朝を狙い、ミュンリは空から急降下してくる。


-ガシッ-


-ブン-


「おおっ!!?来やがったなQB擬きぃ!!今日こそ宇宙船に直撃させてやるぜぇぇ!!!」


ミュンリのテレパシーを感じ取るや、勢気は特殊強化バットを構えて叫ぶ。



『ふふん、何度も同じ手は……あれ…?制御が利かない…?』



-ブン-


「期待のバッタァァ栗坂ぁ!!!」


ミュンリは回避しようとするが、スピードが早すぎた為に制御が利かず、そのまま勢気のミートゾーン内に降下し、ミュンリを捉えた勢気のミートカーソルが「強振」になる。



そして…



-カッキィィィィィン-


「プギュッ!!?」


「打ったぁぁぁぁ!!!!!大きい!大きい!!ホォォォムラァァン!!!!!」


ミュンリに特殊強化バットがジャストミートし、ミュンリは彼方へと吹っ飛んでいき、会心の打撃に勢気は感涙を浮かべながら叫ぶ。


-ガラッ-


「アンタ!!朝から近所迷惑も大概にしな!!!」


-グイッ-


「痛゛ぇ!!?」



「さっさとコッチに来て朝飯食って学校に行きな!!」


-ズルズル-


「痛だだ!?耳が!?耳が取れちまうってばよ母ちゃん!?」


「つべこべ言ってないでさっさと中に入りな!!!」


-ガラガラ-


-ピシャッ-


凛は勢気の耳を引っ張って勢気を強制退場させる。


___________________


隣の天郷家にて…



「………、…目覚まし要らずね」


-スル-


寝間着姿の暦が目を覚まし、ヘッドホンを取り外す。


「お嬢、お目覚めで?」


「…ああ、お隣さんのおかげで目が覚めたよ」


障子の向こう側からの声に、暦は柔らかい口調で言う。


「ああ……お嬢、この不始末…ワビなら俺がいれさせてもらいます…!」


-シャン-


「若頭、落ち着いて下さい」


-トポトポ-


「若頭!気を確かに!」


「兄貴、若頭からドスを!」


暦の言に酒本の被害妄想が暴走し、障子の向こう側で命×2が酒本を取り押さえるのが暦の目に映る。


-バッ-


「ええい!離せ!お嬢の機嫌を損ねた俺はお嬢の守り役失格なんだ…!かくなる上は切腹して!!」


酒本は命×2を振り解きながら言い、ドスをくわえて腹を露わにする。


-シャァッ-


「私は怒っていないぞ、酒本」


「…だそうです、若頭、お茶でも飲んで落ち着いて下さい」


-スッ-


「………」


暦の言と苅藻のお茶で酒本は一気に冷静になり、場は穏やかになる。


「痛たた…ん…?」


「ふう…一時はどうなるかと思った…」


-フニュ-


「…何処触ってんのよ馬鹿兄貴!!」


-ドゴォッ-


「グホァッ!!?」


-ドサァッ-


酒本に振り解かれた際に命(兄)は、命(妹)の胸に触れていた為、妹のローリングソバットを喰らって隣の部屋の布団に吹っ飛ばされる。


-ズズッ-


「…お嬢、今日は予定があるんで?」


お茶を飲みつつ、酒本は落ち着いた様子で言う。


「ああ、今日は魅鳥と雫の二人と会うんだ」


暦は確信した口調で言う。


「……またお嬢の予知夢が…?」


「ああ、今日ははっきりと見えた」


酒本の言に暦ははっきりと答える。


「…若頭、お嬢は雫様と出会って以来、予知夢の鮮明さが増した様です」


「……………」


酒本は苅藻の助言を受けて理解しようとするが、元々これらの類に恐怖症を持つ酒本は酷く苦しむ。


「…酒本、考えすぎたらまたノイローゼになる、程々に…」


-スッ-


「お嬢、若頭がノイローゼになるのは毎度の事です、此処はそっとしておいた方が良いかと」


蒼くなった酒本の姿を見た暦は気まずそうに言い、横に居た苅藻は首を横に振った後、落ち着いた口調で暦に言う。



「そう…、なら命達に酒本を任せ、私は苅藻と一緒に堤防へと行ってくる」


「わかりました、身辺警護はお任せを」


「うん、お嬢、苅藻、行ってらっしゃい、若頭の事は私と兄貴に任せといて」



暦は黒田兄妹に酒本を任せ、苅藻と共に外出する。



「…さてと、若頭の解凍まで時間があるし、お兄ちゃんの手当てしてから洗濯と掃除しよっと」


命(妹)はフリーズしたままの酒本と気絶したままの命(兄)を見ながら手当てにとりかかる。


___________________


天郷家から少し出た辺りにて…


-ササッ-


「………」


サングラスにマスクを付けた茶髪の少女が暦の後ろを尾行する。


「………」



-コッ-


「羽鳥、其処で何をしているんだ?」


「あ…あら、天郷さん、苅藻さん、奇遇ですね、あははは…」


「羽鳥様…」


夢と気配で既に羽鳥の存在を知っていた暦は、曲がり角に羽鳥を誘い込み、まんまと誘い込まれた羽鳥は少し動揺する。


「お…驚かないのですか?私が此処に居るというのに」


「…羽鳥、尾行が下手ね…」


「びび…尾行なんて…して…ません!」


暦は微笑みながら言い、羽鳥はしどろもどろになりながら言う。


-スッ-


「…羽鳥様、お嬢は既に感づいていましたよ、いくら好きでもストーカー行為は程々にして下さいね」


「な゛っ、わ…私は別に…!…もう!失礼します!」


苅藻の耳打ちでトドメを差された羽鳥は、やや不機嫌そうに去っていく。


「…羽鳥、祖母殿からの言い付けで私を監視しているのだな…」


「…恐らくそうかと、…お嬢も罪な方です」



暦は羽鳥を案じつつ言うが、羽鳥の性格を知る苅藻は微笑みながら呟く。



「…情勢が許す限りだが…、羽鳥には極力気付かないふりをしてやり過ごそう…、私に尾行がバレたとあれば、連合会が変な動きをするだろうからな…」


「…そうですね、私も出来る限りの事はします」



暦は若干表情を曇らせながら言い、苅藻は微笑みつつ呟く。


___________________


十数分後…



暦と苅藻が堤防沿いを歩いていると…


-コッ-


「…もう直ぐ緑色の宇宙生物が降ってくる」


「…緑色の宇宙生物…ですか…?」


暦は夢で見た位置と同じ位置で立ち止まり、苅藻は迎撃準備を整える。


-ボン-


-ガン-


-ドシャァッ-


直後に緑色の宇宙生物…ミュンリが暦達の前に現れる。



「痛たたた…ん…?」


ミュンリは凹んだ顔面を自己修復しつつ、頭部アンテナの反応に声を上げる。


「この反応は…魔法少女…?いや…君は術士かい?」



「私はどちらでもあるが、どちらでもないとも言えるよ」


ミュンリの問いに暦は即座に切り返す。


「…君から魔法少女と術士、超能力…それらの類の力が複雑に絡み合って変化したような波動を感じるね…」


ミュンリは耳の様な器官を暦の方に向けながら呟く。


-サッ-


「あ…」


「………」


ミュンリはどさくさに紛れて暦に触れようとするが、夢で展開を知っていた暦はミュンリの射程外に退避する。


-スゥッ-


「お引き取り下さい」


「へ?」


ミュンリの前に長柄木槌を振り上げた苅藻が現れ、ミュンリは苅藻の眼力に固まる。


-ドゴォォッ-


「へぶっ!?」


苅藻の握った長柄木槌が振り下ろされ、ミュンリは堤防の土の中にめり込む。



「暦さん、おはよう御座います」


-ダッ-


「魅鳥…危ない!」


堤防の向こう側から魅鳥が走ってくるや、暦は走り出す。


-グシャッ-


「痛゛!?」


「!?」


「ああ!?」


暦は何かを踏みつけてバランスを崩し、魅鳥は手を差し伸べようとして石に躓く。


-グッ-


「…御無事ですか?お嬢、魅鳥様…」


即座に駆け付けた苅藻は、暦と魅鳥の間に立って二人を支えながら言う。


「済まない、苅藻…」


「…ありがとう、苅藻さん」


「いえ、御二人とも御無事で何よりです」




暦と魅鳥は苅藻に礼を言い、苅藻は安堵の表情をしながら言う。


「…それより、私が踏んだのは何だったんだ…?何か声が聞こえたが…」


暦はバランスを崩した原因を探るべく堤防の下にある茂みを見る。


「痛つつ……かぁ……効いたぁ…」


茂みには顔面を押さえながら唸る少年が居り、暦は少年に近付く。


-スッ-


「大丈夫か?」


「…な…何とか…大丈夫です…」


暦は唸っている少年に声をかけ、少年は暦の靴の跡を付けた頭を撫でながら言う。


「済まない、私の不注意で…」


「い…いえ!此方こそ…」


暦は少年の頭を診て手を添えながら言い、掌に精神を集中させる。


「目を瞑ってじっとして、すぐに済む」


-ポォォ-


「……!?」


暦はそう言って治癒術を発動させ、少年の怪我(?)は忽ちの内に回復していく…。


「これで良い筈だ、まだ痛むか?」


「………」


「げっ…あ…いえいえ!ありがとう御座います!…って!もうこんな時間!?ああ…兎に角…スミマセンでしたぁ!!」


-ダダッ-


暦は治癒術を解いて少年に伺い、少年は苅藻のプレッシャーに気付き、礼を言いつつ時間を見て仰天し…慌てて去っていく。


「ふう…」


「ふえ…、もう去ってしまいましたね…」


苅藻はゆっくりと構えを解いて深呼吸し、魅鳥は暦の背中に隠れながら言う。


「…あの慌て様、余程大事な予定でもあったのだろうか…」


「いえ、単に逃げていっただけかと」


少年が慌てて去っていった方角を見て、暦は少しばかり罪悪感を持ちながら呟くが、苅藻は即座に否定する。


「…それよりお嬢、魅鳥様、此からどちらに?」


苅藻は微笑みながら二人に尋ねる。


「雫と会うのは少し後になる、私はTSUT@YAかダ〇ソーに行こうかと思っているが」


暦は微笑みながら言う。


「わ…私はTSUT@YAに行きます」


「なら、行き先はTSUT@YAで決まりですね」


魅鳥は少し恥ずかしそうに言い、二人の言を聞いた苅藻は言うや、三人はTSUT@YAに向かう。



___________________


一方…


創連新潟支部のある学園にて…



「…遅い、栗坂と小林と大橋は何をやっている…」


斑鳩先生はクラスで唯一赤点を取った勢気と成績の悪い史彦と惇の補習授業の準備を進めていたが、一向に現れない二人に少々苛つき気味に呟く。



一時間後…



「全く…、私の補習授業をサボるとは良い度胸だ、明日の授業でキツいお灸を据えてやるとするか」


全く姿を見せない勢気と史彦と惇に対し、斑鳩先生は怒りを通り越して呆れ気味に言い、展開していたWRF…越後蟒蛇弐式を全て撤収させる。


「斑鳩先生、お疲れ様です」


「お疲れ様です、磯上先生」




斑鳩先生は磯上先生に一礼し、背後から迫ってきた気配に備える。


「朱花御姉さまぁ~、肩でも揉み゛っ!!?」


-ガッ-


磯上先生の娘で斑鳩先生の後輩でもある磯上三春が迫るが、斑鳩先生に頭を掴まれる。


「ほほう、三春は相変わらず頭の方が凝っている様だな、私が解してやろう」


-グググググググ-


「しゅ…朱花御姉さま…アイアンクロー…決まってます…ギブアップ…」


斑鳩先生のアイアンクローを受けて早くも生死の境をさまよいかけている三春は斑鳩先生に乞う様に言う。


「もうギブアップか、まあいい…」


-サッ-


「ふぅ…今日も御馳走様です、朱花御姉様~」


斑鳩先生は三春を解放し、三春はうっとりとした表情で言う。


「…それより三春、私に何か用があるのだろう?わざわざあんな回りくどいメールを送ってきおって…」


斑鳩先生は少々呆れ気味に言う。


「…はい、えと…本部から斑鳩先生宛ての手紙を預かっているのでお渡しします」


三春は懐から手紙を取り出し、斑鳩先生に手渡す。


「本部から…?」


「はい、大道寺様からの御手紙です…」


「代表からの…」


斑鳩先生は大道寺代表の名を聞くや、表情を鋭くさせる。


____________________



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